企業の一言説明
東亜道路工業は道路舗装および舗装用アスファルト乳剤の製造販売で国内トップクラスのシェアを誇る、独立系の建設会社です。
総合判定
高い株主還元を重視するが、成長の足掛かりと収益性改善が鍵となる成熟建設企業
投資判断のための3つのキーポイント
- 業界トップのアスファルト乳剤技術と多様な環境事業による安定した収益基盤。
- 5.93%の高水準な配当利回りとDOE(純資産配当率)を意識した安定還元姿勢。
- 資材・労務コスト高騰下における原価管理と、受注残の着実な収益化の成否。
銘柄スコアカード
| 観点 | 評価 | 判定根拠 |
|---|---|---|
| 収益力 | B | ROE 6.31%と営業利益率等の低さが主因 |
| 安全性 | A | 自己資本比率 60.60%の強固な財務体質 |
| 成長性 | C | 売上高CAGRの停滞および直近の成長鈍化 |
| 株主還元 | B | 配当利回りは優秀だが配当性向が過大 |
| 割安度 | B | PER・PBRが業界平均に対し適正範囲内 |
| 利益の質 | A | 営業CF/純利益比率が高く現金創出力大 |
総合: B
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1,517.0円 | – |
| PER | 16.69倍 | 業界平均14.0倍 |
| PBR | 1.31倍 | 業界平均1.1倍 |
| 配当利回り | 5.93% | – |
| ROE | 6.31% | – |
企業概要
東亜道路工業は1930年に設立された総合建設・工事企業です。主力である道路舗装事業に加え、自社で開発・生産するアスファルト乳剤や合材の販売において業界首位級の地位を確立しています。また、建設廃棄物の処理や汚染土壌浄化などの環境事業、都市インフラのメンテナンスなど幅広いサービスを展開し、技術的な参入障壁を構築しています。
業界ポジション
同社は独立系の道路舗装大手として、官公庁のインフラ工事から民間企業の施設工事まで幅広い受注基盤を持っています。競合と比較して、アスファルト製品から施工までの一貫体制(垂直統合)が強みであり、製品の品質優位性が顧客の信頼を支えています。
競争優位性 (Moat)
| 観点 | 評価 | 根拠 |
|---|---|---|
| ブランド・知名度 | 強い | 舗装・アスファルト乳剤での首位級の実績 |
| スイッチングコスト | 中程度 | 長期的なインフラ保守への関与度が高い |
| ネットワーク効果 | 弱い | 工事および材料は地域・案件ごとの個別契約 |
| コスト優位 (規模の経済) | 中程度 | 独自のアスファルト製品製造販売能力が寄与 |
| 規制・特許 | 強い | 建設業許可および高度な施工・環境技術 |
経営戦略
中期経営計画「TOA ROAD Sustainable Plan 2026」の下、持続可能な成長と収益改善を目指しています。DXの推進および生成AIの現場導入による生産性向上を掲げつつ、海外展開やスポーツ・景観施設など高付加価値領域への事業シフトを進めています。また、政策保有株式の縮減を進めることで資本効率の向上を標榜しています。今後は、原油・エネルギー価格の変動リスクを価格転嫁で吸収できるかが中期成長の分水嶺となります。
収益性
売上高営業利益率は4.8%前後で推移し、建設業特有の季節性とコスト変動の影響を受けやすいものの、近年は採算管理の強化により改善傾向です。ROEは6.31%であり、目標の8%以上に向けて収益性向上が求められる水準です。ROAは4.04%であり、資産効率は改善の余地がある段階です。
財務健全性
自己資本比率は60.6%と極めて健全な水準にあり、建設業界内でも上位の安全性です。流動比率も1.89と短期的な支払い能力に懸念はありません。
キャッシュフロー
金額単位:百万円
| 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|
| 営業CF | 12,205 | ▲1,754 |
| FCF | 9,874 | ▲2,976 |
潤沢な営業活動によるキャッシュフローが見られるほか、過去の設備投資期を経てフリーキャッシュフローが大幅にプラス転換しました。
利益の質
営業CF/純利益比率は3.56倍であり、利益の現金裏付けは非常に盤石な状態です。
四半期進捗
2026年3月期決算では減収ながらも営業利益は+15.4%と増益を達成しました。受注高が+8.8%、次期繰越高が+31.4%と拡大しており、翌期の売上確保に向けたモメンタムは強固です。
バリュエーション
PER 16.69倍、PBR 1.31倍は、業界平均と比較するとやや割高感があるものの、配当利回りの高さが下値を支える要因となっています。
テクニカル分析
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | ▲40.14 / ▲42.65 | トレンドの方向性を慎重に見極める段階 |
| RSI | 売られすぎ | 35.9 | 市場の過熱感が薄れた水準 |
| 5日線乖離率 | – | -0.01% | 直近トレンドへの追随 |
| 25日線乖離率 | – | -3.06% | 短期トレンド線の下に位置 |
| 75日線乖離率 | – | -11.99% | 中期的な下落トレンドを示唆 |
| 200日線乖離率 | – | -8.96% | 長期的な調整局面 |
株価は直近の安値圏で底堅さを探る展開であり、中期移動平均線からの乖離を埋める反発が期待されます。
市場比較
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | ▲5.31% | +9.39% | ▲14.70%pt |
| 3ヶ月 | ▲19.99% | +13.84% | ▲33.83%pt |
| 6ヶ月 | ▲3.31% | +28.55% | ▲31.87%pt |
| 1年 | +4.62% | +71.35% | ▲66.73%pt |
