1. 企業情報
企業名: 東洋炭素株式会社
設立年月日: 1947年7月31日
本社所在地: 大阪市北区梅田1-13-1 大阪梅田ツインタワーズ・サウス
代表者名: 近藤 尚孝
事業内容:
東洋炭素は、特殊黒鉛製品や一般カーボン製品、複合材料の製造・販売を行っています。主力製品は半導体製造用の等方性黒鉛であり、世界市場で約30%のシェアを誇ります。原料調達から製造・加工までの一貫生産体制が強みです。その他にも、機械用カーボン製品や電気用カーボン製品、環境・エネルギー関連の製品を展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
東洋炭素は、特殊黒鉛市場においてトップの座を占めており、競争優位性としては技術力と一貫生産体制が挙げられます。市場シェアは約30%で、競合他社との差別化が図られています。ただし、原材料価格の変動や新規参入者の影響が課題となる可能性があります。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、持続可能な成長を目指し、新製品の開発や海外市場の拡大を重視しています。中期経営計画では、特殊黒鉛製品の生産能力を増強し、環境に配慮した製品開発を進める方針です。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルは、特殊黒鉛製品の高い需要に支えられています。市場ニーズの変化に対しては、技術革新を通じて柔軟に対応し、新たな市場機会を捉える姿勢を持っています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発においては、高純度黒鉛やカーボン複合材料などの新製品が注目されています。主力製品である等方性黒鉛は、半導体製造に不可欠であり、収益の大部分を占めています。
6. 株価の評価
- 株価: 4,035.0円
- EPS（予想）: 362.38円
- PER（予想）: 11.13倍
- BPS（実績）: 4,281.69円
- PBR（実績）: 0.94倍
現在の株価は、PERが業界平均（18.3倍）を下回っており、割安感があると言えます。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見てみると、年初来高値（8,480円）から大きく下落しており、現在の株価は安値圏に位置しています。過去10日間の株価は、4055円から4100円の範囲で推移しており、ボラティリティが低下しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 51,823百万円（前年同期比8.5%増）
- 営業利益: 10,480百万円（同38.5%増）
- 純利益: 8,534百万円（同23.7%増）
- ROE: 9.29%
- 自己資本比率: 87.4%
財務指標は全体的に良好で、特に自己資本比率が高く、財務の安定性が見られます。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 2.97%
- 1株配当（予想）: 120.00円
- 配当性向: 25.96%
配当方針は安定しており、株主還元に積極的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は、直近の変動が小さく、安定した動きを見せています。信用倍率が12.20倍と高く、投資家の関心が高いことが伺えます。
11. 総評
東洋炭素は、特殊黒鉛市場での強い競争力を持ち、安定した収益性を示しています。技術革新や市場ニーズへの適応力も高く、今後の成長が期待されます。株価は現在安値圏にあり、割安感があるため、投資対象としての魅力があると言えるでしょう。
企業情報
| 銘柄コード | 5310 |
| 企業名 | 東洋炭素 |
| URL | http://www.toyotanso.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – ガラス・土石製品 |
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