企業の一言説明
ヨロズ(7294)は自動車部品のサスペンションで首位級の独立系自動車部品メーカーです。
総合判定
構造改革過渡期の回復期待銘柄
投資判断のための3つのキーポイント
- 2026年3月期は黒字化回復計画が順調に進捗しており、営業利益は大幅に改善傾向にあります。
- PBRが0.37倍と業界平均を大きく下回る極めて割安な水準にあり、企業価値評価からの乖離が目立ちます。
- 過去複数年にわたり純利益が赤字を計上しているため、回復途上にあり財務基盤の安定化が急務です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | D | 懸念 |
| 収益性 | D | 懸念 |
| 財務健全性 | B | 普通 |
| バリュエーション | S | 優良 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 891.0円 | – |
| PER | 26.29倍 | 業界平均13.3倍 ※ソースにより値が異なる(各種指標: 26.29倍、バリュエーション: 22.9倍) |
| PBR | 0.37倍 | 業界平均0.8倍 |
| 配当利回り | 3.48% | – |
| ROE | -12.75% | – |
1. 企業概要
ヨロズは1948年設立の独立系自動車部品メーカーです。主力はフロント・リアサスペンションメンバー、リアビームといった自動車の足回り部品であり、この分野で首位級の地位を誇ります。日産自動車向けが大きく、北米(米国、メキシコ)、中国などグローバルに事業を展開し、部品の設計、開発、製造、販売を一貫して手掛ける技術的独自性を持っています。
2. 業界ポジション
自動車部品業界において、特にサスペンション部品メーカーとしては首位級の技術力と市場シェアを確立しています。主要顧客である日産自動車との長年の取引に基づく強固な関係性が強みですが、一方で特定顧客への依存度が高い点は、需給変動リスクとして考慮される可能性があります。グローバルな生産体制も同社の競争優位性の一つです。
3. 経営戦略
2026年3月期は、売上高1,690億円、営業利益26億円、親会社株主に帰属する当期純利益8億円の黒字化計画を掲げています。直近の2026年3月期第3四半期決算では、営業利益が前年同期比で大幅に改善しており、通期目標達成に向けて順調に進捗の兆しを見せています。また、2025年11月11日取締役会決議により自己株式取得を実施し、株主還元の意思も示しています。
4. 財務分析
- 【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 3/9 | B: 普通(複数の改善点あり) |
| 収益性 | 1/3 | 純利益がマイナスだがROAはプラス |
| 財務健全性 | 2/3 | 流動比率は目標未達だが無難な有利子負債、希薄化なし |
| 効率性 | 0/3 | 営業利益率、ROE、売上成長が基準未達 |
**解説**: Piotroski F-Scoreは**3点**で「普通」評価です。収益性では純利益はマイナスですが、ROAはプラスを維持しています。財務健全性は流動比率が目標に達していませんが、有利子負債は抑制されており、新株発行による株式希薄化もありません。しかし、効率性では営業利益率、ROE、四半期売上成長率がいずれも基準を満たしておらず、事業運営の抜本的な効率改善が求められます。
- 【収益性】
営業利益率(過去12か月)は0.87%と低く、効率的な利益創出には課題があります。ROE(過去12か月)は-12.75%と赤字であり、株主資本の活用効率が懸念されます。ROA(過去12か月)も0.75%と、ベンチマークである5%を大きく下回り、総資産に対する収益力も依然として低い状況です。 - 【財務健全性】
自己資本比率は38.1%であり、一般的に健全とされる水準には及ばないものの、極端に低いわけではありません。流動比率は1.49倍であり、短期的な負債の返済能力にはやや不安が残ります(ベンチマークは200%以上)。 - 【キャッシュフロー】
| 決算期 | フリーCF | 営業CF | 投資CF | 財務CF |
|---|---|---|---|---|
| 2023.03 | -22.4億円 | 29.24億円 | -51.64億円 | -48.19億円 |
| 2024.03 | 6.8億円 | 125.31億円 | -118.51億円 | -17.41億円 |
| 2025.03 | -70.72億円 | 47.42億円 | -118.14億円 | 67.58億円 |
営業キャッシュフローはプラスを維持しており、本業による資金創出力は存在します。しかし、2025年3月期は積極的な設備投資によりフリーキャッシュフローが**-70.72億円**と大きくマイナスに転じています。直近の決算短信によれば、現金及び預金は前期末から減少しています。
- 【利益の質】
営業CF/純利益比率は、過去複数年にわたる純利益の赤字により定量的評価が困難です。しかし、営業キャッシュフローはプラスを維持しており、本業のキャッシュ創出力はあるものの、最終的な利益へ繋がりにくい体質となっている現状が示唆されます。 - 【四半期進捗】
