1. 企業情報
南陽株式会社は、産業機械や建設機械の販売・レンタルを行う商社で、国内外で事業を展開しています。主な事業は「産業機械事業」、「建設機械事業」、および「その他」の部門に分かれています。産業機械事業では半導体製造装置や精密機械、検査機器などを提供し、建設機械事業では各種建設機械や付属品を扱っています。また、下水道更正管ロボットや砕石機械の製造・販売も行っています。1949年に設立され、福岡県に本社を置いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
南陽は、建設機械および産業機械の販売において九州地域を中心に強い地盤を持ち、関東以西にも展開しています。競争優位性としては、特定のニッチ市場（例：下水道ロボット）での製品開発や、地域密着型のサービスが挙げられます。課題としては、国内市場の成熟や価格競争の激化が考えられます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、持続可能な成長を目指し、特に環境関連機器や省力化機器の開発に注力しています。中期経営計画では、海外市場の開拓や新技術の導入を進める方針が示されており、特にアジア市場への進出が期待されています。
4. 事業モデルの持続可能性
南陽の収益モデルは、機械の販売とレンタルによる安定した収入源を持っています。市場ニーズの変化に対しては、環境意識の高まりに応じた製品開発や、デジタル化への対応を進めています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発では、特に半導体製造装置や省力化機器において独自性を持っています。主力製品としては、半導体関連機器や建設機械があり、これらが収益の大部分を占めています。
6. 株価の評価
現在の株価（1148.0円）に対して、PERは8.20倍、PBRは0.58倍であり、業界平均PER（10.1倍）やPBR（0.7倍）と比較して割安感があります。EPSは140.08円で、配当利回りは4.27%と魅力的です。
7. テクニカル分析
直近の株価推移では、1,148円が本日の高値であり、年初来高値（1,448円）からは下落傾向にあります。短期的には安値圏に近い位置にあると考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 37,991百万円（前年同期比減少）
- 営業利益: 2,785百万円（前年同期比減少）
- 純利益: 1,991百万円（前年同期比減少）
- ROE: 8.40%
- 自己資本比率: 57.6%
過去数年の傾向として、売上は若干の変動が見られますが、利益率は安定しています。特に営業利益率は7.91%と健全です。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは4.27%であり、配当性向は約29.61%と安定した株主還元を行っています。自社株買いは実施されておらず、今後の配当政策にも注目が必要です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、特に過去10日間での出来高は安定しています。市場全体の動向や業績発表を受けて、今後の株価変動が期待されます。
11. 総評
南陽株式会社は、安定した収益基盤を持ち、成長戦略を実行中ですが、国内市場の競争激化や外部環境の影響を受けやすい企業です。現在の株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。今後の業績や市場動向に注目しつつ、持続可能な成長を期待したい企業です。
企業情報
| 銘柄コード | 7417 |
| 企業名 | 南陽 |
| URL | http://www.nanyo.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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