企業の一言説明

アドバンスクリエイトは、保険代理店事業を主軸に、ASP(アプリケーションサービスプロバイダー)、メディア、再保険事業などを展開する大手金融サービス企業です。

総合判定

財務悪化と継続企業前提の疑義あり、構造改革途上の高リスク銘柄

投資判断のための3つのキーポイント

  • 事業回復の兆し: 直近の2026年9月期第1四半期決算において、売上高が前年同期比で47.1%増と大幅に回復し、営業利益も黒字転換しました。特に主力の保険代理店事業が牽引しています。
  • 多角化された事業構造: 保険代理店事業だけでなく、保険代理店向けのASPサービスや再保険事業、メディア事業など、多様な収益源を持つことで、将来的な安定化の可能性を模索しています。
  • 極めて脆弱な財務基盤と高リスク: 自己資本比率が6.0%と非常に低く、営業キャッシュフローも複数期にわたり赤字。直近決算では「継続企業前提に重要な疑義」が示されており、財務健全性の回復が急務です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 B 回復の兆し
収益性 D 極めて低い
財務健全性 D 非常に懸念
バリュエーション D 著しく割高

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 183.0円
PER 28.11倍 業界平均13.7倍
PBR 12.50倍 業界平均1.0倍
配当利回り 0.00%
ROE

※PERはソースにより値が異なる(バリュエーション: 15.0倍)。

1. 企業概要

アドバンスクリエイトは、1995年設立の保険代理店事業を中核とする企業です。通販から訪問販売に至るまで多様なチャネルで生命保険・損害保険を提供。加えて、保険代理店向けASPサービスの開発・提供、保険情報に特化したメディア運営、再保険事業など、多角的な事業を展開しています。特に、ITを活用した保険販売プラットフォームや顧客管理システムの開発に強みを持っています。

2. 業界ポジション

国内の保険代理店業界において、独立系大手の一角を占めます。オンラインでの比較・販売に強みを持つ一方、対面でのコンサルティングにも対応し顧客基盤を拡大しています。ASP事業や再保険事業などの多角化により、保険販売のみに依存しないビジネスモデルを構築し、競合他社との差別化を図っています。

3. 経営戦略

アドバンスクリエイトは、主力の保険代理店事業を堅調に推移させつつ、ASP事業や再保険事業の拡大を通じて収益源の多角化・安定化を目指しています。最近では、アイエイチケイに「御用聞き」システムを提供し連携強化を図るなど、新規パートナーシップを通じた市場拡大にも積極的です。しかしながら、直近の決算短信では「継続企業前提に重要な疑義」が示されており、財務体質の抜本的な改善が最重要課題となっています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

本分析ツールによって算出されたPiotroski F-Scoreは以下の通りです。

項目 スコア 判定
総合スコア 3/9 B: 普通(複数の改善点あり)
収益性 1/3 純利益がマイナス、営業利益率が低いが、ROAはプラスを維持
財務健全性 1/3 流動比率が基準未達、D/Eレシオが高いが、株式希薄化はなかった
効率性 1/3 営業利益率が低いが、四半期売上成長率がプラスである点を評価

Piotroski F-Scoreは3点と「普通」の評価ですが、収益性、財務健全性、効率性のいずれのカテゴリも改善の余地が大きいことを示しています。特に、過去の純利益がマイナスである点や、低い流動比率、高いD/Eレシオが財務健全性を大きく損ねている要因です。

【収益性】

過去12ヶ月の営業利益率は2.32%、ROAは0.74%と、一般的な目安である営業利益率10%以上、ROA5%以上を大幅に下回っています。実績ROEはデータがありませんが、過去数期にわたる純利益の赤字から、収益性は極めて低いと判断されます。

【財務健全性】

直近四半期の自己資本比率は6.0%、流動比率は1.20倍と、財務健全性の目安(自己資本比率40%以上、流動比率150%以上)を大きく下回る非常に低い水準です。多額の負債を抱え、財務基盤は脆弱であり、事業継続性に重要な懸念を抱えています。

【キャッシュフロー】

キャッシュフローは以下の通りです。金額の単位は百万円です。

決算期 フリーCF 営業CF 投資CF 財務CF 現金等残高
2023.09 -874 -206 -668 -217 1,191
2024.09 -1,791 -1,674 -117 1,512 941
2025.09 -4,039 -3,904 -135 8,422 5,288

営業キャッシュフローは3期連続で大幅なマイナスとなっており、本業で資金を創出できていない状況を示しています。この資金不足を、主に財務キャッシュフロー(借入など)で賄っているため、経営に高い負荷がかかっています。

