企業の一言説明

ダイダンは空調・電気・水道衛生工事に強みを持つ総合設備工事の老舗企業です。関西を地盤に首都圏、そして海外へと事業領域を拡大しています。

総合判定

高収益化を伴う構造改革推進銘柄

投資判断のための3つのキーポイント

  • 高い収益性(ROE 22.10%、営業利益率 14.46%)と強固な財務健全性(自己資本比率 58.6%)を誇り、安定した利益成長と株主還元を期待できます。
  • 電気・海外・リニューアル事業の強化により受注高・繰越工事高が過去最高を更新しており、持続的な成長ドライバーを確立しつつあります。
  • 信用倍率が25.71倍と高水準であり、年間ボラティリティが143.06%と非常に高いため、短期的な株価変動リスクには十分な注意が必要です。

企業スコア

観点 スコア 判定理由
成長性 A 営業利益は大幅増も売上減少局面あり。
収益性 S ROE・営業利益率ともに高い水準維持。
財務健全性 S 自己資本比率高く有利子負債も減少。
バリュエーション C PBRが業界平均より割高な水準。

※スコア凡例: S=優良 / A=良好 / B=普通 / C=やや不安 / D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 2,905.0円
PER 14.42倍 業界平均14.0倍
PBR 3.14倍 業界平均1.1倍
配当利回り 2.80%
ROE 17.38%

1. 企業概要

ダイダンは1903年創業の総合設備工事の老舗企業で、空調、電気、水道衛生、消防施設などの設計・施工を手掛けます。病院向けクリーンルームやAIソリューション、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)など先進技術も提供し、多岐にわたる事業展開が特徴です。

2. 業界ポジション

建設業(設備工事)において、長年にわたる実績と技術力を基盤に老舗としての確固たる地位を確立しています。関西を主要地盤としながら首都圏での事業を拡大し、さらにシンガポールを中心とした海外市場への展開も強化しており、国内大手設備会社としての存在感を高めています。

3. 経営戦略

過去最高の受注高・繰越工事高を達成し、採算改善による利益大幅増を背景に、株主還元方針(配当性向40%以上・DOE4.8%以上)に基づき増配を実施しています。海外事業の拡大(シンガポール子会社化含む)、リニューアル工事や直接受注の比率向上、DX投資による効率化を成長戦略の柱として推進しています。2026年5月13日に決算発表を予定しています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 7/9 S: 財務優良(収益性・健全性・効率性すべて良好)
収益性 2/3 純利益とROAは優良だが、四半期売上成長率がマイナス。
財務健全性 3/3 流動比率・D/Eレシオは非常に良好で株式希薄化もない。
効率性 2/3 営業利益率とROEは優良だが、四半期売上成長率がマイナス。

ダイダンのF-Scoreは7/9点で、「S: 財務優良」と評価されます。これは、同社の財務体質が全般的に非常に優れていることを示しています。収益性・効率性スコアは2/3点と高く、特に純利益・ROA・営業利益率・ROEといった主要な収益性指標は良好です。四半期売上高成長率はマイナスですが、利益は伸長しています。財務健全性は3/3点と満点であり、流動比率、D/Eレシオともに極めて良好で、株式希薄化リスクもありません。

【収益性】

営業利益率は過去12か月で14.46%と、非常に高い水準を誇ります。株主資本利益率(ROE)は過去12か月で22.10%と、一般的な目安である10%を大幅に上回る優良な水準です。総資産利益率(ROA)も過去12か月で10.10%と、一般的な目安である5%を大きく超えており、資産を効率的に活用して利益を生み出しています。

【財務健全性】

自己資本比率は直近で58.6%と安定しており、非常に健全な財務基盤です。流動比率は直近で2.03倍と、短期的な支払い能力に全く問題のない優良な水準を維持しています。有利子負債も大幅に減少しており、財務体質は極めて堅固です。

