企業の一言説明

マイポックスは、液体研磨剤や精密研磨フィルム、研磨装置の製造販売、受託加工を展開する精密研磨材分野の老舗企業です。半導体、HDD、光ファイバーなど先端産業向けに高精度な研磨ソリューションを提供しています。

総合判定

高成長だが割高で、変動性の高い銘柄

投資判断のための3つのキーポイント

  • 半導体、HDD、光ファイバーなど、市場成長が見込まれる先端分野向けの精密研磨材・技術に強みを持っています。
  • 財務健全性は良好で、過去の赤字決算を経て2025年3月期は黒字回復・増益を達成、配当も再開しています。
  • 株価は過去1年間で大きく上昇しており、現在のPER、PBRは業界平均と比較して割高感があります。

企業スコア

観点 スコア 判定理由
成長性 S 売上高成長率が18.60%と高い
収益性 C ROEがベンチマークに届かず収益性に課題
財務健全性 A 自己資本比率が健全で財務指標も良好
バリュエーション D PERもPBRも業界平均を大幅に上回る

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1152.0円
PER 29.26倍 業界平均7.3倍
PBR 1.82倍 業界平均0.7倍
配当利回り 0.87%
ROE 11.43%

1. 企業概要

マイポックスは、精密研磨フィルム、液体研磨剤、研磨装置の製造販売、精密研磨加工サービスを提供する企業です。半導体ウェーハ、HDD、光ファイバー、ディスプレイ薄膜といった先端産業分野に不可欠な高精度研磨技術が主力。1925年創業の老舗であり、その技術力とノウハウが事業基盤を支えています。

2. 業界ポジション

マイポックスは液体研磨剤で大手の一角を占め、ニッチな精密研磨材市場において独自のポジションを確立しています。半導体や電子部品、光学製品、自動車など多岐にわたる産業分野で高精度な研磨ニーズに対応し、競合に対して技術的優位性を持つことで安定した顧客基盤を構築しています。

3. 経営戦略

2026年3月期第3四半期決算では、売上高は前年同期比6.7%増の8,865百万円と増収も、営業利益は同48.8%減の428.8百万円と減益となりました。セグメント別では、製品事業は増収も利益は減少、受託事業は売上減・損失拡大という状況です。特別利益の計上により純利益は確保されています。会社は通期予想を据え置いており、第4四半期での巻き返しが期待されます。今後のイベントとして、2026年3月30日に配当落ち日が予定されています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

マイポックスのPiotroski F-Scoreは以下の通りです。

項目 スコア 判定
総合スコア 5/9 A: 良好
収益性 2/3 純利益、ROAはプラスだが営業CFデータなし
財務健全性 2/3 負債比率は良好だが流動比率が基準未達、株式希薄化なし
効率性 1/3 四半期売上高成長率はプラスだが、営業利益率とROEが基準未達

Piotroski F-Scoreは5点/9点で「良好(A)」と判定されます。収益性は純利益とROAがプラスであるものの、営業キャッシュフローのデータがなく、また効率性では営業利益率とROEがベンチマークに届いていないため改善余地があります。一方、財務健全性は負債比率が低く株式希薄化もないため良好です。

【収益性】

過去12ヶ月の営業利益率5.65%ROE6.28%ROA2.01%です。ROEは一般的な目安である10%を下回っており、ROAも5%のベンチマークには届いていません。収益性は改善の余地があると言えます。

【財務健全性】

自己資本比率は連結で53.1%と健全な水準を維持しています。流動比率は直近四半期で1.47倍であり、短期的な支払い能力は確保されているものの、理想とされる200%(2.0倍)には届いていません。総合的には、自己資本比率の高さから財務基盤は安定していると評価できます。

【キャッシュフロー】

決算期 フリーCF(百万円) 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円) 現金等残高(百万円) 現金比率(%)
2023.03 -1,491 -423 -1,068 1,638 2,452 15.14
2024.03 -182 451 -633 144 2,494 15.61
2025.03 901 1,596 -695 -1,056 2,314 14.53

2023年3月期には営業CF、フリーCFともにマイナスでしたが、2024年3月期には営業CFがプラスに転じ、2025年3月期にはフリーCFも大きく改善し901百万円のプラスを達成しました。堅調な営業活動によるキャッシュ創出と、投資活動の継続が伺えます。

【利益の質】

2025年3月期の営業CF/純利益比率は1.75倍(営業CF1,596百万円 / 純利益911百万円)であり、純利益を大きく上回る営業キャッシュフローを創出できています。これは利益の質が健全であることを示しています。

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期累計の通期予想に対する進捗率は、売上高が80.6%、営業利益が71.5%、親会社株主に帰属する当期純利益が78.5%です。売上高と純利益は概ね順調ですが、営業利益の進捗率がやや低い水準にあり、第4四半期での挽回が通期目標達成の鍵となります。

【バリュエーション】

マイポックスのPERは会社予想ベースで29.26倍PBRは実績ベースで1.82倍です。業界平均のPER7.3倍、PBR0.7倍と比較すると、PER、PBRともに業界平均を大幅に上回っており、現在の株価は割高であると判断できます。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 78.11 / シグナル値: 72.79 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 57.0% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 -4.86% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +9.61% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 +35.66% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +88.34% 長期トレンドからの乖離

MACDシグナルは現在中立であり、特定の上昇・下降トレンドを示唆していません。RSIは57.0%と過熱感はありません。5日移動平均線を下回って推移しており短期的な下落圧力を示唆しますが、25日、75日、200日移動平均線を大きく上回っており、中長期的な上昇トレンドは継続していると言えます。

