1. 企業情報
- 企業名: 松尾電機株式会社
- 設立年月日: 1949年12月12日
- 本社所在地: 大阪府豊中市千成町3-5-3
- 代表者名: 陳 怡光
- 事業内容:
松尾電機は、タンタルコンデンサ、フィルムコンデンサ、回路保護素子を製造・販売しており、航空宇宙、自動車、産業機器、火災警報器、電動工具、PC、ディスプレイ、電気機器、補聴器、ポータブルオーディオプレーヤーなどに使用されています。自動車向けの製品が主力で、特にデンソー向けの売上が大きいです。
2. 業界のポジションと市場シェア
松尾電機は、コンデンサ市場において競争優位性を持つ企業です。特にタンタルコンデンサと自動車用コンデンサに強みを持ち、業界内でのシェアを確保しています。しかし、原材料価格の上昇や競争の激化が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は「更なる成長の追求」をテーマにした中期経営計画を策定しており、2025年から2027年の期間において、売上高の増加を目指しています。特に回路保護素子事業の成長を重視しており、製品ラインの拡充や新技術の導入を進めています。
4. 事業モデルの持続可能性
松尾電機の収益モデルは、主に自動車産業に依存していますが、他の産業向け製品の需要も取り込むことでリスクを分散しています。市場ニーズの変化に対しては、製品の多様化や技術革新を通じて適応力を高めています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発においては、特にタンタルコンデンサや回路保護素子の分野で独自性を持ち、製品の性能向上に努めています。主力製品は自動車用タンタルコンデンサで、売上の大部分を占めています。
6. 株価の評価
- 株価: 489.0円
- PER: 4.75倍（業界平均: 12.9倍）
- PBR: 0.66倍（業界平均: 0.8倍）
- EPS: 102.89円
- BPS: 744.59円
現在の株価はPER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があると考えられます。
7. テクニカル分析
直近の株価推移では、490円付近での高値をつけた後、やや下落傾向にあります。現在の株価489円は、過去の高値に近い水準であり、短期的には高値圏に位置しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 4,209,958千円（前年同期比: 0.2%減）
- 営業利益: 254,954千円（前年同期比: 53.5%減）
- 純利益: 28,802千円（前年同期比: 90.6%減）
- ROE: 1.22%
- 自己資本比率: 35.0%
利益の減少が顕著であり、収益性の改善が求められます。
9. 株主還元と配当方針
現在、配当利回りは0.00%であり、配当金の支払いは行われていません。将来的な配当政策については、業績回復が前提となるでしょう。
10. 株価モメンタムと投資家関心
過去10日間の株価は安定した動きを見せており、直近の株価は上昇傾向を示しています。市場の関心は高まっているものの、業績の回復が必要です。
11. 総評
松尾電機は、タンタルコンデンサや回路保護素子に強みを持つ企業ですが、最近の業績は厳しい状況にあります。株価は割安感があり、投資家の関心も高まっていますが、利益の減少や市場環境の変化には注意が必要です。中期的な成長戦略が成功するかどうかが今後の焦点となります。
企業情報
| 銘柄コード | 6969 |
| 企業名 | 松尾電機 |
| URL | http://www.ncc-matsuo.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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