企業の一言説明
南都銀行は奈良県に地盤を置き、地域で圧倒的なシェアを誇る中堅地方銀行です。
総合判定
業績好調で高収益だが割高感のある銘柄
投資判断のための3つのキーポイント
- 奈良県における圧倒的な地盤と強固な顧客基盤を背景に安定した収益基盤を持つ。
- 直近の決算では経常収益・利益が大幅に増加し、収益性の改善が顕著で、増配も発表。
- PER、PBRともに業界平均と比較して割高水準にあり、株式分割の影響も確認が必要。
企業スコア
| 観点 | スコア | 判定理由 |
|---|---|---|
| 成長性 | A | 直近四半期の売上高成長が良好なため |
| 収益性 | S | 営業利益率が極めて高く、高収益体質のため |
| 財務健全性 | A | F-Scoreは良好だが、自己資本比率が低いため |
| バリュエーション | D | PER、PBRともに業界平均と比較して割高なため |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1,561円 | – |
| PER | 15.32倍 | 業界平均10.7倍 |
| PBR | 0.80倍 | 業界平均0.4倍 |
| 配当利回り | 2.63% | – |
| ROE | 4.69% | – |
1. 企業概要
南都銀行は1934年設立の奈良県を地盤とする地方銀行です。銀行業務を主軸に、リース、証券、信用保証サービスも手掛け、地域トップの圧倒的なシェアを誇ります。効率経営に定評があり、特に中小企業への積極的な融資姿勢が特徴です。
2. 業界ポジション
国内の地方銀行業界において、南都銀行は奈良県内で圧倒的な市場シェアを誇り、地域金融機関としての確固たる地位を確立しています。地域密着型のビジネスモデルと効率経営が強みであり、競合他社に対する優位性を築いています。
3. 経営戦略
南都銀行は中期経営計画において、地域に根差したコンサルティング機能の強化やデジタル技術を活用した顧客サービス向上を推進しています。直近では2026年3月期の利益予想を上方修正し、配当も増額するなど、株主還元への意識も高いです。今後の注目イベントとして、2026年5月7日に次回の決算発表が予定されています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
南都銀行のPiotroski F-Scoreは5/9点と、財務状況は全体的に「良好 (A)」と評価されます。このスコアは、企業の財務健全性、収益性、効率性を総合的に判断する指標であり、5点以上は健全な水準を示唆しています。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 5/9 | A: 良好 |
| 収益性 | 2/3 | 純利益はプラスであることと、ROAがプラスであることが評価されました。 |
| 財務健全性 | 1/3 | 株式の希薄化が抑えられている点が評価されました。 |
| 効率性 | 2/3 | 営業利益率が10%を上回る点と、四半期売上高成長率がプラスであることが貢献しています。 |
Piotroski F-Scoreの詳細を見ると、収益性では純利益とROAがプラスであり、現在の企業活動が利益を生み出す体質であることを示しています。財務健全性では株式の希薄化が抑制されており、既存株主への配慮が見られます。効率性においては、30.23%という高い営業利益率と14.1%の堅調な四半期売上高成長が、事業運営の効率性と成長ドライバーを示しています。
【収益性】
営業利益率(過去12か月)は30.23%と非常に高く、本業で高い収益力を有していることを示しています。ROE(実績)は4.69%、過去12か月では5.37%で、これは株主資本を効率的に活用して利益を上げているかを示す指標としては、一般的なベンチマークである10%を大きく下回っています。ROA(過去12か月)も0.23%と低水準であり、総資産に対する利益創出力には改善の余地があると言えます。
【財務健全性】
自己資本比率(実績)は4.0%であり、一般事業会社の目安(30%以上)と比較すると非常に低い水準ですが、銀行業は預金という負債を基盤とするため、一般企業とは異なる規制基準で健全性が評価されます。決算短信では4.5%と会社計算の自己資本比率が示されており、銀行としての国際的な規制(バーゼル規制など)に沿った健全性は維持されています。流動比率はデータがありません。
【キャッシュフロー】
| 決算期 | フリーCF(百万円) | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) | 現金等残高(百万円) | 現金比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023.03 | -405,509 | -513,864 | 108,355 | -5,171 | 1,083,160 | 16.56 |
| 2024.03 | -117,971 | -26,104 | -91,867 | -3,589 | 961,599 | 14.17 |
| 2025.03 | -279,522 | -167,901 | -111,621 | -5,445 | 676,630 | 9.87 |
南都銀行のキャッシュフローは、営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローがいずれも継続してマイナスで推移しており、本業からのキャッシュ創出力に課題があるように見えます。ただし、銀行業では預金受入れが実質的な営業活動であり、会計上の営業キャッシュフローが一般企業とは異なる性質を持つ点に留意が必要です。投資活動によるキャッシュフローも継続してマイナスであり、設備投資や資産取得に積極的であると考えられますが、現預金残高も減少傾向にあります。
