企業の一言説明
ホクリヨウは鶏卵の生産・販売を主軸に展開する北海道の鶏卵最大手の企業です。
総合判定
高い収益性と堅実な財務で高配当を維持する割安銘柄
投資判断のための3つのキーポイント
- 高水準の収益性と強固な財務体質が事業の安定性を支え、安定的な株主還元に繋がっています。
- 予想PER6.92倍と、業界平均に対して大幅に割安な水準にあり、高い配当利回りも魅力です。
- 鶏卵および飼料価格の変動は業績に大きな影響を与えるため、継続的な監視が必要です。
企業スコア
| 観点 | スコア | 判定理由 |
|---|---|---|
| 成長性 | S | 売上・利益が力強く拡大基調 |
| 収益性 | A | 高ROE・高営業利益率を維持 |
| 財務健全性 | S | 自己資本比率が高く非常に安定 |
| バリュエーション | A | PERは割安だがPBRは適正水準 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 2783.0円 | – |
| PER | 6.92倍 | 業界平均17.7倍 |
| PBR | 1.43倍 | 業界平均1.1倍 |
| 配当利回り | 4.31% | – |
| ROE | 16.48% | – |
1. 企業概要
ホクリヨウは1949年設立の北海道を拠点とする鶏卵生産・販売会社です。鶏卵事業を主力とし、北海道で圧倒的な市場シェアを持つ最大手として、食卓に不可欠な卵を安定供給しています。養鶏から集卵、選別、出荷まで一貫して手掛けることで品質と供給の安定を図っています。
2. 業界ポジション
国内の鶏卵市場において、ホクリヨウは北海道の最大手として確固たる地位を築いています。特定の地域で高い市場シェアを持つことは、安定した販売チャネルと生産体制を維持する上で大きな強みとなります。食料品という必需品を扱うため、景気変動の影響を受けにくい特性も持ちます。
3. 経営戦略
2026年3月期第3四半期決算短信によると、売上高は前年同期比23.6%増、営業利益は同228.1%増と大幅な成長を遂げています。年間配当は120.00円を予想しており、安定的な株主還元の方針を示しています。直近のイベントとして2026年3月30日に配当権利落ち日を予定しています。
4. 財務分析
ホクリヨウの財務状況を詳細に分析します。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
財務品質を総合的に評価するPiotroski F-Scoreは、非常に良好な結果を示しています。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 8/9 | S: 優良 |
| 収益性 | 3/3 | 非常に良好 |
| 財務健全性 | 2/3 | 良好 |
| 効率性 | 3/3 | 非常に良好 |
- 収益性: 純利益、営業キャッシュフロー共にプラスであり、ROAもゼロを上回っていることから、企業が利益を上げ続けられる基盤が強固であることを示しています。
- 財務健全性: 流動比率が1.5倍を下回っていますが(直近四半期)、D/Eレシオは1.0倍未満、株式希薄化もないことから、全体として健全な財務構造を維持しています。
※流動比率については、企業財務指標で1.18倍、決算短信で206%(2.06倍)とデータに相違がありますが、F-Scoreの評価は企業財務指標の数値に基づいて行われています。 - 効率性: 営業利益率が10%以上、ROEが10%以上、四半期売上成長率もプラスと、資産や資本を効率的に活用し、売上を伸ばす力が優れていると評価できます。
【収益性】
- 営業利益率: 過去12ヶ月で14.82%と、高い水準を維持しており、本業で安定して利益を生み出す能力が高いことを示しています。
- ROE(株主資本利益率): 実績値が16.48%、過去12ヶ月では11.24%と、いずれも一般的な目安とされる10%を大きく上回っており、株主資本を効率的に活用して利益を上げている優良企業と言えます。
- ROA(総資産利益率): 過去12ヶ月で5.74%と、目安となる5%を上回っており、総資産に対する収益性も良好です。
【財務健全性】
- 自己資本比率: 実績値で73.7%と非常に高く、財務基盤が極めて安定しており、外部からの借り入れに依存しない堅実な経営を行っていることが窺えます。
- 流動比率: 決算短信では206%を記録しており、短期的な支払い能力が十分に高いことを示しています。
【キャッシュフロー】
ホクリヨウのキャッシュフローは以下の通りです。
| 項目 | 金額 | 単位 |
|---|---|---|
| 営業キャッシュフロー | 19.4 | 億円 |
| フリーキャッシュフロー | 10.5 | 億円 |
ホクリヨウは過去12ヶ月間で19.4億円の営業キャッシュフローを創出しており、本業で着実に現金を獲得できていることがわかります。また、そこから設備投資などを差し引いたフリーキャッシュフローも10.5億円と潤沢であり、事業の成長投資や株主還元に充てる余力が十分にあることを示しています。
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率: 1.83を記録しており、純利益を大幅に上回る営業キャッシュフローを生み出していることから、利益の質は極めて優良です。これは会計上の利益が現金としてしっかりと裏付けられていることを意味し、安定した事業運営に繋がります。
【四半期進捗】
2026年3月期第3四半期決算は、通期予想に対して売上高進捗率75.5%、営業利益進捗率82.1%、純利益進捗率81.7%と、順調な進捗を見せており、通期での着地が期待されます。
