企業の一言説明
大水は近畿圏の中央卸売市場を中心に水産物卸売を展開する、ニッスイグループの有力な中堅卸売企業です。
総合判定
割安な成熟企業
投資判断のための3つのキーポイント
- 強固なグループ背景とシェア: ニッスイを筆頭株主に持ち、近畿圏での安定的な仕入れと販売網を確立している点。
- 極めて高い資産割安度: 解散価値を大幅に下回るPBR 0.33倍という水準は、資産面での一定のセーフティネットを示唆します。
- 利益の質とキャッシュフロー: 営業利益は成長している一方、営業CFがマイナスで推移しており、本業による資金創出能力の改善が最優先の課題です。
銘柄スコアカード
| 観点 | 評価 | 判定根拠 |
|---|---|---|
| 収益力 | C | ROE 6.01%や低い営業利益率で収益性は限定的 |
| 安全性 | A | 自己資本比率 45.3%と良好な財務健全性 |
| 成長性 | B | 近年の売上高成長率は堅調に推移 |
| 株主還元 | B | 配当性向は適正水準だが利回りは成長途上 |
| 割安度 | A | PBR 0.33倍と資産価値に対して割安極まりない |
| 利益の質 | D | 営業CFが純利益を下回る期間が長く懸念あり |
総合: B
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 345.0円 | – |
| PER | 7.23倍 | 業界平均 10.1倍 |
| PBR | 0.37倍 | 業界平均 0.7倍 |
| 配当利回り | 2.03% | – |
| ROE | 6.01% | – |
企業概要
大水は大阪市中央卸売市場を拠点に、水産物の卸売、冷凍冷蔵倉庫事業を展開しています。近畿圏という人口密集地での安定したシェアを誇り、ニッスイグループとしての物流・調達力を背景に、スーパーマーケットや外食産業への供給を主軸としています。鮮魚から加工品まで多岐にわたる取扱品目が特徴の地域密着型企業です。
業界ポジション
国内水産卸売業において、近畿圏を中心に確固たる物流・顧客網を構築しています。競合他社と比較して、ニッスイの資本力と物流インフラを活用できる点は大きな強みですが、水産業界特有の買い手側の価格交渉力や、漁獲量の変動リスクといった外的要因の影響を大きく受ける構造にあります。現在、市場シェアの拡大よりも、収益体質の改善を優先する戦略を採っています。
競争優位性 (Moat)
| 観点 | 評価 | 根拠 |
|---|---|---|
| ブランド・知名度 | 中程度 | 地域卸売としては高い知名度を持つ |
| スイッチングコスト | 中程度 | 長年の取引先との卸売契約が一定の障壁に |
| ネットワーク効果 | 弱い | – |
| コスト優位 (規模の経済) | 中程度 | グループの物流網を活用したコスト削減が可能 |
| 規制・特許 | 強い | 中央卸売市場内での営業権を有する |
経営戦略
中期経営計画では、既存水産物卸売事業の効率化と、成長が見込まれる冷蔵倉庫・物流機能の強化を掲げています。最近の適時開示においては、発行済株式数の11.01%を上限とする大規模な自社株取得を決定しており、資本効率の改善と株主還元を重視する姿勢を明確にしました。今後は市場流通量の変動を吸収する価格転嫁の推進が、収益向上の鍵となります。
収益性
営業利益率は 0.85%、ROEは 6.01%、ROAは 2.12% となっており、売上規模に対して利益率が低い点が課題です。
財務健全性
自己資本比率は 45.3%、流動比率は 1.76 となり、一定の安全性は確保されています。
キャッシュフロー
| 項目 | 2026年3月期 |
|---|---|
| 営業CF | ▲10.6億円 |
| FCF | ▲7.2億円 |
営業CFはマイナスに転じ、FCFもマイナス水準で推移しており、本業から十分な現金が創出されていない状況です。
利益の質
営業CF/純利益比率は ▲1.45倍 となり、純利益が計上されていても現金の裏付けが十分ではないため、収益の質には注意が必要です。
四半期進捗
通期予想に対する売上高・利益の進捗は概ね計画通り推移していますが、原材料価格の上昇やコスト増が利益の重石となっています。
バリュエーション
PER 7.23倍およびPBR 0.37倍は、同業界平均と比較して明らかに割安な水準にあります。資産価値に対する割安感が強く、下値余地は限定的と考えられます。
テクニカル分析
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | ▲9.88 / ▲6.53 | 方向感は定まっていない |
| RSI | 売られすぎ | 28.4 | 短期的な反発余地の示唆 |
| 5日線乖離率 | – | -2.21% | – |
| 25日線乖離率 | – | -8.41% | – |
| 75日線乖離率 | – | -13.83% | – |
| 200日線乖離率 | – | -8.00% | – |
RSI 28.4%は短期的な売られすぎ水準を示しており、過熱感からの自律反発が期待される局面です。株価は全ての移動平均線を下回っており、中期的なトレンドは弱含みです。
市場比較
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | ▲10.62% | +5.97% | ▲16.60%pt |
| 3ヶ月 | ▲20.32% | +18.32% | ▲38.64%pt |
| 6ヶ月 | ▲1.99% | +34.36% | ▲36.35%pt |
| 1年 | +9.87% | +79.19% | ▲69.32%pt |
足元の株価は日経平均と比較して大幅に負けており、市場への追随力が弱い傾向にあります。
注意事項
⚠️ バリュートラップの可能性あり
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ベータ値 | 0.13 | ○普通 | 市場の影響を比較的受けにくい |