【キャッシュフロー】

決算期 フリーCF (百万円) 営業CF (百万円) 投資CF (百万円) 財務CF (百万円) 現金等残高 (百万円)
2023.03 11,212 15,941 -4,729 -2,218 25,348
2024.03 -7 596 -603 -2,829 22,665
2025.03 11,570 12,402 -832 16,044 50,552

営業キャッシュフローは2024年3月期に一時的に減少したものの、2025年3月期には124億円、過去12か月では338億円と回復基調にあり、本業で着実に現金を稼ぐ力があります。フリーキャッシュフローも大半の期間でプラスを維持しており、事業活動で生み出された資金が投資に回され、かつ残りも健全に確保されています。

【利益の質】

過去12か月の営業キャッシュフローは33,839百万円、純利益は24,509百万円であり、営業CF/純利益比率は約1.38倍と1.0倍を大きく上回っています。これは、利益がキャッシュとしてしっかりと裏付けられていることを示しており、利益の質は極めて健全です。

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期累計の売上高進捗率は通期予想に対して約69.3%ですが、営業利益進捗率は約82.9%、親会社株主に帰属する四半期純利益進捗率も約83.0%と、利益面では通期予想に対し非常に順調に進捗しています。これは、採算性の改善が大きく寄与していると考えられます。

【バリュエーション】

同社のPER(会社予想)は14.42倍であり、業界平均の14.0倍とほぼ同水準です。一方で、PBR(実績)は3.14倍と、業界平均の1.1倍と比較して大幅に高い水準にあり、株価は市場の期待を織り込み割高感があります。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
5日線乖離率 +4.20% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +5.17% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 -1.14% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +20.96% 長期トレンドからの乖離

MACDシグナルとRSI状況は現在「中立」です。5日線と25日線からの乖離率はプラスであり、短期的な株価は移動平均線よりも上に位置しています。一方で75日線からはわずかに下回り、200日線からは大きくプラスに乖離しており、長期的な上昇トレンドを示唆しています。

【テクニカル】

現在の株価は2,905円であり、52週高値の3,680円からは下落しているものの、52週安値の1,335円から大きく上昇した水準にあり、52週レンジ内では76.0%の位置で推移しています。株価は5日移動平均線、25日移動平均線を上回っており、短期的な回復基調が見られますが、75日移動平均線はわずかに下回っており、中期的な方向感は定まっていません。しかし、200日移動平均線を大きく上回っていることから、長期的な上昇トレンドは継続していると判断できます。

【市場比較】

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 +2.98% +10.74% -7.77%pt
3ヶ月 +5.91% +11.53% -5.63%pt
6ヶ月 +31.45% +22.35% +9.10%pt
1年 +142.08% +71.36% +70.73%pt

過去1ヶ月、3ヶ月では日経平均を下回るパフォーマンスでしたが、TOPIXに対しては上回っています。特に半年、1年といった中長期で見ると、日経平均およびTOPIXを大幅に上回っており、非常に大きなキャピタルゲインを実現しています。

6. リスク評価

注意事項: ⚠️ 信用倍率25.71倍と高水準、将来の売り圧力に注意が必要です。

基本リスク指標

指標 判定 ひとことメモ
ベータ値 0.75 ○普通 市場平均より値動きが小さい(データにはないが、ベータ値の一般的な解釈として記載)
年間ボラティリティ 143.06% ▲注意 1年間でどれくらい価格がブレるか
最大ドローダウン -68.48% ▲注意 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる
シャープレシオ 0.14 △やや注意 リスクを取った分だけリターンが得られているか

リスク効率指標

指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 0.88 ○普通 下落リスクだけで見たリターン効率
カルマーレシオ 0.57 ○普通 最大下落からの回復力

市場連動性

指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.15 ○普通 日経平均とどれだけ連動するか
0.02 値動きのうち市場要因で説明できる割合

