1. 企業情報
- 企業名: 野村総合研究所（Nomura Research Institute, Ltd.）
- 事業内容: 野村総合研究所は、コンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、IT基盤サービスを提供する企業です。特に、金融機関や流通業界に強みを持ち、システム構築や運用、戦略的なコンサルティングを行っています。1965年に設立され、東京に本社を置いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 競争優位性: 野村総合研究所は、金融業界に特化したITソリューションを提供することで、他の競合と差別化しています。また、野村証券のグループ企業としての信頼性も強みです。
- 課題: 業界内での競争が激化しており、新技術への適応やサービスの多様化が求められています。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営陣のビジョン: デジタル化の進展に伴い、ITソリューションの提供を強化し、顧客のニーズに応えることを目指しています。
- 中期経営計画: 2023-2025年の中期経営計画では、売上高780,000百万円、営業利益132,000百万円を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: コンサルティングとITソリューションからの収益が主な柱であり、安定した顧客基盤を持っています。
- 市場ニーズへの適応力: デジタル化やAIの導入が進む中で、迅速に新しいサービスを展開する能力が求められています。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: データセンター運営や情報セキュリティサービスの強化に注力しています。
- 主力製品: 金融機関向けのシステムコンサルティングや共同利用型システムが主要な収益源です。
6. 株価の評価
- PER: 30.07倍（業界平均23.2倍）
- PBR: 6.49倍（業界平均2.3倍）
- EPS: 153.13円
- 現在の株価（4604円）は、業界平均に比べて高評価と見られます。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近の株価は4604円で、年初来高値の5495円からは下落しています。過去10日間の株価は安定しており、現在は安値圏にある可能性があります。
8. 財務諸表分析
- 売上: 過去12か月の売上は736,556百万円で、前年同期比4.1%増。
- 利益: 営業利益119,630百万円、純利益79,643百万円。
- ROE: 19.95%、自己資本比率: 43.3%。
- キャッシュフロー: 営業キャッシュフロー132,930百万円。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 1.26%（年間配当58.00円）
- 配当性向: 38.11%。安定した配当政策を維持しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の直近変動: 株価は直近で上昇傾向が見られますが、全体的には安値圏に位置しています。
- 影響要因: 経済環境や業界動向、競争状況が株価に影響を与えています。
11. 総評
野村総合研究所は、金融ITソリューションを中心に安定した成長を続けており、競争力のあるビジネスモデルを持っています。経営戦略においてはデジタル化の進展に対応するための施策が進められていますが、業界の競争が激化しているため、今後の市場動向に注視する必要があります。株価は高評価ですが、業界平均に対しては割高感もあるため、投資判断には慎重さが求められます。
企業情報
| 銘柄コード | 4307 |
| 企業名 | 野村総合研究所 |
| URL | http://www.nri.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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