企業の一言説明

ジェイリース(7187)は賃貸不動産における家賃債務保証業務を主力事業として展開する、高い成長性と収益性を持つ業界のリーディングカンパニーです。

総合判定

高成長・高収益だがバリュエーションは適正水準の成長継続期待銘柄

投資判断のための3つのキーポイント

  • 継続的な売上・利益成長と高ROEに裏打ちされた事業拡大戦略が魅力であり、M&Aやスマートホーム連携で新たな成長ドライバーを創出しています。
  • 堅調な進捗を見せる2026年3月期業績予想と、安定した配当方針は、株主にとって魅力的な要素です。
  • 高い信用倍率、PBRの割高感、そしてのれん償却費などM&Aに伴う非現金コストの増加が利益率に影響を与える可能性には注意が必要です。

企業スコア

観点 スコア 判定理由
成長性 S 売上高成長率は高水準で持続
収益性 S ROEと営業利益率が非常に高い
財務健全性 S Piotroski F-Scoreが優良と判定
バリュエーション D PBRが業界平均比で著しく割高

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,309.0円
PER 10.25倍 業界平均10.3倍
PBR 3.44倍 業界平均0.9倍
配当利回り 3.82%
ROE 39.63%

1. 企業概要

ジェイリースは、賃貸不動産市場における家賃債務保証業務を主軸とし、そのほか外国人や医療機関向けの保証サービスも提供しています。全国への支店展開と首都圏での人的配置強化による市場浸透、M&Aを通じたグループ会社化により、事業領域と収益モデルを多角化し成長を加速させています。特筆すべきは、三菱地所とのスマートホーム連携「HOMETACT」販売代理店契約など、新たな技術と連携したサービス開発にも取り組んでいる点です。

2. 業界ポジション

ジェイリースは賃料保証業界において、積極的な全国展開と多様な保証サービスで存在感を高めています。住居用・事業用賃料保証を核としつつ、医療費保証やIT関連事業、不動産関連事業へも参入することで、競合他社との差別化を図っています。特にM&Aによるグループ拡大や、大手不動産会社との専門チームを通じたアプローチは、市場シェア拡大に向けた強力な戦略として機能しています。

3. 経営戦略

ジェイリースは中期経営計画において、首都圏でのシェア拡大と全国47都道府県への出店達成を主要目標に掲げています。住居用および事業用賃料保証の基盤を強化するとともに、M&Aによりグループに加わったK-netやエイビスとのシナジー創出を追求。さらに、三菱地所とのスマートホーム連携「HOMETACT」販売代理店契約(2026年1月5日公表)を通じたDX推進も、今後の成長ドライバーとして注目されます。2026年3月30日は配当権利落ち日が予定されています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

Piotroski F-Scoreは、企業の財務状況を9つの観点から評価し、0点から9点までの総合スコアで財務の健全性を示します。7点以上は優良な財務体質とされ、S判定を受けます。

項目 スコア 判定
総合スコア 7/9 S: 財務優良(収益性・健全性・効率性すべて良好)
収益性 2/3 純利益とROAがプラスを維持
財務健全性 2/3 D/Eレシオが低く、株式希薄化なし
効率性 3/3 営業利益率、ROE、売上成長率が良好

ジェイリースのPiotroski F-Scoreは7/9点と高い水準にあり、S判定(優良)と評価されます。これは、同社の財務が全体として健全であり、収益性、財務健全性、効率性の各側面で良好なパフォーマンスを維持していることを示唆しています。収益性スコアは2/3点、財務健全性スコアも2/3点と一部改善余地がありますが、効率性スコアは3/3点と満点であり、事業運営の質が高いことが分かります。特に、純利益とROAがプラスであること、有利子負債依存度が低いこと、株式希薄化がないこと、そして高い利益率とROE、売上成長が評価されています。

【収益性】

ジェイリースの収益性は極めて高い水準で推移しています。営業利益率(過去12か月)は15.33%と、事業の本業で効率的に利益を生み出していることを示しています。株主資本利益率(ROE)は直近で39.63%と非常に高く、株主が投じた資本を効率的に活用して利益を上げている優良企業であることを明確に示唆しています。総資産利益率(ROA)も12.67%とベンチマークの5%を大きく上回っており、資産全体の活用効率も非常に良好です。

【財務健全性】

財務健全性については、一部改善余地が見られます。自己資本比率は37.8%と、同社の業種特性を鑑みると標準的な水準ですが、より高い安定性を目指す上ではさらなる向上が望ましいかもしれません。流動比率は1.29倍であり、短期的な支払い能力を示す指標としては1.5倍以上が望ましいとされる中で、やや改善の余地があると言えます。ただし、Piotroski F-Scoreが財務健全性において2/3点と評価されるように、有利子負債への依存度が低いこと(D/Eレシオ79.83%)や株式の希薄化がない点はポジティブな要素です。

