1. 企業情報
企業名: 日本調剤株式会社
設立: 1980年3月7日
所在地: 東京都港区芝5-33-11 田町タワー
事業内容:
日本調剤は、日本国内で調剤薬局チェーンの運営を行い、医薬品の製造・販売、医療従事者の派遣・紹介サービスを提供しています。主に調剤薬局事業が中心で、関東甲信越地域に強みを持ち、後発医薬品の製造も行っています。また、訪問サービスやコンサルティングも手掛けています。
2. 業界のポジションと市場シェア
日本調剤は、調剤薬局業界で第2位の地位を持ち、特に大病院の前に積極的に店舗を展開しています。競争優位性としては、医療従事者の派遣やジェネリック医薬品の製造を兼営している点が挙げられます。しかし、医薬品業界全体の競争が激化しており、価格競争や規制の影響が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、医療サービスの質向上を目指し、調剤薬局のネットワーク拡大や、医療従事者の派遣・紹介サービスの強化を掲げています。中期経営計画では、調剤薬局の増設や、ジェネリック医薬品の販売促進を重点施策としています。
4. 事業モデルの持続可能性
日本調剤の収益モデルは、調剤薬局の運営からの収入が主であり、医薬品製造や医療従事者派遣も収益源です。市場ニーズの変化に対しては、訪問医療サービスやオンライン診療の導入を進めており、適応力を高めています。
5. 技術革新と主力製品
主力製品は、調剤薬局で提供される医薬品および自社製造のジェネリック医薬品です。技術開発においては、ITを活用した調剤システムの導入や、デジタル健康管理サービスの提供を進めています。
6. 株価の評価
- 株価: 1,393.0円
- PER: 20.88倍（会社予想）
- PBR: 0.72倍（実績）
- EPS: 66.90円（会社予想）
- BPS: 1,947.13円（実績）
業界平均PER（21.3倍）と比較すると、PERは若干低めであり、株価は割安感があると考えられます。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見たところ、現在の株価は年初来高値（1,690円）に対しては低く、安値圏に位置しています。過去10日間の株価変動は、安定しており、急激な変動は見られません。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 340,310百万円（前年比6.2%増）
- 営業利益: 9,143百万円（前年比20.5%増）
- 純利益: 2,553百万円（前年比42.8%減）
- ROE: 4.45%
- 自己資本比率: 29.9%
過去数年にわたり、売上は増加傾向にありますが、純利益は減少しており、利益率の改善が求められます。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 1.79%
- 1株配当: 25.00円（会社予想）
- 配当性向: 98.15%
高い配当性向は株主還元に対する姿勢を示していますが、利益が減少している中での配当維持はリスク要因となります。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は直近で上昇傾向にあり、特に出来高が増加している点が注目されます。投資家の関心は高まっているものの、業績の不安定さが影響を与える可能性があります。
11. 総評
日本調剤は、調剤薬局業界での強みを持ちながらも、利益面での課題が顕在化しています。市場ニーズの変化に対応するための施策が求められ、株主還元策も維持しつつ、持続可能な成長を目指す必要があります。株価は割安感があるものの、業績改善が求められる状況です。今後の動向に注目が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 3341 |
| 企業名 | 日本調剤 |
| URL | http://www.nicho.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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