【利益の質】

営業キャッシュフローが純利益とともにマイナスであるため、利益の質は極めて低いと言えます。本業での収益がキャッシュに結びついておらず、財務体質の改善が緊急の課題です。

【四半期進捗】

2026年9月期第1四半期の売上高は通期予想の22.3%、営業利益は6.3%と、通期目標に対する進捗は売上高で順調ながらも営業利益で遅れが見られます。純利益は依然として赤字であり、今後の四半期での大幅な改善が通期目標達成には不可欠です。直近の売上高は前年同期比で47.1%増と大きく回復しており、事業回復の兆しが見られます。

【バリュエーション】

PER(株価収益率)は28.11倍、PBR(株価純資産倍率)は12.50倍です。業界平均であるPER13.7倍、PBR1.0倍と比較すると、PER、PBRともに著しく割高な水準にあります。特にPBRが極端に高いのは、度重なる赤字により純資産(BPS: 14.64円)が非常に希薄化しているためと解釈され、現時点での株価は財務内容から見ると過大評価されている可能性が高いです。

【テクニカルシグナル】

テクニカル指標の状況は以下の通りです。

指標 状態 数値 解釈
MACD デッドクロス MACD値: -3.67 / シグナル値: -3.22 短期的な下落トレンドへの転換の可能性を示唆しています
RSI 中立 38.4% 売られすぎゾーン(30%以下)に接近していますが、まだ過熱感が低い状態です
5日線乖離率 -5.86% 直近の株価は短期移動平均線を下回るモメンタムです
25日線乖離率 -7.26% 短期トレンドから株価が下方に乖離しています
75日線乖離率 -10.25% 中期トレンドから株価が下方に乖離しています
200日線乖離率 -29.34% 長期トレンドから株価が大きく下方に乖離しています

MACDデッドクロスは短期的な下落トレンドの継続を示唆しており、全ての移動平均線から大きく乖離して株価が下回る状況は、強い売り圧力を示しています。

【テクニカル】

現在の株価183.0円は、52週高値451.00円に対して約10.4%(52週レンジ内位置)と低水準にあり、52週安値152.00円に近い位置で推移しています。全ての移動平均線(5日、25日、75日、200日)を下回っており、強い下落トレンドが継続していると判断されます。

【市場比較】

日経平均との相対パフォーマンスは以下の通りです。

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 -13.68% +3.45% -17.13%pt
3ヶ月 -21.79% +9.55% -31.34%pt
6ヶ月 -34.17% +26.68% -60.85%pt
1年 -35.11% +59.82% -94.93%pt

アドバンスクリエイトの株価は、全ての期間において日経平均を大きく下回るパフォーマンスとなっており、市場全体の上昇トレンドから完全に乖離しています。これは、企業の厳しい財務状況と先行き不透明感が市場に強く反映されていることを示しています。

【注意事項】

⚠️ 継続企業前提に重要な疑義あり。 直近の決算短信において、債権流動化契約の財務制限条項抵触や資金繰り・短期借入への依存が報告されており、事業継続に関する重大なリスクが示されています。

【定量リスク】

ベータ値は0.96と市場全体の変動と同じ程度の値動きをする傾向がありますが、年間ボラティリティは69.10%と非常に高く、株価の変動幅が大きいことを示しています。仮に100万円投資した場合、年間で±69.10万円程度の変動が想定され、投資リスクは高めです。過去の最大ドローダウン(過去最悪の下落率)は-53.21%であり、今後の投資においても同様の下落リスクが存在する可能性を考慮する必要があります。

【事業リスク】

  • 事業継続性への懸念: 財務制限条項への抵触や短期借入への高い依存など、「継続企業前提に重要な疑義」が指摘されており、資金調達環境の悪化や信用力の低下が事業運営を深刻に圧迫するリスクがあります。
  • 競争環境と収益性: 保険業界は競争が激しく、法改正や規制強化の影響も受けやすい事業です。収益性の低い現状で、競争激化が再度の業績悪化を招く可能性があります。
  • 既存事業の市場変動: 主力である保険代理店事業では、金利変動や保険商品の多様化、顧客ニーズの変化など、市場の動向が直接的な収益に影響を与えるリスクがあります。

信用取引状況

信用買残は778,400株である一方、信用売残は0株、信用倍率は0.00倍と非常に偏った状況です。これは、株価が下落局面にあるにも関わらず、売り方のポジションが皆無であることを示し、将来的な買い戻しによる下支え要因が不足している点を指摘できます。

