企業の一言説明

システムリサーチは、情報システム構築と運用を主軸に、自動車・機械・鉄鋼業界向けに強みを持つITサービス企業です。

総合判定

高い成長性と極めて堅実な財務基盤を持つ、割安感のある高配当成長銘柄

投資判断のための3つのキーポイント

  • 情報システム需要の増加を背景に、売上高・営業利益の継続的な成長を維持しており、受注残高も堅調。
  • Piotroski F-Score8点(S:優良)が示す、非常に健全な財務体質と高い収益性・効率性。
  • 配当利回り3.97%と堅実な配当性向により、株主還元への意識が高く、インカムゲインも期待できる点。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 A 安定成長
収益性 S 高収益体質
財務健全性 S 極めて堅実
バリュエーション A 割安感あり

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,762.0円
PER 11.52倍 業界平均23.2倍
PBR 2.31倍 業界平均2.3倍
配当利回り 3.97%
ROE 19.66%

1. 企業概要

システムリサーチは、1981年に設立された情報サービス企業です。自動車、物流、流通、通信・制御、プラント制御などの幅広い産業向けに、企業の情報システム設計、開発、導入、運用、保守、改善を一貫して提供しています。特にトヨタグループ向けが売上の3割を占めるなど、自動車・機械・鉄鋼といった製造業に強みを持っています。ERP導入支援、ローコード開発、クラウドやサーバーインフラ支援、AI、RPA導入など多様なソリューションを展開し、顧客企業のデジタル変革を支援しています。

2. 業界ポジション

国内情報・通信業において、システムリサーチは自動車・製造業向けシステム開発に特化したニッチな強みを持つ企業として確立されています。高度な専門知識と長年の実績により、主要顧客であるトヨタグループを筆頭に強固な顧客基盤を構築し、高い市場シェアを維持しています。競合他社との差別化要因は、特定の産業に深く根ざしたノウハウと、要件定義から保守・運用までをカバーする一貫したサービス提供体制にあります。

3. 経営戦略

システムリサーチは、継続的なIT投資のニーズに応えるべく、顧客基盤の拡大とソリューション領域の深化を中期経営計画の柱としています。直近の2026年3月期第3四半期決算短信では、主力であるSIサービスとソフトウェア開発が受注高増加を牽引し、受注残高も前年同期比で大幅に増加しています。これは通期業績予想達成に向けた堅調な進捗を示しており、安定した成長路線を堅持していることが窺えます。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 8/9 S: 財務優良(収益性・健全性・効率性すべて良好)
収益性 2/3 純利益が黒字であり、ROAがプラス水準を維持。
財務健全性 3/3 流動比率が高く、有利子負債が極めて少ないため、財務的な安定性が高い。株式の希薄化もなし。
効率性 3/3 営業利益率が高く、ROEも優良な水準。四半期売上成長率もプラスで、効率的な経営と成長力を示す。

Piotroski F-Scoreは8点/9点と非常に高い評価を得ており、システムリサーチの財務品質が優れていることを示しています。収益性、財務健全性、効率性の全ての側面において良好な状態が確認できます。

【収益性】

  • 営業利益率: 直近12ヶ月で12.24%と、システム開発・ITサービス業界において非常に良好な水準です。これは、効率的な事業運営と高付加価値サービスの提供能力を示しています。
  • ROE: 直近12ヶ月で20.37%と、株主資本を効率的に活用して利益を生み出す能力が極めて高いことを示しており、一般的な目安とされる10%を大きく上回る優良な水準です。
  • ROA: 直近12ヶ月で12.26%と、総資産に対する利益率も非常に高く、資産全体を効率的に活用して収益を上げている優良な経営状況を示しています。これも一般的な目安とされる5%を大きく上回っています。

【財務健全性】

  • 自己資本比率: 直近の実績で67.4%と非常に高く、財務基盤が極めて強固であることを示しています。有利子負債も少なく、外部環境の変動に対する耐性が高いと言えます。
  • 流動比率: 直近四半期で2.92倍と、短期的な支払い能力に全く問題がない極めて良好な水準です。これは、手元の現金や売掛金等で短期負債を十分にカバーできることを意味します。

【キャッシュフロー】

決算期 フリーCF 営業CF 投資CF 財務CF
連2023.03 1,523百万円 1,796百万円 -273百万円 -501百万円
連2024.03 1,532百万円 2,458百万円 -926百万円 -546百万円
連2025.03 917百万円 2,056百万円 -1,139百万円 -1,035百万円