【バリュエーション】
- PER(株価収益率): 会社予想で6.92倍と、業界平均の17.7倍と比較して大幅に割安な水準にあります。これは、企業の利益に対して株価が低く評価されている可能性を示唆しています。
- PBR(株価純資産倍率): 実績で1.43倍と、業界平均の1.1倍をやや上回っています。しかし、ROEが高いことを考慮すると、市場では純資産以上の価値があるとして評価されている適正な水準と言えます。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | -59.76 / -50.31 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 39.7% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | -0.88% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | -4.91% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | -8.12% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | +6.81% | 長期トレンドからの乖離 |
MACDおよびRSIは現在、短期的な方向性を示す明確なシグナルを発していません。株価は5日、25日、75日移動平均線を下回っていますが、長期トレンドを示す200日移動平均線は上回っており、短期的な調整局面にあるものの、長期的な上昇トレンドは維持されている可能性があります。
【テクニカル】
現在の株価2,783.0円は、52週高値3,385.00円から約17%下落した水準であり、52週安値1,215.00円からは大きく上昇しています。52週レンジ内では72.3%の位置にあり、3年レンジ内では76.3%の位置です。直近短期では調整局面入りしている一方、長期的な目線では高値圏を維持しています。
【市場比較】
ホクリヨウの株価パフォーマンスを市場平均と比較します。
日経平均比
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | -7.69% | +5.86% | -13.55%pt |
| 3ヶ月 | -9.35% | +8.07% | -17.42%pt |
| 6ヶ月 | +10.48% | +20.37% | -9.89%pt |
| 1年 | +114.90% | +87.80% | +27.10%pt |
TOPIX比
| 期間 | 当銘柄 | TOPIX | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | -7.69% | +1.17% | -8.86%pt |
| 3ヶ月 | -9.35% | +2.50% | -11.85%pt |
過去1年間では日経平均を27.10%ポイント上回る素晴らしいパフォーマンスを見せましたが、直近1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月では市場平均を下回る動きとなっており、短期的な調整局面にあることが分かります。
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ベータ値 | 0.49 | ◎良好 | 市場平均より値動きが小さい |
| 年間ボラティリティ | 32.86% | △やや注意 | 1年間で株価がブレる幅はやや大きい |
| 最大ドローダウン | -26.98% | △やや注意 | 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる |
| シャープレシオ | -1.07 | ▲注意 | リスクを取った分だけリターンが得られていないか |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | 2.13 | ◎良好 | 下落リスクだけで見たリターン効率が高い |
| カルマーレシオ | 1.69 | ◎良好 | 最大下落からの回復力が高い |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.36 | ◎良好 | 日経平均とあまり連動しない独自の値動き |
| R² | 0.13 | – | 値動きのうち市場要因で説明できる割合が低い |
【ポイント解説】
ホクリヨウのベータ値は0.49と市場平均(1.0)を下回っており、市場全体の動きに比較的左右されにくい、独自の変動特性を持つ銘柄です。年間ボラティリティは32.86%とやや高めであり、株価の変動幅は大きい傾向にありますが、下落リスクに対するリターン効率を示すソルティノレシオや回復力を示すカルマーレシオは良好であり、効率的な運用がなされていれば下落からの回復が期待できます。現在のボラティリティ水準は過去1年で通常の範囲にあります。
【投資シミュレーション】
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±33万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
【事業リスク】
- 鶏卵価格の変動: 鶏卵の市場価格は需要と供給のバランス、季節性、鳥インフルエンザ等の疾病発生状況によって大きく変動し、これが業績に直接的な影響を及ぼします。
- 飼料価格の高騰: 飼料の主原料であるトウモロコシや大豆粕は国際的な市況や為替レートに左右されるため、高騰すると生産コストが増加し、収益性を圧迫する可能性があります。
