企業の一言説明
中本パックスはグラビア印刷やドライラミネート加工などのコーティング事業を展開する食品包装・医療関連に強みを持つ中堅の企業です。
総合判定
堅実な配当が魅力の安定成長企業
投資判断のための3つのキーポイント
- 高ROEと健全な財務体質: 直近のROEは10.78%と資本効率が高く、自己資本比率51.9%、F-Score7/9点(S評価)と財務基盤が非常に安定しています。
- 成長分野への戦略的投資: 環境対応製品(RNSP)の拡販やIT・工業材関連(半導体・次世代電池向け)の強化、R&D拠点整備を進め、将来の収益柱育成に注力しています。
- 市場平均を下回る株価パフォーマンスと信用倍率: 直近1年間で日経平均を54.66%ポイント下回るパフォーマンスであり、信用倍率89.17倍と高水準なため、将来的な売り圧力が懸念されます。
企業スコア
| 観点 | スコア | 判定理由 |
|---|---|---|
| 成長性 | C | 直近の売上成長は鈍化傾向にあるため |
| 収益性 | A | ROEは良好だが営業利益率はやや控えめ |
| 財務健全性 | A | F-Scoreは高評価、自己資本も健全 |
| バリュエーション | C | PERは割安だがPBRは業界平均から見て割高 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1935.0円 | – |
| PER | 7.84倍 | 業界平均10.0倍 |
| PBR | 0.81倍 | 業界平均0.5倍 |
| 配当利回り | 3.82% | – |
| ROE | 10.78% | – |
1. 企業概要
中本パックスは、グラビア印刷やドライラミネート加工といったコーティング技術を核に、食品包装材を中心に展開する企業です。ダブル両面定位置印刷やクリーンコーター技術を保有し、食品、医療、建材、IT・工業材など多岐にわたる分野に製品を提供しています。特に食品包装材が収益の約64%を占める主力事業です。
2. 業界ポジション
同社は国内のグラビア印刷およびドライラミネート加工業界において、中堅企業として独自の技術と幅広い顧客基盤を築いています。ニッチな高機能材分野での強みを持つ一方、汎用品ではコスト競争に直面する可能性があります。特に食品包装材では品質と安定供給で優位性を確保し、医療・医薬分野でも高い品質が求められます。
3. 経営戦略
中本パックスは環境対応製品(ラベルレスサーマル、RESC®など)の拡販と収益化、半導体・電子部品用工程フィルムや次世代電池関連といったIT・工業材分野の強化を成長戦略の柱としています。埼玉新工場へのテストコーター導入(2026年6月稼働予定)やR&Dセンター設立(2027年2月期中目標)で技術革新を図り、積極的にM&Aも検討し事業拡大を目指します。
今後のイベント: 2026年8月28日に配当落ち日が予定されています。
4. 財務分析
財務状況は全体的に堅調で、安定した事業運営を支える基盤が確立されています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 7/9 | S: 優良 |
| 収益性 | 3/3 | 純利益、営業キャッシュフロー、ROA全てがプラスで優良 |
| 財務健全性 | 3/3 | 流動比率が高く、D/Eレシオが低く、株式希薄化もない |
| 効率性 | 1/3 | 営業利益率と四半期売上成長率に改善余地あり |
Piotroski F-Scoreは7/9点と非常に優良な評価を獲得しています。収益性と財務健全性は満点であり、安定した利益創出能力と堅固な財務体質を示しています。一方で効率性スコアが1点に留まっているのは、営業利益率が10%を下回ること、および直近の四半期売上成長率がマイナスであったことに起因しており、収益性改善と成長加速が今後の課題と言えます。
【収益性】
過去12ヶ月の営業利益率は4.94%と日本の製造業としては一般的な水準ですが、高収益企業と比べると改善の余地があります。ROE(実績)は10.78%と、株主資本の利用効率は良好な目安である10%を上回っています。ROA(過去12ヶ月)は4.60%で、総資産に対する利益率は一般的な水準にあります。
【財務健全性】
自己資本比率(実績)は51.9%と非常に高く、財務の安定性を示しています。流動比率(直近四半期)は1.69(169%)と200%には及ばないものの、短期的な資金繰りに問題がない健全な水準です。借入金も適正に管理されており、自己資本と有利子負債のバランスは良好です。
【キャッシュフロー】
| 決算期 | フリーCF | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金等残高 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024.02 | 9億2,500万円 | 34億5,800万円 | -25億3,300万円 | -3,200万円 | 74億4,600万円 |
| 2025.02 | 11億9,700万円 | 23億5,300万円 | -11億5,600万円 | -12億4,000万円 | 75億5,200万円 |
| 2026.02 | 12億8,000万円 | 25億5,200万円 | -12億7,200万円 | -12億7,700万円 | 75億6,900万円 |
営業キャッシュフローは毎年安定的に25億円規模を創出しており、本業で着実に現金を稼ぐ能力が高いことを示しています。投資キャッシュフローは設備投資に充てられていますが、フリーキャッシュフローは安定してプラスを維持しており、健全な成長投資が可能です。
