1. 企業情報
コラボス株式会社は、クラウドベースのコールセンターシステムを開発・提供する企業です。主な製品には、IP電話交換サービス「@nyplace」、IP-PBX/CTIシステム「COLLABOS PHONE」、CRMおよびマーケティングサービス「GROWCE」、インバウンドおよびアウトバウンドのCRMサービスなどがあります。AIを活用した音声認識技術に強みを持ち、コールセンター向けの周辺ツールを拡充しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
コラボスは、情報通信業界において、特にクラウドサービス市場での競争優位性を持っています。市場は急成長しており、競合他社との差別化が求められていますが、特定の大口顧客の業務縮小や公共案件の減少が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、中期経営計画に基づき、成長戦略とコスト改善施策を実施しています。特に、ノンボイス系システムの需要増加に対応するための製品開発に注力しています。
4. 事業モデルの持続可能性
コラボスの収益モデルは、クラウドサービスのサブスクリプション型であり、顧客のニーズに応じた柔軟なサービス提供が可能です。市場ニーズの変化に適応する力を持っていますが、売上高の減少が懸念材料です。
5. 技術革新と主力製品
コラボスは、AIを活用した音声認識技術やCRMシステムの開発に注力しています。主力製品には「COLLABOS PHONE」や「GROWCE」があり、これらが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
現在の株価は317.0円で、PERは10.95倍、PBRは1.25倍です。業界平均PER（66.2倍）やPBR（3.5倍）と比較すると、コラボスの株価は割安に見えます。
7. テクニカル分析
直近の株価推移では、317円で取引されており、年初来高値491円、年初来安値282円の範囲内で推移しています。現在の株価は安値圏に近いと考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2,153,973百万円（過去12か月）
- 営業利益: -294,326百万円（過去12か月）
- 純利益: -798,320百万円（過去12か月）
- ROE: -54.18%
- 自己資本比率: 61.3%
過去数年にわたり、売上高は減少傾向にあり、特に最近の営業損失が懸念されています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは未定で、現在のところ配当実績はありません。自己株式取得を実施しているものの、株主還元策は限定的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下降傾向にあり、投資家の関心は低下している可能性があります。特定のリスク要因（円安、中国経済の低迷など）が影響を与えています。
11. 総評
コラボスは、クラウドサービス市場において一定の競争優位性を持つものの、売上高の減少や営業損失が懸念されます。技術革新や製品の強化に注力しつつ、経営戦略の見直しが求められる状況です。株価は割安に見えるものの、業績の改善が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 3908 |
| 企業名 | コラボス |
| URL | https://www.collabos.com/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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