営業キャッシュフローは毎年安定してプラスであり、本業で着実に現金を稼ぎ出している堅実な経営状況です。投資キャッシュフローはマイナスで、着実に成長投資を行っている姿勢が窺え、フリーキャッシュフローも黒字を維持しており、事業活動で得た資金を自由に使える余力があります。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率: データから正確な比率を算出する期間が一致しないため断定はできませんが、純利益と営業キャッシュフローの過去推移を見ると、営業キャッシュフローは純利益を安定して上回る傾向にあり、利益の質は健全であると考えられます。これは、売上高が適切に現金化されており、会計上の利益が実態を伴っていることを示唆しています。

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期累計決算では、売上高は通期予想の約73.1%、営業利益は約69.8%、純利益は約70.5%の進捗率です。これらの進捗率は、通期予想に対して概ね順調であり、特に営業利益は第3四半期の時点で約7割に達しており、残りの四半期で目標達成が合理的に見込める水準です。

【バリュエーション】

システムリサーチのPER(会社予想)は11.52倍であり、業界平均の23.2倍と比較すると、相当な割安感があります。また、PBR(実績)は2.31倍で、業界平均の2.3倍とほぼ同水準であり、純資産価値に照らせば適正な評価を受けていると言えます。PERが業界平均の約半値である点から、利益水準に対しては過小評価されている可能性があり、株価には上昇余地があると考えられます。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: -21.77 / シグナルライン: -32.07 / ヒストグラム: 10.3 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 51.0% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 +1.39% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +1.24% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 -6.20% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 -10.65% 長期トレンドからの乖離

現在のMACDは中立となっており、RSIも51.0%と過熱感も売られすぎ感も示していません。株価は5日移動平均線、25日移動平均線を上回っていますが、75日線および200日線を下回っており、短期は上昇傾向にあるものの、中長期的な下落トレンドの中に位置していると考えられます。

【テクニカル】

現在の株価1,762.0円は、52週高値2,280.00円から約22.7%下落した位置にあり、52週安値1,403.00円からは約25.6%高い位置にあります。52週レンジ内では44.8%と安値寄りの水準です。株価は短期移動平均線(5日、25日)を上回っていますが、中期・長期移動平均線(75日、200日)を下回って推移しており、株価の上昇にはこれらの抵抗線を明確に突破する必要があります。

【市場比較】

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 -1.40% -3.37% +1.97%pt
3ヶ月 -14.47% +5.71% -20.18%pt
6ヶ月 -15.08% +17.77% -32.85%pt
1年 +4.26% +41.38% -37.12%pt

日経平均との比較においては、直近1ヶ月では日経平均を1.97%ポイント上回るパフォーマンスを見せましたが、3ヶ月、6ヶ月、1年といった中長期で見た場合、日経平均を大きく下回るパフォーマンスとなっています。これは、市場全体の強い上昇トレンドに乗れていない状況を示唆しています。

【定量リスク】

年間ボラティリティは32.69%、最大ドローダウンは-43.12%と、比較的高い水準です。これは、過去5年間で仮に100万円投資した場合、年間で±32.69万円程度の株価変動が想定されると共に、過去には最大43.12万円の損失を経験する可能性があったことを意味します。シャープレシオが-0.09であることから、この銘柄はリスクに見合ったリターンを十分に得られていないと評価されます。投資においては株価の変動リスクを十分に理解し、許容できる範囲での投資を心がける必要があります。

【事業リスク】

  • 特定の業界・顧客への集中: トヨタグループ向け売上が3割を占めるなど、自動車・製造業向けへの依存度が高く、これらの業界の設備投資抑制や技術動向の変化が業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 人材確保・育成: 事業拡大に伴い、優秀なIT人材の確保と育成が継続的な課題となる可能性があります。IT業界全体での人材争奪戦が激しく、人件費の高騰やプロジェクト要員の不足が収益性を圧迫するリスクがあります。
  • 競争激化: ITサービス市場は多様な企業が参入しており、技術革新のスピードも速いため、競合他社との競争がさらに激化する可能性があります。常に競争優位性を維持するための投資と差別化戦略が求められます。

7. 市場センチメント

  • 信用取引状況: 信用買残は133,800株、信用売残は44,200株で、信用倍率は3.03倍です。信用買残が多く信用売残が少ないため、将来的な売り圧力が比較的かかりにくい状況を示しています。
  • 主要株主構成:
    • 山田敏行: 9.48% (1,585,100株)
    • 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 6.98% (1,166,800株)
    • 自社従業員持株会: 5.94% (992,528株)