主要株主構成

  • SBIホールディングス(20.02%
  • (有)濱田ホールディングス(13.59%
  • ライフネット生命保険(9.95%

8. 株主還元

配当利回りは0.00%、配当性向も0.0%であり、現在無配です。過去の複数年にわたる赤字経営により、株主への利益還元は停止されています。財務状況が改善し、安定的な利益を計上できるようになるまで、株主配当の再開は困難な状況と考えられます。

SWOT分析

強み

  • 保険代理店事業に加え、ASP、メディア、再保険など多角的な事業展開をしている。
  • 直近の四半期で売上高が大幅に成長し、営業利益も黒字転換した点。

弱み

  • 極めて低い自己資本比率と高水準の有利子負債による財務基盤の脆弱性。
  • 「継続企業前提に重要な疑義」が示されており、事業継続リスクが高い。

機会

  • 「御用聞き」提要など新規パートナーシップによる事業拡大の可能性。
  • 保険業界のデジタル化進展に伴うASP事業の需要拡大。

脅威

  • 財務制限条項抵触による資金調達の制約や信用力の低下。
  • 保険業界における競争激化と収益性の回復の遅れ。

この銘柄が向いている投資家

  • 高リスクを許容し、事業再生や抜本的な財務改善に期待する投機的投資家: 現在の財務状況は極めて厳しいものの、将来的な回復シナリオに大きな成長余地を見出す投資家向け。
  • 企業の構造改革プロセスを長期的に支援する意欲のある投資家: 短期的な株価変動に一喜一憂せず、経営陣による改革が実を結ぶまで見守るスタンスの投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 継続企業前提に関する疑義の行方: 財務制限条項抵触など、事業継続に直接関わる重大なリスクが解消されるかを注視する必要があります。
  • 株価のバリュエーション: 現在の株価は財務状況に対して著しく割高であり、事業回復が遅れた場合、大幅な下落リスクがあることを理解する必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 自己資本比率の継続的な改善: 自己資本比率が少なくとも10%以上への回復が見られるか。
  • 営業利益の継続的な黒字化と利益率の改善: 営業利益率が安定的に5%以上を達成できるか。
  • 債権流動化契約に係る財務制限条項抵触の解消状況: 財務リスクが具体的にどの程度軽減され、新たな資金調達の道筋が明確になるか。
  • フリーキャッシュフローの恒常的なプラス転換とその規模: 本業での資金創出力が回復し、財務キャッシュフローへの依存を脱却できるか。

成長性

B: 回復の兆し

過去数年の売上高は減少トレンドにありましたが、直近の2026年9月期第1四半期売上高が前年同期比で47.1%増と大幅に回復した点を評価します。通期予想では増収を見込んでいますが、過去の業績推移の不安定さを考慮すると、安定成長への道のりはまだ不透明です。

収益性

D: 極めて低い

過去12ヶ月の営業利益率は2.32%と低水準であり、純利益は赤字であるためROEも導出できません。一般的な収益性の目安を大きく下回っており、本業での稼ぐ力が極めて弱いと判断されます。

財務健全性

D: 非常に懸念

自己資本比率6.0%は業界水準を大きく下回り、流動比率1.20倍も短期的な資金繰りに不安を抱える水準です。Piotroski F-Scoreも3点にとどまり、さらに「継続企業前提に重要な疑義」が示されていることから、財務基盤は著しく脆弱であると評価します。

株価バリュエーション

D: 著しく割高

PER28.11倍、PBR12.50倍は、業界平均(PER13.7倍、PBR1.0倍)と比較して大幅に割高です。特にPBRが異常な高値を示すのは、度重なる赤字により純資産が極めて少ないためであり、現在の株価は企業の財務状況を十分に反映しているとは言えず、投資リスクが高い水準です。


企業情報

銘柄コード 8798
企業名 アドバンスクリエイト
URL http://www.advancecreate.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 金融(除く銀行) – 保険業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 183円
EPS(1株利益) 6.51円
年間配当 0.00円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 12.0% 29.8倍 343円 13.4%
標準 9.2% 25.9倍 263円 7.5%
悲観 5.5% 22.1倍 188円 0.5%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 183円

目標年率 理論株価 判定
15% 131円 △ 40%割高
10% 163円 △ 12%割高
5% 206円 ○ 11%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
FPパートナー 7388 2,475 575 28.81 4.86 16.9 3.79
アイリックコーポレーション 7325 872 75 14.88 1.87 13.1 3.66
ブロードマインド 7343 1,200 71 20.94 1.72 8.6 5.00

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.35)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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