【テクニカル】

現在の株価1,152.0円は、52週高値1,325.0円に近い水準(レンジ内位置81.0%)にあり、高値圏で推移しています。短期の5日移動平均線は下回っていますが、中長期の移動平均線からは大きく乖離しており、過熱感を警戒しつつも強い上昇モメンタムが続いています。

【市場比較】

日経平均との相対パフォーマンスは以下の通りです。

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 +23.47% +15.48% +7.99%pt
3ヶ月 +129.03% +13.30% +115.73%pt
6ヶ月 +138.02% +21.50% +116.52%pt
1年 +158.30% +76.64% +81.65%pt

マイポックスは、過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年と全ての期間において日経平均を大幅にアウトパフォームしており、非常に強いパフォーマンスを示しています。

基本リスク指標

指標 判定 ひとことメモ
ベータ値 0.45 ○普通 市場平均より値動きが大きいか小さいか
年間ボラティリティ 69.18% ▲注意 1年間でどれくらい価格がブレるか
最大ドローダウン -52.61% ▲注意 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる
シャープレシオ -0.29 ▲注意 リスクを取った分だけリターンが得られているか

リスク効率指標

指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 1.45 ○普通 下落リスクだけで見たリターン効率
カルマーレシオ 1.27 ◎良好 最大下落からの回復力

市場連動性

指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.51 ◎良好 日経平均とどれだけ連動するか
0.26 値動きのうち市場要因で説明できる割合

【ポイント解説】

マイポックスは、年間ボラティリティ69.18%と値動きが激しく、過去最悪で-52.61%もの下落を経験しているなど、リスクは高い銘柄です。しかし、下落リスクのみに注目したソルティノレシオは1.45と堅実であり、最大ドローダウンからの回復力を示すカルマーレシオは1.27と良好です。市場との相関は0.51と比較的高く、市場全体のトレンドにもある程度連動しながらも、個別要因で動く部分も持ち合わせています。現在のボラティリティは過去1年で「通常」水準(上位71%)です。
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±69万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。

【事業リスク】

  • 半導体・HDD市場の変動: 主力事業が依存する半導体やHDD市場の需給変動、技術革新のサイクルが業績に影響を与える可能性があります。
  • 原材料価格の高騰: 精密研磨材の製造に必要な原材料価格の変動が、コスト増加を通じて利益を圧迫するリスクがあります。
  • 為替変動リスク: 海外売上比率が高いため、為替レートの変動が業績に影響を与える可能性があります。

7. 市場センチメント

信用買残は656,300株、信用売残は240,700株で、信用倍率は2.73倍です。信用倍率はやや買い残が多い状態ではありますが、極端な水準ではなく、短期的には大きな売り圧力を示唆するほどではありません。
主要株主構成は以下の通りです。

  • 渡邉淳: 4.55%
  • インテーザ・サンパオロ・クライアンツ・オムニバス(イタリア): 4.05%
  • みずほ銀行: 3.18%

8. 株主還元

配当利回り(会社予想)は0.87%、配当性向は15.6%です。2026年3月期の年間配当予想は10.00円となっており、これは健全な水準です。ただし、過去には2023年3月期に配当性向314.5%と利益を超える配当を実施した時期もありました。現在の水準では当面の持続可能性に問題はないと考えられます。データ上、直近の自社株買いの状況は確認できません。

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み 精密研磨材のニッチトップ技術
半導体等先端産業向けへの高い技術応用力
成長市場の需要を取り込みやすい
⚠️ 弱み 利益率の変動性
直近の営業利益進捗率の低さ
業績予想達成に不確実性がある
🌱 機会 半導体・光ファイバーなど先端分野の需要拡大
M&A等による事業領域拡大
新規市場への展開で成長を加速できる
⛔ 脅威 景気変動や原材料価格高騰
製品事業・受託事業の利益変動リスク
外部環境の変化が業績に直結する

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
成長株を狙う投資家 先端産業向け技術で高い成長性期待があるため
リスク許容度の高い投資家 高いボラティリティと潜在的リターンが共存するため

この銘柄を検討する際の注意点

  • 高いバリュエーション: PER、PBRが業界平均を大幅に上回っており、すでに高い成長期待が織り込まれている可能性があります。
  • 利益率の変動性: 直近の決算では利益が減少しており、安定した収益確保には事業ポートフォリオの改善やコストコントロールが課題です。
  • ボラティリティの高さ: 株価は大きく上昇してきた一方、値動きが激しく、短期間での大幅な価格変動リスクを伴います。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
営業利益率 5.65% 8.0%以上への回復 収益性改善と事業構造強靭化
製品事業セグメント利益 660.2百万円(Q3累計) Q4で改善し通期目標達成 主力事業の収益力維持が必須
信用倍率 2.73倍 5.0倍以上への上昇 需給悪化による売り圧力に警戒

企業情報

銘柄コード 5381
企業名 マイポックス
URL https://www.mipox.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 建設・資材 – ガラス・土石製品

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,152円
EPS(1株利益) 39.37円
年間配当 0.87円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 22.6% 29.9倍 3,256円 23.2%
標準 17.4% 26.0倍 2,278円 14.7%
悲観 10.4% 22.1倍 1,427円 4.5%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,152円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,136円 △ 1%割高
10% 1,419円 ○ 19%割安
5% 1,791円 ○ 36%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
フジミインコーポレーテッド 5384 3,200 2,563 26.42 2.92 12.7 2.29
富士紡ホールディングス 3104 3,960 1,348 26.44 2.66 10.7 1.34
オカモト 5122 5,740 1,015 21.16 0.94 5.0 2.09

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.57)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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