1. 企業情報
上村工業株式会社は、1848年に設立され、大阪に本社を置く企業です。主にメッキ用化学品、工業用化学品、非鉄金属などを研究・開発・製造・販売しています。事業は以下の4つのセグメントに分かれています：
– 表面処理用資材
– 表面処理用機械
– めっき加工
– 不動産賃貸
特にメッキ用化学品では業界のリーダーであり、国内外に生産・開発拠点を持っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
上村工業は、メッキ用化学品及び関連機器の市場で首位を占めています。競争優位性としては、長年の経験と技術力、高付加価値製品の開発が挙げられます。一方で、海外市場の変動や原材料価格の高騰といった課題も存在します。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、エレクトロニクス市場の回復を背景に、高付加価値製品の開発と拡販を重視しています。中期経営計画では、製品の品質向上とコスト削減を目指し、技術革新を推進しています。
4. 事業モデルの持続可能性
上村工業の収益モデルは、安定した需要が見込まれるエレクトロニクス関連市場に依存しています。市場ニーズの変化に対しても、技術開発を通じて適応力を高めています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発においては、メッキ技術の高度化や新素材の開発に注力しています。主力製品には、プリント基板向けのメッキ化学品や、プラスチック向けのメッキ加工サービスがあります。
6. 株価の評価
現在の株価（10,710円）は、PER（13.41倍）やPBR（1.72倍）を基に評価すると、業界平均PER（15.9倍）よりも割安感があります。BPSは6,184.32円で、自己資本比率は78.5%と高い水準です。
7. テクニカル分析
直近の株価推移では、10,690円から10,560円の間での変動が見られ、現在は安値圏に近い状況です。過去10日間の株価は、比較的安定して推移しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 80,256百万円（前年同期比減少）
- 営業利益: 14,994百万円（前年同期比微減）
- 純利益: 10,920百万円（前年同期比増加）
- ROE: 12.33%
- 自己資本比率: 78.5%
過去数年の傾向としては、売上がやや減少傾向にあるものの、利益は安定していることが確認できます。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは1.88%で、1株配当は200円を予想しています。配当性向は約25%と健全な水準です。自社株買いの情報はありませんが、安定した配当政策が株主還元の一環となっています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
最近の株価は安定しており、上昇の兆しが見られます。投資家の関心は、エレクトロニクス市場の回復や新製品の展開に対して高まっています。
11. 総評
上村工業は、メッキ用化学品市場での強固な地位を持ち、技術革新を通じて持続可能な成長を目指しています。財務状況も安定しており、株主還元方針も明確です。エレクトロニクス市場の回復が期待される中、今後の業績向上が見込まれます。
企業情報
| 銘柄コード | 4966 |
| 企業名 | 上村工業 |
| URL | http://www.uyemura.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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