【利益の質】
営業CF/純利益比率は、2025年3月期データでは営業CFが-167,901百万円、純利益が13,510百万円であるため、マイナスとなります。これは銀行業特有の会計処理の影響が大きく、一般企業の基準(1.0以上が健全)で単純に評価することは適切ではありません。
【四半期進捗】
2026年3月期第3四半期累計の連結経常利益は88.2%、親会社株主に帰属する当期純利益は88.6%と、通期予想に対して非常に高い進捗率を達成しています。会社は通期予想の修正を行っておらず、このまま順調に推移すれば通期予想を上回る可能性があります。直近の業績は前年同期比で経常収益が12.5%増、経常利益が14.2%増、純利益が23.2%増と好調に推移しています。
【バリュエーション】
南都銀行のPER(会社予想)は15.32倍で、業界平均の10.7倍と比較して割高です。PBR(実績)は0.80倍で、業界平均の0.4倍と比較しても割高な水準にあります。「株価が利益の何年分か」を示すPER、「株価が純資産の何倍か」を示すPBRの両方が業界平均を上回っており、市場が南都銀行の今後の成長や収益性を高く評価している可能性があります。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: 33.35 / シグナル値: 26.36 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 59.7% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | +0.14% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | +5.25% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | +10.80% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | +35.78% | 長期トレンドからの乖離 |
MACDは中立状態ですが、MACD値がシグナルラインを上回っています。RSIは59.7%と中立圏にあり、過熱感や売られすぎ感は示していません。
【テクニカル】
現在の株価1,561円は、長期株価トレンドのデータに記載された「52週高値: 3,580.00円」と「52週安値: 698.00円」を用いて計算すると、レンジの下限に近い位置にありますが、これは2026年3月30日に実施された5対1の株式分割前の価格が含まれている可能性があります。企業財務指標のデータでは52週高値が1,603.00円、52週安値が719.00円と調整されており、現在の株価は52週高値に近い水準にあります。株価が5日、25日、75日、200日移動平均線を全て上回っており、短期から長期にわたる上昇トレンドが示唆されています。
【市場比較】
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | +9.77% | +5.86% | +3.92%pt |
| 3ヶ月 | +20.82% | +8.07% | +12.75%pt |
| 6ヶ月 | +59.45% | +20.37% | +39.08%pt |
| 1年 | -57.35% | +87.80% | -145.15%pt |
南都銀行は直近1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の期間において日経平均を大きく上回るパフォーマンスを見せており、市場全体を牽引する銘柄としての強さを示しています。しかし、1年間のリターンは-57.35%と、日経平均を大幅に下回っていますが、これは2026年3月30日の株式分割の影響が考慮されていない可能性があります。
【注意事項】
- ⚠️ 信用倍率13.3倍、将来の売り圧力に注意。
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 年間ボラティリティ | 254.76% | ▲注意 | 1年間で価格が大きく変動する傾向がある |
| 最大ドローダウン | -89.68% | ▲注意 | 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる |
| シャープレシオ | 0.49 | △やや注意 | リスクを取った分だけリターンはやや物足りない |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | 0.07 | ▲注意 | 下落リスクだけで見たリターン効率は低い |
| カルマーレシオ | 0.03 | ▲注意 | 最大下落からの回復力が低い |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.30 | ○普通 | 日経平均との連動性は中程度 |
| R² | 0.09 | – | 値動きのうち市場要因で説明できる割合は小さい |
【ポイント解説】
南都銀行は年間ボラティリティが254.76%と極めて高く、価格変動が激しい銘柄です。過去の最大ドローダウンは-89.68%と、投資資産が大幅に減少するリスクを抱えており、現在のドローダウンも-77.60%で回復までには時間を要する可能性があります。シャープレシオやソルティノレシオ、カルマーレシオも低く、リスクに見合うリターン効率は低いと評価されます。現在のボラティリティ水準は過去1年で「高」水準(上位76%)であり、投資には慎重な判断が必要です。
