1. 企業情報
神鋼商事株式会社は、1946年に設立された商社で、主に鉄鋼、非鉄金属、機械、情報産業、溶接製品の輸出入および取引を行っています。鉄鋼製品や非鉄金属、機械関連の製品を中心に、幅広い製品群を取り扱い、特に自動車向けの製品比率が高いことが特徴です。大阪に本社を置き、グローバルに事業を展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
神鋼商事は、商社・卸売業界において、鉄鋼および非鉄金属の専門商社としての地位を確立しています。競争優位性は、神戸製鋼所との強固な関係にあり、グループ内の製品や原材料の取り扱いを中心にビジネスを展開しています。しかし、世界経済の減速や地政学リスクなどの外部要因が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、カーボンニュートラルへの挑戦や半導体関連事業への投資、金属リサイクル事業の強化を掲げています。中期経営計画2026に基づき、事業拡大を進め、収益力の強化を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
神鋼商事の収益モデルは、鉄鋼や非鉄金属の取引に依存していますが、環境への配慮や市場ニーズの変化に適応するため、リサイクル事業や新素材開発に取り組んでいます。これにより、持続可能な成長を図っています。
5. 技術革新と主力製品
主力製品には、鉄鋼製品、アルミニウム、銅製品、機械関連製品が含まれます。技術革新に関しては、環境対応型の製品開発や、効率的な生産プロセスの導入に注力しています。
6. 株価の評価
- 株価: 5,980円
- PER（予想）: 6.50倍
- PBR（実績）: 0.59倍
- EPS（予想）: 920.17円
- BPS（実績）: 10,182.45円
現在のPERは業界平均（12.1倍）を下回っており、割安感があると考えられます。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見ると、現在の株価は高値圏（年初来高値: 8,960円、年初来安値: 5,640円）からは下落しており、テクニカル的には調整局面にあると考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）: 591,431百万円
- 営業利益: 13,297百万円
- 純利益: 9,111百万円
- ROE: 11.50%
- 自己資本比率: 21.7%
過去数年にわたり、売上高は増加傾向にあり、利益も安定していますが、自己資本比率はやや低めです。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（予想）: 5.02%
- 1株配当（予想）: 300円
- 配当性向: 30.03%
安定した配当を維持しており、株主還元に積極的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、上昇から調整に入っている状況で、投資家の関心は高いものの、外部環境の影響を受けやすい状況にあります。
11. 総評
神鋼商事は、鉄鋼および非鉄金属の専門商社としての強固な基盤を持ち、環境対応や新規事業への取り組みを進めています。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的ですが、外部環境の変化に対するリスクも考慮する必要があります。全体として、安定した成長が期待できる企業と評価されます。
企業情報
| 銘柄コード | 8075 |
| 企業名 | 神鋼商事 |
| URL | http://www.shinsho.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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