企業の一言説明

ピックルスホールディングス(2935)は、漬物製造販売最大手であり、「ご飯がススム」シリーズなどの主力製品を軸に、飲食・農業事業も展開する食料品業界における主要企業です。

総合判定

高い財務健全性を持つ割安な成熟企業

投資判断のための3つのキーポイント

  • 業界トップクラスの地位と安定した販路: 漬物最大手として「ご飯がススムキムチ」などのブランド力を確立し、セブン&アイ向けなどの強固な販路を持つことで、安定した事業基盤を築いています。連結自己資本比率は61.0%と極めて高く、財務は非常に健全です。
  • 割安なバリュエーション: PERは約10.6倍、PBRは約0.79倍と、業界平均と比較して大幅に割安な水準にあります。特にPBRが1倍を下回っており、純資産価値から見て割安である可能性があります。
  • 収益性の課題と成長鈍化: 営業利益率(過去12か月で2.58%)、ROE(過去12か月で6.68%)は業界平均や投資目安とされる水準を下回っており、収益性改善が課題です。過去数年間の売上高は横ばい傾向で、持続的な成長戦略の具体化が投資判断の鍵となります。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 B 緩やかな成長
収益性 C やや不安
財務健全性 A 良好
バリュエーション S 優良(割安)

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,223.0円
PER 10.62倍 業界平均19.5倍
PBR 0.79倍 業界平均1.3倍
配当利回り 2.37%
ROE 5.27%

1. 企業概要

ピックルスホールディングスは、日本を代表する漬物製造販売企業で、キムチや浅漬け等の「ご飯がススム」シリーズが主力です。セブン&アイ向けに強く、安定した販路とブランド力を持つことが収益モデルの中核です。また、レストラン事業や農業事業も展開し、多角化を進めています。

2. 業界ポジション

同社は漬物業界の最大手として揺るぎない地位を確立しており、高いブランド認知度と全国規模の製造・供給体制が強みです。特にセブン&アイグループとの強固な関係は、安定した販売チャネルを確保し、競合他社に対する優位性となっています。一方で、原材料価格変動や消費者の節約志向は業界共通の課題です。

3. 経営戦略

中期経営計画に関する具体的な記述は確認できませんが、決算短信や事業内容から、主力ブランド「ご飯がススム」シリーズの競争力強化と、レストラン・農業事業を通じた収益源の多角化が戦略の柱と推測されます。直近では2026年2月期第3四半期において、有形固定資産の減価償却方法変更により営業利益等が153百万円増加しました。2026年2月26日には配当落ち日が予定されています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 5/9 A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり)
収益性 2/3 純利益とROAがプラスで良好です。
財務健全性 3/3 流動比率が健全で、D/Eレシオが低く、株式希薄化もないため優良です。
効率性 0/3 営業利益率、ROE、四半期売上成長率が改善傾向にないため懸念があります。

【収益性】

営業利益率は過去12か月で2.58%と低水準です。ROEは過去12か月で6.68%、ROAは過去12か月で3.67%であり、いずれもベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%)を下回っており、収益性には改善の余地があります。

【財務健全性】

自己資本比率は直近で61.0%と非常に高い水準を維持しており、財務基盤は強固です。流動比率は直近で1.67倍と1.0倍を大きく上回っており、短期的な支払い能力も健全です。

【キャッシュフロー】

決算期 フリーCF 営業CF 投資CF 財務CF 現金等残高
2023.02 783百万円 1,665百万円 -882百万円 -876百万円 5,940百万円
2024.02 1,768百万円 2,718百万円 -950百万円 45百万円 7,754百万円
2025.02 -3,862百万円 831百万円 -4,693百万円 1,082百万円 4,974百万円

営業キャッシュフローは堅調にプラスを計上していますが、2025年2月期は積極的な投資活動(-4,693百万円)によりフリーキャッシュフローがマイナスに転じています。直近の現金等残高は59億9,000万円です。

【利益の質】

過去12か月の営業CF/純利益比率は約1.37倍(17億3,200万円 ÷ 12億6,200万円)であり、純利益を上回る営業キャッシュフローを生み出しているため、利益の質は健全と言えます。

【四半期進捗】

2026年2月期第3四半期累計の売上高進捗率は通期予想に対して76.3%、営業利益進捗率は87.7%、親会社株主に帰属する四半期純利益進捗率は87.2%です。営業利益と純利益の進捗は通期予想に対して比較的良好なペースで推移しています。

【バリュエーション】

PER(会社予想)は10.62倍であり、食品業界平均の19.5倍と比較して大幅に割安です。PBR(実績)は0.79倍に留まり、業界平均の1.3倍を下回るとともに1倍割れの状態にあり、株価は企業の純資産価値に対して割安と評価できます。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 -10.62 / -15.75 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 50.7% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 +1.68% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +2.27% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 -2.60% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +7.51% 長期トレンドからの乖離

MACD、RSIともに中立を示しており、短期的な明確なトレンドシグナルはありません。株価は5日移動平均線と25日移動平均線を上回っており、短期的なモメンタムは良好です。一方で、75日移動平均線は下回っていますが、200日移動平均線は上回っており、長期的な上昇トレンドは維持されています。

