企業の一言説明

ミロクは猟銃の国内最大手であり、欧米へのOEM供給も行うグローバル企業です。猟銃製造で培った技術を活かし、自動車木工部品や工作機械、クラウドソリューション事業も展開する「その他製品」カテゴリの老舗メーカーです。

総合判定

急激な業績悪化からの立て直しを図る割安銘柄

投資判断のための3つのキーポイント

  • 極めて低いPBRとPERが示す資産価値に対する割安感があり、本業の収益改善が進めば株価上昇のポテンシャルを秘めています。
  • 主力である猟銃事業の収益性が悪化する中、工作機械事業が安定成長し、クラウドソリューション事業の売上高も大きく伸長しており、多角化戦略の成否が今後の鍵となります。
  • 直近2期連続で純損失を計上し、財務指標が悪化傾向にあるため、現在の財務健全性(自己資本比率49.1%)を維持できるか、収益改善を迅速に進められるかが重要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 D 売上減少
収益性 D 大幅赤字
財務健全性 B まずまず
バリュエーション S 極めて割安

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,170.0円
PER 5.64倍 業界平均10.0倍(約56%)
PBR 0.31倍 業界平均0.5倍(約62%)
配当利回り 0.85%
ROE -20.98%

1. 企業概要

ミロクは1893年創業の老舗企業で、猟銃国内最大手として「Browning」や「Miroku」ブランドの猟銃、銃床、部品などを製造・販売しています。多角化戦略として、銃身製造技術を応用したガンドリルマシン等の工作機械、自動車用木工部品、さらにクラウドソリューション事業も展開し、国内外で事業を行っています。

2. 業界ポジション

ミロクは猟銃製造において国内トップシェアを誇り、米国企業へのOEM供給も行うグローバルプレイヤーです。工作機械分野では特殊な深穴加工技術に強みを持つ一方、自動車部品やクラウドソリューションでは特定のニッチ市場をターゲットとしています。主要競合は存在しますが、多角化によるリスク分散を図っています。

3. 経営戦略

ミロクは2026年10月期において、売上高122億円、営業損失1億円と厳しい見通しながらも、純利益6.1億円を目指し、事業構造の転換を図る計画です。特に、猟銃事業の収益改善と、工作機械・クラウドソリューション事業の成長を追求しています。直近では2026年4月28日に配当落ち日が予定されています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 3/9 B: 普通(複数の改善点あり)
収益性 0/3 純利益、ROA、営業CFが芳しくない
財務健全性 3/3 流動性の改善、有利子負債の抑制、株式希薄化回避は評価できる
効率性 0/3 営業利益率、ROE、四半期売上成長率が悪化している

本業不振による収益性の低さと成長の鈍化が課題ですが、自己資本による安定的なバランスシートを維持しています。

【収益性】

  • 営業利益率(過去12か月)は-1.54%と赤字であり、収益性は低い状況です。
  • ROE(実績)は-20.98%、ROA(過去12か月)は-0.23%といずれも大きくマイナスであり、株主資本および総資産に対する収益性が極めて低い状態です。

【財務健全性】

  • 自己資本比率(実績)は49.1%と、業績悪化の中で一定の水準を維持しており、財務基盤はまずまず健全です。
  • 流動比率(直近四半期)は2.38倍(238%)と、短期的な支払い能力は非常に良好であることが示されています。

【キャッシュフロー】

決算期 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF
2023.1 -484百万円 -1,166百万円 1,225百万円 -1,650百万円
2024.1 -41百万円 -3,360百万円 3,309百万円 -3,401百万円
2025.1 1,236百万円 -2,463百万円 1,590百万円 -1,227百万円

過去12か月(2025年1月期)の営業キャッシュフローは1,236百万円のプラスに転じたものの、設備投資等による投資キャッシュフローのマイナスを補えず、フリーキャッシュフローは-1,227百万円と依然としてマイナスであり、本業で稼いだ資金だけで事業を回せていない状況が継続しています。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率は、営業CFがプラスだが純利益が大幅なマイナスであるため、利益の質は極めて低いと言わざるを得ません。

【四半期進捗】

  • 2026年10月期第1四半期の売上高は2,535,060千円で通期計画(12,200,000千円)に対する進捗率は20.8%です。営業利益は△39,265千円と赤字転落しており(通期計画は△100,000千円)、純利益進捗率は7.33%と低い水準です。

【バリュエーション】

ミロクの予想PERは5.64倍、実績PBRは0.31倍と、業界平均(PER 10.0倍、PBR 0.5倍)と比較してPERは約56%、PBRは約62%と、極めて割安な水準にあります。これは直近の収益性の悪化が大きく影響していますが、純資産と比較して株価が過小評価されていることを示唆しています。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 7.05 / シグナルライン: 2.44 / ヒストグラム: 4.61 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 55.7% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 -0.09% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +2.12% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 +2.65% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 -3.20% 長期トレンドからの乖離

RSIは55.7%と中立圏にあり、売られすぎ・買われすぎといった過熱感は低い状態です。

【テクニカル】

現在の株価1,170.0円は、52週高値1,580.00円から約26%低い水準、52週安値988.00円からは約18%高い位置にあり、52週レンジ内位置は31.4%です。5日移動平均線1,171.00円をわずかに下回っていますが、25日移動平均線1,145.72円や75日移動平均線1,139.81円は上回っており、短期から中期的な上昇トレンドを維持する可能性があります。一方で、200日移動平均線1,207.68円を下回っており、長期的なトレンドはまだ弱い状態です。