足元、日経平均に対してアンダーパフォームが続いており、市場全体のラリー局面で出遅れている状況です。
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ベータ値 | 0.33 | – | 市場全体より値動きは非常に穏やか |
| 年間ボラティリティ | 26.38% | ○普通 | 銘柄固有のリスク水準は平常範囲 |
| 最大ドローダウン | ▲86.56% | ▲注意 | 過去の大幅下落経験に留意 |
| シャープレシオ | ▲0.13 | ▲注意 | リスクに見合うリターンの向上が必要 |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | 0.48 | △やや注意 | 下落リスクに対する効率は低め |
| カルマーレシオ | 0.15 | ▲注意 | 最大下落幅に対する回復力は限定的 |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.37 | ◎良好 | 市場要因よりも個別要因で動く性格 |
| R² | 0.13 | – | 殆どが独自要因で説明可能 |
ポイント解説
同銘柄は市場との相関が低く、独自の値動きをしやすいため、日経平均の影響をあまり受けない分散投資に適した性質があります。ボラティリティは過去と比較して高水準にあり、エントリーには忍耐が必要な局面です。
投資シミュレーション
仮に100万円投資した場合: 年間で±26万円程度の変動が想定されます。
分散投資の目安: ポートフォリオの4%程度が目安です。
※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
事業リスク
- 原油価格高騰によるアスファルトなどの原材料費の上昇リスク。
- 国内インフラ予算の削減や公共工事動向による受注の不確実性。
- 資材不足および労務コスト上昇の価格転嫁の可否。
信用取引状況
信用倍率は3.47倍であり、買残の積み上がりが株価の上値を抑える要因となる可能性があります。
主要株主構成
| 株主名 | 保有割合 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 9.37% |
| 自社(自己株口) | 8.30% |
株主還元
配当利回り5.93%と市場内でも高水準ですが、配当性向が156.30%と利益水準を大幅に上回っており、現状の維持可能性については精査が必要です。配当性向の高さは投資家にとって魅力的ですが、今後の減配リスクには注意を払う必要があります。
カタリスト整理
| 上昇要因 | 下落要因 | |
|---|---|---|
| 短期 (〜3ヶ月) | ・好調な受注残の着実な計上 ・配当支払に向けた株価底堅さ |
・資材価格の上昇再燃 ・市場全体からの資金流出 |
| 中長期 (〜2 年) | ・中期目標の上方修正・達成 ・インフラ老朽化対策の進展 |
・配当性向の引き下げ・減配 ・建設事業の利益率低下 |
SWOT分析
| 分類 | 項目 | 投資への示唆 |
|---|---|---|
| 💪 強み | アスファルト乳剤首位 磐石な財務基盤 |
長期的な倒産リスクを低減する |
| ⚠️ 弱み | 利益成長の鈍化 営業利益率の低さ |
収益改善の鍵はコスト管理にあり |
| 🌱 機会 | インフラ老朽化更新需要 海外および環境事業拡大 |
成長エンジンとしての期待大 |
| ⛔ 脅威 | 労務コスト・資材価格 公共事業予算の縮小 |
マージン圧迫を常時監視すべき |
この銘柄が向いている投資家
| 投資家タイプ | 相性が良い理由 |
|---|---|
| インカムゲイン志向の長期投資家 | 5%超の高利回りが長期保有の支えとなるため |
| バリュー志向の分散投資家 | 市場との相関が低くポートフォリオの安定に寄与 |
この銘柄を検討する際の注意点
- 高配当の持続性: 利益を超える配当を実施しているため、減配の可能性を考慮する必要があります。
- 利益率の改善: 売上の拡大よりも、原価率を改善できる体質に転換できているかを確認する必要があります。
今後ウォッチすべき指標
| 指標 | 現状 | トリガー条件 | 注目理由 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 4.77% | 6%以上への改善 | 収益性の真価を測るため |
| 信用倍率 | 3.47倍 | 2倍以下への低下 | 受給の改善を見極めるため |
企業情報
| 銘柄コード | 1882 |
| 企業名 | 東亜道路工業 |
| URL | http://www.toadoro.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,517円 |
| EPS(1株利益) | 90.89円 |
| 年間配当 | 5.93円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8.1% | 18.7倍 | 2,515円 | 11.0% |
| 標準 | 6.2% | 16.3倍 | 2,004円 | 6.1% |
| 悲観 | 3.7% | 13.8倍 | 1,512円 | 0.4% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,517円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 1,014円 | △ 50%割高 |
| 10% | 1,266円 | △ 20%割高 |
| 5% | 1,598円 | ○ 5%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.2.13)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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