2026年3月期第3四半期累計では、通期予想売上高に対する進捗率は75.4%、営業利益は61.8%、親会社株主に帰属する当期純利益は58.0%です。直近3四半期の営業利益は前年同期比で+889.6%と大幅な改善を見せており、通期での黒字化達成に向け順調に推移していると評価できます。
5. 株価分析
- 【バリュエーション】
PERは会社予想で26.29倍(バリュエーション値22.9倍)と、業界平均の13.3倍と比較すると割高な水準にあります。これは、直近で大幅な赤字を計上しているため相対的にEPSが低く、株価収益率が一時的に高く算出されている可能性を示唆します。一方、PBRは0.37倍と業界平均の0.8倍を大きく下回っており、純資産に対しては極めて割安な水準です。 - 【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: -23.53 / シグナル値: -26.06 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 38.6% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | -1.74% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | -3.58% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | -11.03% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | -7.98% | 長期トレンドからの乖離 |
RSIは**38.6%**で中立域にあり、MACDも判断が難しい中立シグナルを示しています。
- 【テクニカル】
現在株価891.0円は52週高値1,140.0円、3年高値1,271.0円に対し、それぞれの安値圏(52週レンジ内位置17.3%、3年レンジ内位置26.6%)に位置しています。株価は5日移動平均線(906.80円)、25日移動平均線(926.68円)、75日移動平均線(1,001.96円)、200日移動平均線(967.95円)の全てを下回って推移しており、短期から長期にかけて下降トレンドが継続している状況です。 - 【市場比較】
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | -7.38% | +7.54% | -14.92%pt |
| 3ヶ月 | -13.41% | +11.43% | -24.84%pt |
| 6ヶ月 | -4.19% | +20.72% | -24.91%pt |
| 1年 | -11.78% | +62.00% | -73.79%pt |
ヨロズは過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年全ての期間において日経平均を大幅にアンダーパフォームしており、市場全体の堅調な動きに追随できていない状況が明らかです。TOPIXに対しても同様に劣後しています。
6. リスク評価
- 【注意事項】
信用倍率が0.91倍と1倍を下回っており、売り残が多い状況にあります。これは将来の買い戻し圧力につながり、短期的な株価上昇を促す可能性も秘めています。 - 【定量リスク】
ベータ値は0.46と市場全体よりも株価変動が小さい傾向を示します。年間ボラティリティは30.41%であり、仮に100万円投資した場合、年間で±30.41万円程度の株価変動が想定されます。最大ドローダウンは過去に-33.63%を記録しており、この程度の下落リスクは今後も起こりうる可能性があります。 - 【事業リスク】
- 特定顧客(日産自動車)への依存度が高く、同社の生産計画や業績変動がヨロズの収益に直接的な影響を与える可能性があります。
- 自動車産業におけるEVシフトやCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)の進展に対応するための大規模な研究開発投資が必要であり、それが短期的な利益を圧迫する可能性があります。
- 原材料価格の高騰や為替レートの変動が、海外展開比率の高い同社の採算性を悪化させるリスクがあります。
7. 市場センチメント
- 信用取引状況
信用倍率は0.91倍と1倍を下回っており、信用売り残が信用買い残を上回る状態です。これは将来の買い戻し需要に繋がり、短期的な株価の押し上げ要因となる可能性を秘めています。 - 主要株主構成
- 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 9.76%
- 南青山不動産 8.85%
- (株)エスグラントコーポレーション 4.75%
8. 株主還元
配当利回りは3.48%と比較的高い水準です。会社予想1株配当は31.00円です。配当性向は81.11%と高い水準にあります。2025年11月11日には自己株式取得を実施しており、株主還元への意識は高いと言えます。
- 【配当持続可能性】
