1. 企業情報
日本パワーファスニング株式会社は、建築用ファスナー及び関連ツールの製造・販売を行う企業です。主に金属、木材、セメント系建材向けのファスナーを提供しており、特殊ファスナーに強みを持っています。また、工業用リベットガンやリベットの製造・販売、さらには不動産の売買・賃貸・管理も手掛けています。1951年に設立され、大阪府箕面市に本社を置いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
日本パワーファスニングは、建設資材業界において工業用ファスナーの大手企業として位置づけられています。特に住宅用ファスナーに強みを持ち、中国市場からの撤退を決定したことから、国内市場に注力しています。しかし、業界全体としては、建築資材価格の高止まりや人手不足といった課題が存在します。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、持続可能な成長を目指し、資材価格の高騰を販売価格に転嫁する方針を採っています。また、新規顧客の開拓や生産体制の再編成を進めており、特に特殊ファスナーの開発に注力しています。中期経営計画では、売上高5,000百万円を目指すとともに、1株当たり当期純利益34.00円を見込んでいます。
4. 事業モデルの持続可能性
日本パワーファスニングは、建設業界のニーズに応じたファスナーの提供を通じて収益を上げています。市場ニーズの変化に対しても、特殊ファスナーの開発や新規顧客の獲得を通じて適応力を高めています。
5. 技術革新と主力製品
同社は、工業用ファスナーやリベットガンなどの主力製品において、技術革新を進めています。特に、特殊ファスナーに関する技術開発が進んでおり、これが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
現在の株価は374.0円で、PERは10.97倍、PBRは1.90倍です。業界平均PERが11.3倍であることから、相対的に割安感がありますが、PBRは業界平均の0.5倍に対して高めです。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見ると、1月10日の株価は374.0円で、過去10日間で高値375.0円、安値361.0円を記録しています。現在の株価は高値圏に近い位置にあります。
8. 財務諸表分析
過去12か月の売上高は49.43億円で、営業利益は-1.45億円と赤字です。ROEは-3.17%、自己資本比率は45.1%であり、財務的には安定していますが、収益性には課題があります。特に、営業利益が赤字であることが懸念材料です。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは6.70%で、1株当たり配当は25.00円と予想されています。配当性向は93.94%と高めですが、業績の回復が求められます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、過去10日間の平均出来高は237,100株と活発です。市場の関心は高まっていますが、業績の回復が株価に与える影響が注目されます。
11. 総評
日本パワーファスニングは、特殊ファスナーに強みを持つ建設資材業界の企業であり、経営戦略として新規顧客の開拓や生産体制の再編成を進めています。しかし、収益性には課題があり、営業利益が赤字であることが懸念されます。株価は相対的に割安感があり、配当利回りも高いですが、業績の回復が求められます。今後の動向に注目が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 5950 |
| 企業名 | 日本パワーファスニング |
| URL | http://www.jpf-net.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 金属製品 |
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