【キャッシュフロー】

ジェイリースのキャッシュフローは、成長投資を意欲的に行いながらも安定した資金創出能力を示しています。

決算期 フリーCF (百万円) 営業CF (百万円) 投資CF (百万円) 財務CF (百万円) 現金等残高 (百万円)
2023.03 1,410 1,563 -153 -1,231 1,201
2024.03 1,015 1,361 -346 -777 1,438
2025.03 778 2,061 -1,283 135 2,351

営業キャッシュフローは毎年安定してプラスを維持し、持続的な事業活動による資金獲得力を示しています。一方、M&Aや設備投資など成長戦略に伴う投資キャッシュフローは年々マイナス幅が拡大しており、企業の成長意欲の表れと言えます。フリーキャッシュフローはプラスを維持しており、本業で稼いだ資金で投資を賄いつつ、依然として手元資金を確保できている状況です。2025年3月期には財務キャッシュフローがプラスに転じ、主に借入金調達が増加したことが示唆されます。

【利益の質】

営業CF/純利益比率は、2025年3月期連結で2,061百万円(営業CF)÷2,089百万円(純利益)=0.98倍となります。この比率が1.0倍を下回っているため、過去1年間では純利益の一部が必ずしもキャッシュとして手元に残っていない可能性を示唆しており、利益の質については今後の推移を継続的に確認することが重要です。

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期(12/31/2025時点)の業績は、通期予想に対して極めて順調に進捗しています。売上高は通期予想21,000百万円に対し15,368百万円(進捗率73.2%)、営業利益は通期予想3,500百万円に対し2,635百万円(進捗率75.3%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は通期予想2,290百万円に対し1,768百万円(進捗率77.2%)を達成しています。特に売上高は前年同期比で+28.9%、営業利益は+17.2%と大幅な増益を記録しており、足元の事業は非常に好調であることが伺えます。

【バリュエーション】

ジェイリースのPER(会社予想)は10.25倍で、業界平均PER10.3倍とほぼ同水準であり、利益面から見ると株価は適正な評価を受けていると言えます。しかし、PBR(実績)は3.44倍と、業界平均PBR0.9倍を大幅に上回っており、純資産と比較すると株価には割高感が強い状況です。これは、同社の極めて高いROEが、純資産に対する市場の期待値の高さに反映されている可能性を示唆していますが、投資家としてはPBRの割高性を慎重に評価する必要があります。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 1.0 / シグナル値: -0.4 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 47.7% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 -0.79% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +0.76% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 -4.58% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 -10.57% 長期トレンドからの乖離

現在のテクニカルシグナルはMACD、RSIともに中立を示しており、明確なトレンド転換の兆候は見られません。5日移動平均線はわずかに下回っているものの、25日移動平均線は上回っており、短期的な調整期間からわずかな反発の動きも見て取れます。しかし、75日線および200日線からは大きく下方に乖離しており、中期および長期の株価トレンドは依然として弱気である可能性を示唆しています。株価動向には引き続き警戒が必要です。

【テクニカル】

現在の株価1,309円は、過去52週間の高値1,790円と安値1,195円のレンジにおいて、安値に近い19.2%の位置にあります。これは、ここ1年で大きく下落した後に回復しようとしている、あるいは底値を試している状況を示唆します。短期の5日移動平均線や25日移動平均線に近い水準で推移していますが、75日移動平均線および200日移動平均線といった中長期の移動平均線を大きく下回っているため、長期的な上昇トレンドへの転換には時間を要する可能性があります。

【市場比較】

ジェイリースの株価パフォーマンスを市場平均と比較すると以下の通りです。

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 +2.51% +11.40% -8.90%pt
3ヶ月 -11.25% +11.23% -22.48%pt
6ヶ月 -13.08% +25.50% -38.58%pt
1年 +3.23% +75.73% -72.49%pt

過去1年間を通じて、ジェイリースの株価は日経平均と比較して一貫して下回るパフォーマンスを示しており、市場全体の強い上昇トレンドの恩恵を十分に受けていない状況です。特に直近6ヶ月間では大幅にアンダーパフォームしており、同期間における日経平均の上昇率と比べると、その差は顕著です。

【注意事項】

⚠️ 信用倍率が11.47倍と高水準です。将来、信用買い残が解消される際に売り圧力となり、株価下落のリスクを高める可能性がありますので注意が必要です。

【リスク指標テーブル】

ジェイリースの株価の特性を定量的なリスク指標で評価します。

基本リスク指標
指標 判定 ひとことメモ
ベータ値 0.67 ○普通 市場平均より値動きは穏やかと想定
年間ボラティリティ 36.75% △やや注意 1年間で価格変動が大きい傾向
最大ドローダウン -80.14% ▲注意 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる
シャープレシオ -0.10 ▲注意 リスクを取った分だけリターンが得られていない
リスク効率指標
指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 0.99 ○普通 下落リスクだけで見たリターン効率は悪くない
カルマーレシオ 0.43 △やや注意 最大下落からの回復力に改善余地あり
市場連動性
指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.43 ◎良好 日経平均と緩やかな連動性がある
0.18 値動きのうち市場要因で説明できる割合は低い