- 疾病による影響: 鳥インフルエンザなどの家畜疾病が発生した場合、大規模な殺処分や生産制限が必要となり、供給能力の低下や風評被害などにより業績に重大な影響を及ぼすリスクがあります。
7. 市場センチメント
- 信用取引状況: 信用買残は73,600株に対して信用売残は0株となっており、信用倍率は算出されません。信用買い残は売り圧力に転じる可能性はあるものの、現在の浮動株比率から見て、直ちに大きな懸念となる水準ではありません。
- 主要株主構成: 株式会社ココリコが42.04%を保有する筆頭株主であり、十文字チキンカンパニーも4.97%を保有するなど、特定の企業や創業家による安定株主比率が高い構造です。これにより経営の安定性は高いと言えます。
8. 株主還元
- 配当利回り: 会社予想配当は120.0円で、現在の株価に基づく配当利回りは4.31%と高水準です。
- 配当性向: 2026年3月期の予想配当性向は29.9%と非常に健全な水準であり、利益の範囲内で安定的に配当を支払う姿勢が見られます。
- 自社株買いの状況: データなし。
【配当持続可能性】
配当性向29.9%は健全な水準であり、将来的な利益成長と財務基盤の安定性を考慮すると、現水準の配当は持続可能であると判断されます。
SWOT分析
| 分類 | 項目 | 投資への示唆 |
|---|---|---|
| 💪 強み | 北海道での鶏卵最大手としての確固たる地位 自己資本比率73.7%の強固な財務基盤と高い収益性 |
安定的な収益基盤と株価下支え効果が期待できる |
| ⚠️ 弱み | 鶏卵・飼料価格の変動に業績が左右されやすい 信用買残の将来的な売り圧力転換の可能性 |
外部環境の変化が業績に直接影響を与える可能性あり |
| 🌱 機会 | 健康志向の高まりによる鶏卵需要の安定化 ブランド力強化による高付加価値製品展開の余地 |
安定した需要を背景に新たな収益源を確保できる |
| ⛔ 脅威 | 鳥インフルエンザ等の疾病発生リスク 少子高齢化による国内消費市場の縮小懸念 |
大規模な疾病発生は事業継続に重大な影響を及ぼす |
この銘柄が向いている投資家
| 投資家タイプ | 相性が良い理由 |
|---|---|
| 安定配当を求める長期投資家 | 高い配当利回りと健全な配当性向で安定収益が見込める |
| 割安なバリュー株投資家 | 業界平均と比較してPERが大幅に割安なため株価上昇余地がある |
この銘柄を検討する際の注意点
- 鶏卵・飼料価格の変動リスク: 国際的な需給や為替市場の動向が直接的な事業コストに影響を与えるため、価格変動の監視が不可欠です。
- 流動性の低さ: 日々の出来高が比較的少ないため、一度にまとまった売買を行う際に希望価格での取引が困難になる可能性があります。
- 疾病による供給リスク: 鳥インフルエンザなどの伝染病発生は、生産体制に大きなダメージを与え、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
今後ウォッチすべき指標
| 指標 | 現状 | トリガー条件 | 注目理由 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 14.82% | 10%以下への悪化 | 収益性の持続可能性を示す |
| 鶏卵卸売価格 | – | 下落トレンドへの転換 | 主要製品の収益に直結する |
| 飼料穀物価格 | – | 高騰トレンドへの転換 | 主な仕入れコストに影響する |
| 信用買残 | 73,600株 | 10万株以上への増加 | 将来的な需給悪化可能性 |
企業情報
| 銘柄コード | 1384 |
| 企業名 | ホクリヨウ |
| URL | https://www.hokuryo.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 食品 – 水産・農林業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 2,783円 |
| EPS(1株利益) | 401.94円 |
| 年間配当 | 4.31円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 18.6% | 8.0倍 | 7,502円 | 22.1% |
| 標準 | 14.3% | 6.9倍 | 5,426円 | 14.4% |
| 悲観 | 8.6% | 5.9倍 | 3,568円 | 5.3% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 2,783円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 2,714円 | △ 3%割高 |
| 10% | 3,390円 | ○ 18%割安 |
| 5% | 4,277円 | ○ 35%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| アクシーズ | 1381 | 3,895 | 218 | 10.42 | 0.97 | 9.7 | 2.88 |
| イフジ産業 | 2924 | 1,881 | 156 | 8.34 | 1.26 | 16.8 | 3.56 |
| 秋川牧園 | 1380 | – | 43 | 47.86 | 1.93 | 4.1 | 0.97 |
関連情報
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本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。