概要
野村総合研究所株式会社（Nomura Research Institute, Ltd.）は、日本のシステムインテグレーター（SI）大手です。主にコンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、IT基盤サービスを提供しています。金融、流通業に強みを持ち、野村証券グループに属します。
事業内容
- コンサルティング: 経営、業務改革、ITマネジメントのコンサルティング
- 金融ITソリューション: 金融機関向けのシステムコンサルティング、開発、運用サービス
- 産業ITソリューション: 製造、流通、サービス業向けのシステムソリューション
- IT基盤サービス: データセンター運営、IT基盤・ネットワーク構築、情報セキュリティサービス
企業概要
- 設立: 1966年1月5日
- 代表者: 柳澤 花芽
- 従業員数: 16,708人
- 住所: 東京都千代田区大手町1-9-2
- 業界: Information Technology Services
業界内での競争優位性や課題
野村総合研究所は、金融、流通業に強みを持つSI企業であり、システム構築における一貫体制を誇ります。市場シェアは高いが、技術革新や新興企業との競争に常に注意を払う必要があります。
経営陣が掲げるビジョンや戦略
野村総合研究所は、中期経営計画（2023-2025）に基づき、事業のグローバル拡大と新事業の開拓を掲げています。
中期経営計画の具体的な施策や重点分野
- グローバル事業の拡大
- 新興技術の活用
- デジタルトランスフォーメーション（DX）の推進
収益モデルや市場ニーズの変化への適応力など
野村総合研究所の収益モデルは、コンサルティング、システム開発、IT基盤サービスに依存しています。市場ニーズの変化に適応するため、新興技術への投資とDX推進に力を入れています。
技術開発の動向や独自性
野村総合研究所は、AI、クラウド、ビッグデータ分析などの最先端技術に投資しています。
収益を牽引している製品やサービスなど
主力製品は、金融機関向けのシステムソリューションと産業向けのITソリューションです。
EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較など
- EPS（会社予想）: 153.13円
- BPS（実績）: 709.43円
- PER（会社予想）: 30.07倍
- PBR（実績）: 6.49倍
現在の株価（4604円）は、PERに基づいて割高に見えます。
株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か
50日移動平均線（4598.88円）と200日移動平均線（4570.24円）を下回っており、中長期的には下降傾向が続いています。
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価
- 売上高（過去12か月）: 751.27B円
- 営業利益（過去12か月）: 119,630百万円
- ROE（過去12か月）: 22.07%
- ROA（過去12か月）: 8.95%
過去数年で売上高と利益が増加傾向にあり、ROEとROAも健全です。
配当利回りや配当性向の分析
- 配当利回り（会社予想）: 1.26%
- 年間配当予想: 58.00円
- 配当性向: 38.11%
安定した配当性向を維持しつつ、株主還元を継続しています。
自社株買いなどの株主還元策
中間期に自己株式取得を実施（5,189,100株）しています。
株価の直近の変動傾向（上昇・下降の勢い）
直近10日間で、株価は4,604円から4,659円まで変動しています。
株価への影響を与える要因など
市場動向、業績予想、企業の経営戦略が主要な要因です。
11. 総評
野村総合研究所は、金融と産業向けのシステムソリューションを提供する大手SI企業です。技術革新への投資とグローバル事業拡大が経営戦略の中心です。財務面では健全なROEとROAを維持しており、株主還元も積極的に行っています。しかし、株価はPERに基づいて割高に見え、テクニカル分析では下降傾向にあります。投資判断には慎重を期す必要があります。
このレポートは情報提供目的で作成され、投資助言を目的とするものではありません。投資判断を行う際には、最新の情報と専門家のアドバイスを必ずご確認ください。
企業情報
| 銘柄コード | 4307 |
| 企業名 | 野村総合研究所 |
| URL | http://www.nri.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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