⚠️ 配当性向が81.11%と高く、さらに近年、純利益が赤字を計上している中での維持は、配当の持続可能性に懸念が生じます。利益水準が計画通りに改善しなければ、将来的な減配リスクに注意が必要です。
SWOT分析
強み
- 自動車サスペンションにおける高い技術力とグローバルな生産・供給体制を確立しています。
- 主要顧客である日産自動車との長年の取引による強固な関係性を持っています。
弱み
- 過去数年にわたる連続的な赤字計上により、財務体質が脆弱化している点が課題です。
- 売上高営業利益率が低く、効率的な収益確保に課題を抱えています。
機会
- 自動車産業の電動化や自動運転といった技術革新に対応した部品開発と新たな市場獲得の機会があります。
- 円安基調が続く場合、海外売上を円換算した際の増益効果が期待できます。
脅威
- 新興国市場を含む自動車市場での競争激化と価格圧力の増大が懸念されます。
- 世界経済の景気変動や地政学的リスクによる自動車販売台数減少 pressures が事業に影響を与える可能性があります。
この銘柄が向いている投資家
- 構造転換期の回復を狙う中長期投資家:PBRの極端な割安感と、事業構造改革による今後の業績回復シナリオに期待を寄せる投資家。過去の業績低迷を乗り越え、利益成長に再び転じる可能性を評価できる投資家。
- リスク許容度の高いバリュー投資家:PBRが極めて低く、企業価値に対して株価が過小評価されていると判断し、財務改善と収益性回復を待てる投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 構造改革や生産効率改善が計画通りに進まず、再び赤字に転落するリスクがあるため、その進捗を継続的に注視する必要があります。
- 高い配当性向を維持しながら安定的に利益を出すことができず、将来的に減配や無配となる可能性も考慮すべきです。
今後ウォッチすべき指標
- 営業利益率:通期で安定的に3%以上を確保できるか(2025年3月期予想1.5%からの改善)。
- 自己資本比率:40%台への回復と維持ができるか。
- フリーキャッシュフロー:年間で安定的にプラスを維持し、財務基盤の強化に繋がるかを確認。
- 自動車業界のEV化への対応状況:新製品・新技術への具体的な投資とその成果。
10. 企業スコア
| 項目 | スコア | 判定 | 判定理由 |
|---|---|---|---|
| 成長性 | D | 懸念 | 直近の売上高は減少傾向にあり、純利益も継続してマイナスを計上しているため、成長性に課題があります。 |
| 収益性 | D | 懸念 | ROEが-12.75%、営業利益率が0.87%と低い水準にあり、企業としての収益力に大幅な改善が必要です。 |
| 財務健全性 | B | 普通 | 自己資本比率38.1%、流動比率1.49倍で、F-Scoreも3点であり、複数の改善点があるものの、一部健全性を示す指標もあります。 |
| バリュエーション | S | 優良 | PBRが0.37倍と業界平均の0.8倍を大幅に下回っており、純資産に対して著しく割安な水準にあるため非常に魅力的です。 |
企業情報
| 銘柄コード | 7294 |
| 企業名 | ヨロズ |
| URL | http://www.yorozu-corp.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 自動車・輸送機 – 輸送用機器 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 891円 |
| EPS(1株利益) | 33.89円 |
| 年間配当 | 3.48円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 11.1% | 28.0倍 | 1,604円 | 12.8% |
| 標準 | 8.5% | 24.3倍 | 1,241円 | 7.2% |
| 悲観 | 5.1% | 20.7倍 | 900円 | 0.6% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 891円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 628円 | △ 42%割高 |
| 10% | 785円 | △ 14%割高 |
| 5% | 990円 | ○ 10%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| フタバ産業 | 7241 | 990 | 886 | 6.87 | 0.67 | 10.9 | 5.15 |
| ユニプレス | 5949 | 1,385 | 623 | – | 0.46 | -5.7 | 4.33 |
| エフテック | 7212 | 786 | 147 | 4.45 | 0.27 | 6.4 | 2.54 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.35)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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