1. 企業情報
大東港運株式会社は、輸出入貨物の取扱や鉄鋼物流を中心とした運輸業を展開する企業です。主な事業内容には、一般港湾運送、港湾荷役、一般トラック輸送、運送仲介、倉庫業、通関業務が含まれています。特に、畜産物や冷凍食品の輸入が主力で、輸入貨物の取扱比率は約80%を占めています。1957年に設立され、東京都港区に本社を置いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
大東港運は、国内の運輸・物流業界において中堅企業として位置付けられています。競争優位性としては、特定のニッチ市場（畜産物や冷凍食品）での強みが挙げられますが、外注比率が高いため、コスト管理やサービス品質の維持が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は「Be Sustainable」をテーマにした中期経営計画を掲げており、持続可能な成長を目指しています。重点分野としては、輸出入貨物取扱事業と鉄鋼物流事業の強化が挙げられます。具体的な施策には、効率的な物流システムの導入や顧客ニーズに応じたサービスの拡充が含まれています。
4. 事業モデルの持続可能性
大東港運の収益モデルは、輸出入貨物の取扱に依存しており、国内の鋼材運送も行っています。市場ニーズの変化に対しては、冷凍食品や畜産物の需要に応じた柔軟な対応が求められています。これにより、持続可能な成長が期待されます。
5. 技術革新と主力製品
技術革新に関しては、物流の効率化を図るためのITシステムの導入が進められています。主力製品としては、輸出入貨物の取扱が中心であり、特に冷凍食品や畜産物が収益を牽引しています。
6. 株価の評価
現在の株価は735.0円で、PERは10.92倍、PBRは0.69倍です。業界平均PERは11.8倍、PBRは0.5倍であり、相対的には割安感があります。EPSは67.29円で、配当利回りは3.27%と安定した配当が期待できます。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見ると、735円で推移しており、年初来高値849円、年初来安値670円の範囲内で動いています。現在の株価は高値圏に近いものの、過去の動向から見ると安値圏ではありません。
8. 財務諸表分析
売上高は16,051百万円、営業利益は641百万円、純利益は534百万円と、過去数年と比較して減少傾向にあります。ROEは6.13%、ROAは2.62%で、自己資本比率は61.1%と健全な財務状況を維持しています。キャッシュフローも安定しており、財務安全性は高いと評価されます。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは3.27%で、年間配当は24.00円を予定しています。配当性向は33.82%と適度な水準であり、株主還元に積極的な姿勢が見受けられます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、出来高も400株と少ないですが、安定した取引が行われています。投資家の関心は、業績の回復や市場動向に影響される可能性があります。
11. 総評
大東港運は、輸出入貨物取扱事業と鉄鋼物流事業を中心にした安定したビジネスモデルを持ち、持続可能な成長を目指す企業です。競争環境や市場動向に対する柔軟な対応が求められる中、安定した配当政策や財務基盤の強化が期待されます。投資にあたっては、最新の情報を基に慎重な判断が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 9367 |
| 企業名 | 大東港運 |
| URL | http://www.daito-koun.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 運輸・物流 – 倉庫・運輸関連業 |
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