【投資シミュレーション】
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±35万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
【事業リスク】
- 金利変動リスク: 銀行業は金利変動の影響を大きく受けるため、急激な金利上昇・低下は収益に打撃を与える可能性があります。
- 地域経済の低迷: 奈良県経済の長期的な低迷や人口減少は、貸出金需要の減少や不良債権の増加につながる恐れがあります。
- 競争激化: 他の地銀やメガバンク、さらにはフィンテック企業の参入により、競争が激化し収益性が圧迫されるリスクがあります。
7. 市場センチメント
信用買残が1,075,200株に対し、信用売残は80,900株で、信用倍率は13.29倍と高水準です。これは、将来的に信用取引の買い残が整理される際の売り圧力となる可能性があります。
主要株主構成:
- 日本マスタートラスト信託銀行(信託口)
- 日本カストディ銀行(信託口)
- 自社(自己株口)
8. 株主還元
配当利回りは2.63%で、1株配当(会社予想)は41.00円です。配当性向は39.6%と、利益に占める配当の割合は健全な水準にあり、持続可能な株主還元策と評価できます。決算短信では年間配当予想190円(分割前換算)と増配見込みが示されており、株主還元への積極的な姿勢がうかがえます。
SWOT分析
| 分類 | 項目 | 投資への示唆 |
|---|---|---|
| 💪 強み | 奈良県における圧倒的な地盤と顧客基盤 高い営業利益率と効率経営 |
安定的な収益性と地域密着型ビジネスで成長基盤が強い |
| ⚠️ 弱み | 自己資本比率が一般事業会社と比較して低い キャッシュフローの慢性的なマイナス |
銀行業特有の財務構造を理解し、自己資本の動向を注視すべき |
| 🌱 機会 | 直近の業績回復基調と増配発表 金利上昇局面での貸出金利息収益の改善期待 |
良好な経済環境が持続すれば、更なる業績と株価の上昇が期待できる |
| ⛔ 脅威 | PER/PBRが業界平均より割高なバリュエーション 激しい価格変動(高いボラティリティ) |
業績成長が期待を下回る場合、株価調整リスクが高い |
この銘柄が向いている投資家
| 投資家タイプ | 相性が良い理由 |
|---|---|
| 地域成長を信じる長期投資家 | 奈良県に根差した安定した事業基盤と増配意欲に期待できるため |
| 業績回復局面を狙う投資家 | 直近業績が好調で、今後の成長戦略に期待が持てるため |
この銘柄を検討する際の注意点
- 割高なバリュエーション: PER、PBRともに業界平均と比較して割高であり、今後の企業成長が市場の期待値を上回るか慎重に見極める必要があります。
- 高いボラティリティ: 年間ボラティリティが非常に高く、急激な株価変動リスクがあるため、投資タイミングとリスク許容度を考慮することが重要です。
- 株式分割の影響: 直近で株式分割があったため、過去の株価データやリターン計算の解釈には、調整前の数値との混同に注意が必要です。
今後ウォッチすべき指標
| 指標 | 現状 | トリガー条件 | 注目理由 |
|---|---|---|---|
| ROE | 4.69% | 8.0%以上への回復 | 株主資本効率改善を示す |
| PER | 15.32倍 | 12.0倍以下への是正 | 株価の割高感解消の指標 |
| 信用倍率 | 13.29倍 | 6.0倍以下への改善 | 将来の売り圧力を監視する |
企業情報
| 銘柄コード | 8367 |
| 企業名 | 南都銀行 |
| URL | http://www.nantobank.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 銀行 – 銀行業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,561円 |
| EPS(1株利益) | 101.88円 |
| 年間配当 | 2.63円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 20.2% | 16.8倍 | 4,300円 | 22.6% |
| 標準 | 15.5% | 14.6倍 | 3,068円 | 14.6% |
| 悲観 | 9.3% | 12.4倍 | 1,978円 | 5.0% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,561円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 1,536円 | △ 2%割高 |
| 10% | 1,918円 | ○ 19%割安 |
| 5% | 2,420円 | ○ 36%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 百五銀行 | 8368 | 1,887 | 4,795 | 23.26 | 0.90 | 4.7 | 1.37 |
| 百十四銀行 | 8386 | 2,445 | 2,800 | 16.00 | 0.76 | 5.3 | 2.20 |
| 紀陽銀行 | 8370 | 4,140 | 2,786 | 14.29 | 1.08 | 8.2 | 2.94 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.43)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。