【市場比較】

ミロクの株価パフォーマンスは、直近1年間において日経平均を大きく下回っています。

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 +2.27% +6.79% -4.52%pt
3ヶ月 +0.86% +8.63% -7.77%pt
6ヶ月 -11.70% +25.32% -37.02%pt
1年 +4.74% +48.96% -44.22%pt

日経平均、TOPIXいずれに対しても、特に6ヶ月から1年の中長期で大きくアンダーパフォームしており、市場全体の勢いに乗り切れていない状況です。

【注意事項】

データ上、バリュートラップの可能性(低PBRかつ赤字が続く)が示唆されており、注意が必要です。

【定量リスク】

  • 年間ボラティリティは32.62%と比較的高い水ボラティリティを示しており、この銘柄の株価変動は市場平均よりも大きい傾向にあります。
  • 最大ドローダウンは-36.85%であり、仮に100万円投資した場合、過去には年間で最大36.85万円程度の元本割れが生じた可能性があります。

【事業リスク】

  • 主力である猟銃事業が国内外における規制強化や市場縮小リスクに直面しています。
  • 為替変動リスクが大きく、特に円安が進行すると輸入コスト増や猟銃輸出の価格競争力に影響を与える可能性があります。
  • 多角化を進める工作機械やクラウドソリューション事業の成長が期待通りに進まない場合、収益源の多様化が計画通りに進まないリスクがあります。

7. 市場センチメント

  • 信用取引状況は、信用買残が50,800株に対し信用売残が0株であり、信用倍率の計算ができない一方で、買い方が多い状態です。
  • 主要株主構成を見ると、MLPFSカストディー社やミロク興産などの金融機関や関連会社が上位を占め、経営の安定性はある程度確保されていると考えられます。

8. 株主還元

  • 配当利回りは0.85%(1株配当10.00円)です。
  • 配当性向(過去12ヶ月)は140.62%と、当期純利益を大きく上回る配当を実施しており、⚠️ 利益を超える配当を実施中。現水準の維持は困難な可能性があります。自社株買いの状況に関するデータはありません。

SWOT分析

強み

  • 猟銃分野における国内最大手としてのブランド力と技術的優位性があります。
  • 工作機械事業など、多角化による事業ポートフォリオを構築しています。

弱み

  • 主力事業である猟銃事業の収益性が大幅に悪化し、全社的な赤字要因となっています。
  • 株主還元の方針と利益水準に乖離があり、配当持続性に懸念があります。

機会

  • 工作機械やクラウドソリューション事業は成長傾向にあり、今後の収益の柱となる可能性があります。
  • 極めて低いPBR・PERは、事業構造改革が成功した場合の株価上昇の大きな余地を示唆します。

脅威

  • 猟銃市場の縮小や各国における銃規制強化は、中長期的な事業環境の悪化に繋がる可能性があります。
  • エネルギー価格や原材料価格の高騰がコストを圧迫し、収益改善を妨げる可能性があります。

この銘柄が向いている投資家

  • 割安株投資家: 財務健全性を背景に、PBR・PERの低さからくる潜在価値を重視し、事業回復を待てる長期目線で投資を検討する投資家。
  • 事業転換に期待する投資家: 猟銃以外の新事業(工作機械、クラウドソリューション)の成長によって企業価値が向上する可能性に賭ける投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 猟銃事業の収益悪化が続いているため、今後の業績回復シナリオを慎重に見極める必要があります。
  • 配当性向が極めて高いため、減配リスクを考慮し、株主還元政策の持続可能性を継続的に確認すべきです。

今後ウォッチすべき指標

  • 営業利益の黒字転換: 2026年10月期通期計画(営業損失100百万円)からの改善、具体的には営業利益率3%以上への回復。
  • フリーキャッシュフローの恒常的なプラス転換: 事業活動で安定的に現金を創出し、投資を賄えるようになること(FCFが毎年プラス1億円以上)。

成長性

D:過去12ヶ月の四半期売上成長率が-14.40%と大きくマイナスであり、通期予想売上高も前期比微減と不安定なため成長性が懸念されます。

収益性

D:ROEが-20.98%、営業利益率が-1.54%と大きくマイナスであり、株主資本および本業での収益性が極めて低い状況です。

財務健全性

B:自己資本比率は49.1%(A基準40-60%)で流動比率も2.38倍(A基準150%以上)と良好な一方、Piotroski F-Scoreが3/9点(B判定)と一部懸念があるため、全体として「普通」と評価します。

バリュエーション

S:PERが5.64倍(業界平均の約56%)、PBRが0.31倍(業界平均の約62%)と、業界平均と比較して極めて割安な水準にあります。


企業情報

銘柄コード 7983
企業名 ミロク
URL http://www.miroku-jp.com/
市場区分 スタンダード市場
業種 情報通信・サービスその他 – その他製品

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,170円
EPS(1株利益) 207.52円
年間配当 0.85円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 2.6% 6.5倍 1,530円 5.6%
標準 2.0% 5.6倍 1,292円 2.1%
悲観 1.2% 4.8倍 1,056円 -1.9%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,170円

目標年率 理論株価 判定
15% 645円 △ 81%割高
10% 805円 △ 45%割高
5% 1,016円 △ 15%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
ミクロン精密 6159 2,240 172 30.27 0.74 4.1 0.53
和井田製作所 6158 979 68 19.65 0.61 3.4 3.47

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.35)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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