【ポイント解説】

ジェイリースの株価はベータ値0.67が示すように、市場全体に比べて値動きは比較的穏やかであると想定されますが、年間ボラティリティは36.75%とやや高く、価格変動が大きい傾向にあります。過去の最大ドローダウンは-80.14%と極めて大きく、これだけの下落幅は今後も起こり得るリスクとして認識すべきです。シャープレシオが-0.10とマイナスであることから、現在のリスク水準に見合うリターンが得られていない状況が示唆されます。現在のボラティリティは過去1年と比較して通常の範囲(上位63%)に位置していますが、最大ドローダウンからの回復力を示すカルマーレシオは0.43とやや注意が必要な水準です。市場との相関は0.43と比較的良好ですが、株価変動の約18%しか市場要因で説明できないため、独自の要因による値動きも大きいです。

【投資シミュレーション】

> 仮に100万円投資した場合: 年間で±56万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。

【事業リスク】

主な事業リスクとしては以下の点が挙げられます。景気後退や金利上昇局面では、賃貸需要の低迷や代位弁済(家賃の立て替え払い)の増加、回収率の悪化につながる可能性があります。物価高騰はテナント企業の倒産リスクを高め、保証債務の未回収リスクを増大させます。また、積極的なM&A戦略に伴うのれん償却費の増加や、グループ統合のシナジー効果が計画通りに発揮されない可能性も潜在的なリスク要因です。

信用取引状況

信用買残が450,900株、信用売残が39,300株となり、信用倍率は11.47倍と高水準にあります。この高い信用倍率は、将来の株価上昇を期待する買い方が多い一方で、これらの買い残が将来的に売り圧力として顕在化する可能性を秘めています。

主要株主構成

  • JLホールディングス: 23.74%
  • 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 10.43%
  • 中島拓: 4.45%

8. 株主還元

ジェイリースは株主還元に対して前向きな姿勢を示しています。配当利回りは3.82%であり、現在の株価水準から見ても魅力的な水準です。配当性向は38.4%と無理のない範囲に収まっており、事業の成長を再投資しつつも、株主への還元もバランス良く行っていることが伺えます。

配当持続可能性

配当性向が38.4%は30-50%の範囲内であり、企業の利益水準から見て健全な水準です。これは、事業の持続的成長に必要な内部留保と、株主への安定した配当維持の両立が可能であることを示唆しており、現時点での減配リスクは低いと考えられます。

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み 安定した高成長と高収益性(ROE 39.63%)
M&Aと事業連携による多角的な成長戦略
成長性と収益性への期待が株価を押し上げる
⚠️ 弱み PBRの割高感と市場平均を下回る株価パフォーマンス
高水準な信用倍率と流動比率の改善余地
割高なバリュエーションと市場トレンド追随が難しい
🌱 機会 全国展開と首都圏シェア拡大余地
三菱地所とのスマートホーム連携など新技術への取り組み
新規事業や協業が事業領域拡大と売上成長に寄与
⛔ 脅威 景気後退や金利上昇による保証債務の増加リスク
M&Aに伴うのれん償却費増と統合シナジーの不確実性
マクロ経済変動やM&A成果が業績と利益率を圧迫

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
成長性重視の中長期投資家 高い成長率と収益性を背景に事業拡大を期待できるため
インカムゲインも重視する投資家 安定した配当性向と魅力的な配当利回りがあるため

この銘柄を検討する際の注意点

  • PBRの割高感: 業界平均を大きく上回るPBRは、今後の株価上昇余地や下落リスクを慎重に評価する必要があります。
  • 市場平均との相対パフォーマンス: 日経平均を大きく下回る現状は、市場全体の好調な地合いに乗り切れていない可能性を考慮すべきです。
  • 信用買い残の動向: 信用倍率が高水準であり、将来的な需給悪化による売り圧力に注意が求められます。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
営業利益率 15.33% 18%以上への回復 利益率改善が収益力向上を示す
自己資本比率 37.8% 40%以上への回復 財務基盤の安定性を示す指標
信用倍率 11.47倍 5倍以下への改善 将来の売り圧力解消に繋がるため
事業用賃料保証の成長率 84.9% (3Q進捗率) 90%以上の通期進捗 新規事業分野の収益貢献度確認

企業情報

銘柄コード 7187
企業名 ジェイリース
URL http://www.j-lease.jp/
市場区分 プライム市場
業種 金融(除く銀行) – その他金融業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,309円
EPS(1株利益) 127.71円
年間配当 3.82円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 8.5% 11.8倍 2,268円 11.9%
標準 6.6% 10.2倍 1,799円 6.8%
悲観 3.9% 8.7倍 1,350円 0.9%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,309円

目標年率 理論株価 判定
15% 906円 △ 44%割高
10% 1,132円 △ 16%割高
5% 1,428円 ○ 8%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
全保連 5845 980 261 15.93 3.36 22.8 4.08
イントラスト 7191 1,116 249 14.95 3.28 24.0 3.40
Casa 7196 738 85 44.72 1.01 2.8 2.71

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.57)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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