1. 企業情報
企業名: 三陽商会
概要: 三陽商会は、1942年に設立され、日本のアパレル業界で「ポール・スチュアート」「マッキントッシュ」などのブランドで知られる企業です。百貨店を通じて主に紳士服、婦人服、服飾品を販売しています。女性向け製品の強化に注力しています。
事業内容: 紳士服・洋品、婦人服・洋品、服飾品他
設立年月日: 1943年5月11日
代表者名: 大江 伸治
住所: 〒160-0003 東京都新宿区四谷本塩町6-14
従業員数: 1,155人
平均年齢: 43.0歳
平均年収: 5,420千円
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性: 三陽商会は、高品質なプレタポルテブランドと百貨店との強い関係を強みとして挙げられます。特に「マッキントッシュロンドン」などの基幹ブランドが市場で高い認知度を持ち、ブランドロイヤリティが高い。
課題: 業界全体で、高気温による秋冬商戦の遅れや、インバウンド需要の鈍化が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣が掲げるビジョンや戦略: 三陽商会は、女性向け製品の強化と、自社ブランドのグローバル展開を目指しています。
中期経営計画の具体的な施策や重点分野: 在庫管理の強化、販管費の抑制、自社ブランドのグローバル市場への進出、新市場の開拓。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルや市場ニーズの変化への適応力: 百貨店を通じた販売チャネルは安定していますが、オンライン市場の成長に対応するため、EC事業の拡大が重要です。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向や独自性: 技術革新は特にアパレル業界において顕著ではありませんが、生産効率や在庫管理システムのデジタル化が進められています。
収益を牽引している製品やサービス: 「マッキントッシュロンドン」などの自社ブランド製品が主力です。
6. 株価の評価
EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較:
- EPS（会社予想）: 345.24円
- BPS（実績）: 3,567.77円
- PER（会社予想）: 8.99倍
現在の株価3,105円に対して、BPSベースで割高感を示しています。
7. テクニカル分析
株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:
直近10日間の株価は、3,000円から3,100円のレンジ内で推移しており、50日移動平均線（2,858.30円）より高値圏にあります。
8. 財務諸表分析
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:
- 売上高（過去12か月）: 61,100百万円
- 利益率（過去12か月）: 4.09%
- ROE（実績）: 7.18%
- ROA（実績）: 3.26%
過去数年で売上高は減少傾向にあり、利益率も低下しています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りや配当性向の分析:
- 配当利回り（会社予想）: 4.15%
- 配当性向: 41.06%
安定した配当性向を維持しており、株主還元に積極的です。
自社株買いなどの株主還元策:
自社株買いは行っていない。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向（上昇・下降の勢い）:
直近10日間の株価は安定しており、上昇・下降の大きな変動は見られません。
株価への影響を与える要因:
高気温による秋冬商戦の遅れや、インバウンド需要の鈍化が影響を与えています。
11. 総評
各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理:
三陽商会は、高品質な自社ブランドと百貨店との強い関係を強みとし、女性向け製品の強化に注力しています。しかし、業界全体の課題である高気温による秋冬商戦の遅れやインバウンド需要の鈍化に直面しています。株価はBPSベースで割高感を示しており、テクニカル分析では高値圏にあります。財務面ではROEやROAが健全ですが、売上高と利益率の減少が懸念されます。株主還元は配当性向を維持し、安定しています。全体として、市場の課題に直面しながらも、自社ブランドの強みを活かした戦略を展開する企業です。
企業情報
| 銘柄コード | 8011 |
| 企業名 | 三陽商会 |
| URL | http://www.sanyo-shokai.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 繊維製品 |
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