| 年間ボラティリティ | 26.62% | ○普通 | 標準的な変動幅 |
| 最大ドローダウン | ▲77.89% | ▲注意 | 過去の下げ幅は大きい |
| シャープレシオ | ▲0.05 | ▲注意 | リスクに見合うリターンなし |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | 0.18 | ▲注意 | 下落リスクに対する効率が悪い |
| カルマーレシオ | 0.09 | ▲注意 | 過去の最大ドローダウンからの回復力に課題 |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.17 | ○普通 | 日経平均との相関は低い |
| R² | 0.03 | – | 市場要因だけで説明できない独自の値動き |
ポイント解説
本銘柄は時価総額が比較的小さく、市場環境に左右されにくい独自の値動きをする特性があります。現在のボラティリティ水準は過去1年で高い位置にあり、売買には慎重さが求められます。過去のドローダウンが深いため、一度崩れると回復に時間を要するリスクを内包しています。
投資シミュレーション
仮に100万円投資した場合: 年間で±27万円程度の変動が想定されます。
分散投資の目安: ポートフォリオの4.0%程度が目安です。
※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。
事業リスク
- 海水温上昇による漁獲量減少と仕入れ原価の高騰
- 為替変動に伴う輸入水産物コストの増加
- 物流費・エネルギーコストの上昇による利益圧迫
信用取引状況
信用買残 61,000株が積み上がっており、買い長の状態です。需給面での重圧が意識されやすく、株価の戻りを抑制する要因となる可能性があります。
主要株主構成
| 株主名 | 保有割合 |
|---|---|
| ニッスイ | 31.24% |
| 極洋 | 8.57% |
| 農林中央金庫 | 5.04% |
| 自社従業員持株会 | 3.59% |
| ニチモウ | 3.27% |
株主還元
配当利回りは 2.03%、配当性向は 13.0% となっています。現状の配当性向は低水準であり、減配リスクは低いものの、さらなる増配余地はある状態です。
カタリスト整理
| 上昇要因 | 下落要因 | |
|---|---|---|
| 短期 (〜3ヶ月) | 自社株取得の進捗と株価安定化期待 | 営業利益率の低迷と信用買残の重圧 |
| 中長期 (〜2 年) | 水産市況の改善による利益回復 | 原油高・物価上昇による更なるコスト増 |
SWOT分析
| 分類 | 項目 | 投資への示唆 |
|---|---|---|
| 💪 強み | 強固なグループ力 中央卸売市場の基盤 |
安定した仕入れルートの確保が収益を支える |
| ⚠️ 弱み | 低い利益率 営業CFのマイナス |
収益体質の改善が起きない限り株価は停滞する |
| 🌱 機会 | 自社株買い 水産品の値上げ浸透 |
資本効率改善が株価見直しのきっかけになる |
| ⛔ 脅威 | 漁獲量の減少 市場のインフレ |
原価の高騰は直接的な減益要因となる |
この銘柄が向いている投資家
| 投資家タイプ | 相性が良い理由 |
|---|---|
| 割安資産重視の投資家 | 解散価値を考慮した資産の割安感が強い点は魅力 |
| 中長期的な株主還元の享受 | 増配や自社株買いによる株主還元姿勢に期待 |
この銘柄を検討する際の注意点
- キャッシュフローの悪化: 本業での収益創出力が低下しており、持続的な投資能力に懸念がある。
- 利益率の低迷: 卸売業という構造上、薄利多売となっており、コスト増加を吸収できる体制かを見極める必要がある。
今後ウォッチすべき指標
| 指標 | 現状 | トリガー条件 | 注目理由 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 0.85% | 1.0%以上への回復 | 収益性改善の兆候 |
| 営業キャッシュフロー | ▲10.6億円 | 0億円以上への黒字化 | 現金創出力の回復確認 |
企業情報
| 銘柄コード | 7538 |
| 企業名 | 大水 |
| URL | http://www.daisui.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 345円 |
| EPS(1株利益) | 47.72円 |
| 年間配当 | 2.03円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 1.5% | 8.3倍 | 427円 | 4.9% |
| 標準 | 1.2% | 7.2倍 | 365円 | 1.7% |
| 悲観 | 1.0% | 6.1倍 | 308円 | -1.6% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 345円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 187円 | △ 85%割高 |
| 10% | 233円 | △ 48%割高 |
| 5% | 295円 | △ 17%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 中央魚類 | 8030 | 3,425 | 147 | 6.71 | 0.37 | 6.0 | 3.50 |
| 築地魚市場 | 8039 | 3,765 | 84 | 16.96 | 1.18 | 7.0 | 0.92 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.2.21)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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