【ポイント解説】

ダイダンの株価は年間ボラティリティが143.06%と非常に高く、値動きが激しい特性を持っています。過去には-68.48%の最大ドローダウンを経験しており、今後も大きな下落リスクが存在し得ます。市場相関は0.15と低く、日経平均などの市場全体の動きに左右されにくい独自の値動きをする傾向があります。現在のボラティリティ水準は過去1年で通常(上位27%)ですが、高い水準であることには変わりなく、投資には慎重な姿勢が求められます。

【投資シミュレーション】

> 仮に100万円投資した場合: 年間で±89万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。

【事業リスク】

  • 工事採算悪化: 資材価格高騰や労務費上昇により、工事の利益率が低下する可能性があります。
  • 工事遅延リスク: 長期にわたる大型工事では、外部要因による遅延が発生し、収益に影響を及ぼす可能性があります。
  • 受注の質・採算性: 競合激化により、低採算の工事受注が増加し、全体の利益率を押し下げるリスクがあります。

7. 市場センチメント

信用買残が545,000株に対し信用売残が21,200株と、信用倍率は25.71倍と高水準にあり、将来的な需給悪化による売り圧力に注意が必要です。主要株主は、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)(10.51%)、自社(自己株口)(5.58%)、東京大元持株会(4.19%)などが上位を占めており、比較的安定した株主構成です。

8. 株主還元

会社予想の配当利回りは2.80%です。配当性向は40.1%と、利益の約4割を株主還元に回す健全な水準です。決算説明資料では、株主還元方針(配当性向40%以上・DOE4.8%以上)に基づき期末配当を増配したと記載されており、株主還元への積極的な姿勢が伺えます。直近のForward Annual Dividend Yieldは3.72%と、会社予想よりも高い水準が示唆されています。

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み 高い収益性・堅実な財務健全性
旺盛な受注・繰越工事高
安定的な業績成長と株主還元を支える。
⚠️ 弱み 高い株価ボラティリティ
PBRの業界平均に対する割高感
短期的な株価変動と投資効率に注意が必要。
🌱 機会 海外事業の積極展開とM&A
リニューアル・直接受注比率の拡大
新たな成長市場と高採算案件の獲得に期待。
⛔ 脅威 工事採算悪化、資材・労務費の高騰
信用倍率の高止まりによる売り圧力
収益性への下方圧力と需給悪化を注視すべき。

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
高成長と株主還元を重視する投資家 堅調な利益成長と積極的な配当方針が魅力。
市場連動性が低い銘柄に分散投資したい投資家 市場全体の変動とは異なる独自の値動きが期待。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 高い株価変動リスク: 年間ボラティリティが非常に高いため、価格変動に心理的に耐える覚悟を持つべきです。
  • 信用倍率の高止まり: 買い残が多く、将来的に需給悪化による売り圧力が強まる可能性を考慮すべきです。
  • PBRの割高感: 業界平均を大きく上回るPBRは、今後の成長期待が株価に織り込まれており、期待外れの場合に下落リスクがあります。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
営業利益率 14.46% 15%以上への維持 高い収益性の持続性を確認。
受注工事高 244,959百万円 四半期ごとの継続的な成長 将来の売上・利益の源泉。
信用倍率 25.71倍 10倍以下への改善 売り圧力の緩和と需給改善。

企業情報

銘柄コード 1980
企業名 ダイダン
URL http://www.daidan.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 建設・資材 – 建設業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 2,905円
EPS(1株利益) 201.48円
年間配当 2.80円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 20.0% 16.6倍 8,324円 23.5%
標準 15.4% 14.4倍 5,948円 15.5%
悲観 9.2% 12.3倍 3,842円 5.9%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 2,905円

目標年率 理論株価 判定
15% 2,968円 ○ 2%割安
10% 3,707円 ○ 22%割安
5% 4,678円 ○ 38%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
高砂熱学工業 1969 4,425 6,216 17.03 2.90 20.2 2.53
三機工業 1961 2,424 3,902 17.81 3.42 20.6 2.26
大氣社 1979 3,505 2,224 14.82 1.44 10.1 2.68

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.65)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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