【利益の質】
営業CF/純利益比率は1.17と、純利益を大きく上回る営業キャッシュフローを創出しており、利益の質は極めて良好です。粉飾決算などの疑いはなく、本業からしっかりとキャッシュを生み出していると言えます。
【四半期進捗】
直近の四半期売上成長率(前年比)は-2.50%とマイナスですが、Quarterly Earnings Growth(純利益成長率)は+31.90%と大幅な増益を達成しており、収益性の改善が進んでいます。ただし、通期予想に対する進捗状況は開示情報では判断できません。
5. 株価分析
【バリュエーション】
現在のPER(会社予想)は7.84倍、PBR(実績)は0.81倍です。業界平均PERが10.0倍と比較すると、PERは78.4%と妥当な水準からやや割安感があります。一方で、業界平均PBRが0.5倍と比較すると、PBRは162%と業界平均から見て割高感があります。PERとPBRの両面から見ると、割安感と割高感が混在している状態です。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD: 18.45 / シグナル: 5.88 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 59.0% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | -0.36% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | +3.97% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | -0.14% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | +1.71% | 長期トレンドからの乖離 |
MACDは中立状態であり、明確な売買シグナルは出ていません。RSIは59.0%で、過熱感も売られすぎも示しておらず、中立的な水準です。
【テクニカル】
現在の株価1,935.0円は、52週高値2,097.00円から6.97%下落した水準にあり、52週安値1,593.00円からは21.47%上昇しています。株価は5日移動平均線(1,942.00円)と75日移動平均線(1,937.69円)を下回っていますが、25日移動平均線(1,861.16円)と200日移動平均線(1,900.11円)は上回っており、短期から中期のサポートラインは維持されています。
【市場比較】
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | +4.43% | +13.42% | -9.00%pt |
| 3ヶ月 | -3.68% | +12.42% | -16.11%pt |
| 6ヶ月 | +9.20% | +23.08% | -13.88%pt |
| 1年 | +22.01% | +76.66% | -54.66%pt |
当銘柄の株価パフォーマンスは直近1ヶ月ではTOPIXを上回っていますが、日経平均に対しては全ての期間で下回っており、市場全体の強い上昇トレンドには追随できていない状況です。
6. リスク評価
【注意事項】
⚠️ 信用倍率89.17倍と高水準であり、将来的に信用買い残の解消による売り圧力が存在する可能性に注意が必要です。
【リスク指標テーブル】
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ベータ値 | 0.18 | ◎良好 | 市場平均より値動きが大きいか小さいか |
| 年間ボラティリティ | 19.09% | ◎良好 | 1年間でどれくらい価格がブレるか |
| 最大ドローダウン | -16.59% | ○普通 | 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる |
| シャープレシオ | -0.25 | ▲注意 | リスクを取った分だけリターンが得られているか |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | 0.44 | △やや注意 | 下落リスクだけで見たリターン効率 |
| カルマーレシオ | 0.48 | △やや注意 | 最大下落からの回復力 |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.45 | ◎良好 | 日経平均とどれだけ連動するか |
| R² | 0.20 | – | 値動きのうち市場要因で説明できる割合 |
【ポイント解説】
中本パックスのベータ値は0.18と極めて低く、市場全体の変動に左右されにくい、比較的穏やかな値動きをする銘柄特性を持っています。年間ボラティリティも19.09%と市場平均と比較して低く、安定志向の投資家にとっては魅力的です。一方で、シャープレシオが-0.25とマイナスであることから、過去1年間ではリスクを取った分に見合うリターンが得られていない点には注意が必要です。現在のボラティリティは過去1年で通常の水準(上位65%)に位置しています。
【投資シミュレーション】
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±19万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの5%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