上位株主は創業者や信託銀行、従業員持株会が多く、安定した株主構成を保っており、短期的な株価変動に左右されにくい傾向があると考えられます。

8. 株主還元

  • 配当利回り: 会社予想の年間配当70.00円に基づくと、配当利回りは3.97%と非常に高く、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的な水準です。
  • 配当性向: 2026年3月期の配当性向は会社予想で45.3%です。これは、利益の約半分を配当に回す健全な水準であり、配当の持続可能性が高いことを示しています(一般的な目安は30-50%)。
  • 自社株買いの状況: 直近のデータでは自社株買いの明確な情報はありませんが、自己株式0.81%を保有しています。
  • 配当持続可能性: 配当性向が45.3%と安定的な範囲内であるため、現時点での減配リスクは低いと判断されます。企業は安定した成長を背景に、着実に株主還元を行っていく姿勢が見られます。

SWOT分析

強み

  • 自動車・製造業における長年の実績と強固な顧客基盤、特にトヨタグループ向けの高いシェアを持つ。
  • Piotroski F-Score 8点に裏付けられる極めて健全な財務体質と高収益性、効率的な経営。

弱み

  • 特定産業への依存度が高く、業界の景気変動や設備投資動向に左右されるリスクがある。
  • IT人材の確保・育成が継続的な課題であり、競争激化による人件費高騰リスクがある。

機会

  • デジタル変革(DX)やAI、IoT、クラウド導入などのIT投資需要が今後も継続的に拡大する見込み。
  • ローコード開発やERP導入支援など、高付加価値なソリューション提供による市場開拓の余地。

脅威

  • IT業界全体の競争激化および技術革新の加速に対応するための継続的な投資負担。
  • 為替変動や国際情勢、地政学的リスクが主力顧客の海外事業に影響を与え、間接的に業績に波及する可能性。

この銘柄が向いている投資家

  • 安定した配当収入と長期的なインカムゲインを求める投資家: 高い配当利回りと健全な配当性向により、安定的なキャッシュフローが期待できます。
  • 企業の成長性よりも財務の堅実性を重視するバリュー投資家: 極めて健全な財務体質と安定した利益成長、そして市場平均と比較して割安なPERは魅力的な要素です。
  • 特定産業の動向を理解し、その成長に投資したいと考える投資家: 自動車・製造業のIT投資動向を理解することで、より深い視点での投資判断が可能です。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 過去1年間の市場平均に対するアンダーパフォームが続いており、株価の上値が重い傾向にある点に注意が必要です。
  • 自動車産業向けの比率が高く、特定のセクターへの集中リスクがあるため、将来的な事業ポートフォリオの変化や多角化戦略に注目すべきです。

今後ウォッチすべき指標

  • 受注残高の推移: 受注残高7,473百万円(前年同期比+22.3%)の継続的な増加から、将来の売上高の安定性を判断する。目標:前年同期比10%以上の増加を維持。
  • 営業活動によるキャッシュフロー: 安定したフリーキャッシュフローの源泉であり、20億円以上の維持ができるか、事業の成長に伴いさらに増加させられるかを確認する。
  • 主要顧客(トヨタグループなど)のIT投資動向: 企業の成長に直結するため、顧客セクターの設備投資計画やIT戦略に関するニュースを定期的に確認する。

10. 企業スコア

  • 成長性: A (安定成長)
    過去数年間の売上高は一貫して成長しており、直近四半期売上高成長率も9.90%と堅調で、安定した成長傾向が継続しています。
  • 収益性: S (高収益体質)
    ROEは19.66%、営業利益率は12.24%と、非常に高い水準を維持しており、効率的かつ高収益な事業構造を示しています。
  • 財務健全性: S (極めて堅実)
    自己資本比率67.4%、流動比率2.92倍、Piotroski F-Score8点と、全ての主要指標が優良基準を大きく上回り、極めて堅固な財務基盤です。
  • バリュエーション: A (割安感あり)
    PER11.52倍は業界平均の23.2倍を大幅に下回る水準であり、利益水準から見ると割安感が強いと判断できます。PBRは業界平均と同水準で適正ですが、総合的に見て株価には上昇余地があると考えられます。

企業情報

銘柄コード 3771
企業名 システムリサーチ
URL http://www.sr-net.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,762円
EPS(1株利益) 152.94円
年間配当 3.97円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 10.7% 13.2倍 3,362円 14.0%
標準 8.2% 11.5倍 2,613円 8.4%
悲観 4.9% 9.8倍 1,904円 1.8%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,762円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,312円 △ 34%割高
10% 1,638円 △ 8%割高
5% 2,067円 ○ 15%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
日本システム技術 4323 2,049 508 17.98 3.26 19.1 2.19
アイティフォー 4743 1,703 475 15.84 2.29 15.7 4.69
アドソル日進 3837 1,517 262 18.72 3.44 20.2 3.03

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.35)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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