1. 企業情報
キングジム株式会社は、日本において文具及び電子製品事業を展開する企業です。主にオフィスや家庭用のファイルやファイリング用品を提供しており、ラベルプリンター「テプラ」やポータブルデジタルメモパッド「POMERA」などの電子製品も手掛けています。1948年に設立され、東京都千代田区に本社を置いています。事務用品市場では厚型ファイルで首位を占めており、電子文具や雑貨にも強みを持っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
キングジムは、文具事務用品業界において圧倒的なシェアを誇り、特に厚型ファイルの分野での競争優位性があります。しかし、業界全体はデジタル化の進展や労働環境の変化により、従来の文具需要が減少する課題にも直面しています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は「サービス事業への展開」「ライフスタイル分野の拡大」「海外事業の強化」を中期経営計画の骨太の方針として掲げています。これにより既存ビジネスの強化を図り、収益基盤の拡大を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
キングジムは、文具市場のニーズに応じた製品開発を行い、特にラベル作成機「テプラ」の人気が高いです。市場ニーズの変化に対しても柔軟に対応しており、ライフスタイル用品や防災用品などの新たな市場にも進出しています。
5. 技術革新と主力製品
主力製品である「テプラ」は、ラベル作成の利便性から多くの支持を得ています。また、POMERAなどの電子文具も新たな技術革新を取り入れています。これにより、収益を牽引する役割を果たしています。
6. 株価の評価
現在の株価は842.0円で、PERは48.28倍、PBRは1.00倍です。業界平均PERが14.5倍であることから、株価は高評価されていることが示唆されます。EPSは17.44円と予想されています。
7. テクニカル分析
株価は年初来高値903円、安値786円の範囲で推移しています。直近の株価推移は安定しており、現在は高値圏に近い水準です。
8. 財務諸表分析
直近の売上高は39,553百万円で、前年同期比で増加していますが、営業利益はマイナス241,883百万円となっており、赤字が続いています。ROEは-1.30%であり、自己資本比率は69.1%と高い水準を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは1.66%で、1株配当は14.00円と予想されています。配当性向は142.86%と高く、株主還元に力を入れています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、出来高も安定しています。市場の関心は高く、特にテプラの人気が株価に影響を与えていると考えられます。
11. 総評
キングジムは、文具業界において強い競争力を持ちつつも、赤字が続いている状況です。経営戦略として新たな市場への進出を図っており、今後の成長に期待が持たれますが、業界全体のデジタル化や労働環境の変化への対応が鍵となります。株価は高評価されているものの、業績改善が求められる局面です。
企業情報
| 銘柄コード | 7962 |
| 企業名 | キングジム |
| URL | http://www.kingjim.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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