【事業リスク】
- 原材料・インキ価格上昇: 主力製品の製造原価に直結するため、利益を圧迫する可能性があります。
- 為替変動: 海外事業や原材料輸入において、為替レートの変動が業績に影響を与えるリスクがあります。
- 競争激化: 特に中国勢との競争や、新興国市場での価格競争が激化する可能性があります。
7. 市場センチメント
信用買残が53,500株、信用売残が600株で、信用倍率は89.17倍と非常に高い水準にあります。これは、将来的な信用買い残の解消による売り圧力が潜在的に存在することを示唆し、株価の上値を抑える要因となる可能性があります。
主要株主構成
- (株)中本: 8.00%
- 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 4.60%
- ナカモト・セカンド: 3.03%
8. 株主還元
配当利回りは3.82%(会社予想)と魅力的な水準にあります。2027年2月期の年間配当予想は74円であり、配当性向は29.0%(2026年2月期実績は28.97%)と健全な範囲に収まっており、増配余力も期待できます。決算説明資料によると、株主優待も実施しており(100株以上でQUOカード1,000円)、株主への還元意識は高いと言えます。自社株買いに関する特別な記載はありませんでした。
SWOT分析
| 分類 | 項目 | 投資への示唆 |
|---|---|---|
| 💪 強み | 環境対応製品の技術力と多角的な事業ポートフォリオ 健全な財務体質と高ROE |
環境規制強化でRNSPが収益成長を牽引する期待がある 安定的な事業運営で市場変動に強い |
| ⚠️ 弱み | 直近の売上成長の鈍化と収益性(営業利益率) 市場平均を下回る株価パフォーマンス |
成長戦略の具体化とM&A効果で業績改善が不可欠 市場変動への追随性向上で評価改善を期待 |
| 🌱 機会 | IT・工業材分野の成長(半導体・次世代電池) M&Aによる事業ポートフォリオ強化 |
新工場やR&D投資で高成長分野での地位確立を目指す 戦略的買収でシナジー創出や市場シェア拡大につながる |
| ⛔ 脅威 | 原材料価格高騰や為替変動リスク 中国勢とのグローバル競争激化 |
コスト管理と価格転嫁能力を継続的に監視すべき 技術力や高付加価値化で競争優位を維持できるか |
この銘柄が向いている投資家
| 投資家タイプ | 相性が良い理由 |
|---|---|
| 安定配当を求める長期投資家 | 堅実な配当利回りと健全な配当性向を維持しているため |
| 市場の変動リスクを抑えたい投資家 | 低ベータ値と穏やかな株価変動特性を持つため |
この銘柄を検討する際の注意点
- 信用倍率の高水準: 89.17倍と高い信用買い残は、将来的に株価の上値を抑える売り圧力となる可能性があります。
- PBRの業界平均比での割高感: PERは割安な一方、PBRは業界平均から見ると割高なため、バリュエーション全体としての評価は慎重な検討が必要です。
- 市場全体のトレンドへの連動性: 日経平均に比べて株価がアンダーパフォームしており、市場全体の活況を享受しにくい特性がある点に留意すべきです。
今後ウォッチすべき指標
| 指標 | 現状 | トリガー条件 | 注目理由 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 4.94% | 6.0%以上への回復 | 収益改善の進捗を判断するため |
| 環境対応製品の売上比率 | 非開示 | 全体売上の10%以上 | 成長戦略の進捗を測る重要指標 |
| 信用倍率 | 89.17倍 | 20倍以下への改善 | 将来の売り圧力解消の兆候となる |
企業情報
| 銘柄コード | 7811 |
| 企業名 | 中本パックス |
| URL | http://www.npacks.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,935円 |
| EPS(1株利益) | 246.70円 |
| 年間配当 | 3.82円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 18.6% | 9.0倍 | 5,217円 | 22.1% |
| 標準 | 14.3% | 7.8倍 | 3,773円 | 14.5% |
| 悲観 | 8.6% | 6.7倍 | 2,481円 | 5.3% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,935円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 1,890円 | △ 2%割高 |
| 10% | 2,361円 | ○ 18%割安 |
| 5% | 2,979円 | ○ 35%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ZACROS | 7917 | 1,369 | 1,055 | 14.06 | 1.05 | 8.1 | 2.62 |
| 大成ラミックグループ | 4994 | 2,342 | 165 | 11.78 | 0.56 | 5.5 | 2.98 |
| 野崎印刷紙業 | 7919 | 203 | 43 | 12.45 | 0.72 | 7.9 | 3.69 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.57)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。