【テクニカル】

現在の株価1,223.0円は、52週高値1,394.0円の約69%地点に位置しています。株価は短期・中期移動平均線(5日、25日)を上回る水準にあり、直近では堅調に推移しています。しかし、75日移動平均線は下回っており、中期的な上昇への推進力はまだ不足しています。

【市場比較】

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 +0.58% -2.07% +2.64%pt
3ヶ月 -10.80% +4.68% -15.47%pt
6ヶ月 +3.91% +16.10% -12.20%pt
1年 +25.82% +41.25% -15.43%pt

直近1ヶ月では日経平均およびTOPIXを上回るパフォーマンスを見せましたが、中長期(3ヶ月、6ヶ月、1年)では日経平均、TOPIXともに市場平均を下回っています。

【注意事項】

⚠️ 信用倍率15.63倍と高水準であり、将来の売り圧力に注意が必要です。

【定量リスク】

ピックルスホールディングスの年間ボラティリティは22.31%、過去最大のドローダウンは-38.44%です。仮に100万円投資した場合、年間で±22万円程度の変動が想定され、過去には最大38万円程度の下落を経験する可能性があったことを示唆しています。シャープレシオは0.08と低く、リスクに見合ったリターンが十分に得られていないことを示唆します。

【事業リスク】

  • 原材料価格・物流費・人件費の変動: 主要なコストである原材料や物流費、人件費の高騰は収益性を圧迫する可能性があります。
  • 消費者節約志向の変化: 景気変動や消費者の節約志向の高まりは、漬物製品の需要に影響を及ぼす可能性があります。
  • 業界内競争: 食品業界は競争が激しく、新製品開発や価格競争が収益に影響を与えるリスクがあります。

7. 市場センチメント

信用買残は71,900株、信用売残は4,600株で、信用倍率は15.63倍と高水準にあります。この高い信用倍率は、将来的に需給が悪化し、株価下落圧力となる可能性がある点に留意が必要です。主要株主は、東海漬物(15.19%)、日本マスタートラスト信託銀行(10.95%)、荻野芳隆氏(3.76%)です。

8. 株主還元

予想配当利回りは2.37%、配当性向は33.7%(2025年2月期実績)と、健全な範囲内で安定した株主還元を行っています。2026年2月期も年間配当29円を予想しており、継続的な配当姿勢が期待されます。自社株買いに関する直近の情報は確認できません。

SWOT分析

強み

  • 漬物業界での確固たる市場地位と「ご飯がススム」などの強力なブランド力があります。
  • 自己資本比率61.0%と非常に高く、財務基盤の安定性が優れています。

弱み

  • 過去12か月のROE6.68%、営業利益率2.58%と、収益性が低い水準にあります。
  • 売上高が横ばい傾向で、持続的な成長戦略が明確でない点が挙げられます。

機会

  • 健康志向の高まりにより、植物性食品である漬物への関心が再燃する可能性があります。
  • レストラン事業や農業事業など、多角化による新たな収益源の確立が期待されます。

脅威

  • 原材料価格、物流費、人件費の高騰が収益を圧迫するリスクがあります。
  • 食品業界の競争激化や消費者の節約志向が販売に悪影響を与える可能性があります。

この銘柄が向いている投資家

  • 安定した財務基盤と配当を重視する長期投資家。
  • 市場平均と比較して割安なバリュエーション(低PBR)を好むバリュー投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 収益性向上の具体的な施策と、それが業績にどう反映されるかの進捗を確認する必要があります。
  • 過去の成長鈍化傾向を打破するような、新たな成長ドライバーの有無を注視すべきです。

今後ウォッチすべき指標

  • 営業利益率: 少なくとも5%以上への回復を目指せるか。
  • 売上高成長率: 四半期ベースでの前年同期比プラス成長が安定的に達成されるか。
  • F-Score: 財務健全性維持のため、総合スコア6点以上を継続できるか。

成長性

B: 緩やかな成長

売上高は横ばい傾向にあるものの、2026年2月期は通期で増収増益を予想しており、直近の利益進捗も順調であるため、緩やかな成長が見込めます。

収益性

C: やや不安

ROE6.68%、営業利益率2.58%と、一般的な目安とされる水準を下回っており、収益性には改善の余地があります。

財務健全性

A: 良好

自己資本比率が61.0%と非常に高く、流動比率も1.67倍と健全です。Piotroski F-Scoreも5/9点と良好な水準を維持しています。

バリュエーション

S: 優良(割安)

PER(10.62倍)およびPBR(0.79倍)が、それぞれ業界平均(19.5倍、1.3倍)を大幅に下回っており、純資産価値から見ても割安感の強い水準にあります。


企業情報

銘柄コード 2935
企業名 ピックルスホールディングス
URL https://www.pickles-hd.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 食品 – 食料品

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,223円
EPS(1株利益) 115.21円
年間配当 2.37円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 0.0% 12.2倍 1,407円 3.0%
標準 0.0% 10.6倍 1,224円 0.2%
悲観 1.0% 9.0倍 1,093円 -2.0%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,223円

目標年率 理論株価 判定
15% 614円 △ 99%割高
10% 767円 △ 59%割高
5% 968円 △ 26%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
ケンコーマヨネーズ 2915 2,261 372 14.90 0.79 6.2 2.96
デリカフーズホールディングス 3392 898 147 10.50 1.45 15.5 2.78
大森屋 2917 899 45 15.79 0.38 2.5 1.66

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.35)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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