1. 企業情報
FPパートナーは、保険代理店事業を主軸とし、個人および法人向けの保険商品を提供しています。訪問販売をメインとし、来店型店舗「マネードクター」も展開しています。金融商品仲介業も手掛けており、顧客のライフプランに合わせた総合的な金融サービスを提供しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
保険代理店業界に属し、訪問販売と来店型店舗を組み合わせたビジネスモデルを展開しています。詳細な市場シェアは不明ですが、生保を軸とした訪問型代理店としては一定のプレゼンスを有していると考えられます。
競争優位性:
- 訪問販売と来店型店舗のハイブリッドモデルによる顧客接点の多様性
- 集客と営業を分業する効率的な組織体制
- 金融商品仲介業への展開による収益機会の拡大
課題:
- 対面販売に依存しているため、オンライン化の進展への対応
- 競合他社との差別化
- 人材確保と育成
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、顧客ニーズに応えるための多様なチャネル展開と、IFA（独立系ファイナンシャルアドバイザー）ビジネスの拡大、既存顧客へのフォローアップ強化を重点戦略としています。中期経営計画では「3年30店舗開設」を達成しています。
中期経営計画の重点分野:
- 「マネードクタープレミア」店舗の更なる展開
- IFAビジネスの拡大
- 既存顧客への継続的なフォローアップ
4. 事業モデルの持続可能性
保険代理店業は、顧客との長期的な関係構築が重要であり、顧客ニーズの変化への対応が求められます。FPパートナーは、対面販売を主軸としながらも、オンライン相談など、顧客との接点を多様化することで、市場ニーズへの適応を図っています。
収益モデル:
- 保険契約の販売手数料
- 金融商品仲介手数料
市場ニーズの変化への適応力:
- オンライン相談の導入
- 顧客ニーズに合わせた商品・サービスの提供
- IFAビジネスの拡大
5. 技術革新と主力製品
技術革新に関する具体的な情報は開示されていません。主力製品は、生命保険を中心とした各種保険商品です。
収益を牽引している製品・サービス:
- 生命保険商品
- 「マネードクター」ブランドによる金融コンサルティングサービス
6. 株価の評価
- 株価: 2,248.0円（2025年2月7日終値）
- EPS（会社予想）: 176.48円
- PER（会社予想）: 12.74倍（業界平均13.7倍を下回る）
- BPS（実績）: 516.53円
- PBR（実績）: 4.35倍（業界平均1.0倍を大きく上回る）
PERは業界平均を下回っており、割安感があると言えます。PBRは割高ですが、ROEが高いことから、効率的な経営が行われていると評価できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は上昇傾向にあり、2025年2月7日には高値を更新しています。年初来安値（2,018円）からは上昇していますが、年初来高値（7,720円）からは大きく下落しています。50日移動平均線（2,202.76円）を上回っており、短期的な上昇トレンドにあると考えられます。
8. 財務諸表分析
売上高: 過去5年間で継続的に増加しており、2023年11月期には305.6億円、2024年11月期には356.2億円と大幅な増収を達成しています。
利益: 営業利益、経常利益、当期純利益も増加傾向にありましたが、2024年11月期は営業利益、経常利益が減少、当期純利益は増加しています。
キャッシュフロー: 営業キャッシュフローは安定的にプラスを計上しています。
ROE: 31.90%と非常に高く、自己資本を効率的に活用していることがわかります。
ROA: 18.93%と高い水準です。
自己資本比率: 63.8%と高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 4.18%
- 1株配当（会社予想）: 94.00円
- 配当性向: 56.51%
- 自社株買い: 実施の記載なし
高い配当利回りは、投資家にとって魅力的な要素です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは強いと考えられます。信用買い残は増加、信用売り残は減少しており、買い優勢の状況です。
株価への影響を与える要因:
- 業績の成長
- 配当政策
- 市場全体の動向
- 競合他社の動向
11. 総評
FPパートナーは、保険代理店事業を主軸に、高い収益性と財務健全性を誇る企業です。訪問販売と来店型店舗を組み合わせたビジネスモデルは、顧客との多様な接点を生み出し、安定的な収益基盤を築いています。
ポジティブな点:
- 高いROEと自己資本比率
- 継続的な増収
- 高い配当利回り
- 中期経営計画の着実な進捗
懸念点:
- 対面販売への依存
- 競合激化
- 業績変動リスク
総合的に見て、FPパートナーは、安定した業績と高い株主還元を両立しており、魅力的な投資対象となり得る可能性があります。ただし、対面販売への依存度が高いことや、競合激化のリスクも考慮する必要があります。投資判断は、ご自身の責任において行ってください。
企業情報
| 銘柄コード | 7388 |
| 企業名 | FPパートナー |
| URL | https://fpp.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 金融（除く銀行） – 保険業 |
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