1. 企業情報
富山銀行は、富山県を地盤とする地方銀行です。個人向けには預金、融資、投資信託、保険商品などを提供し、法人向けには融資、事業承継、経営コンサルティングなど、幅広い金融サービスを展開しています。預金残高は地銀の中では小規模ですが、リテール部門の強化に注力しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
富山銀行は、富山県内を主な営業基盤としています。地銀業界内での預金残高は小規模であり、競争は激化しています。人口減少や低金利環境といった課題に直面しており、地域経済の活性化への貢献と、顧客ニーズへの対応が重要となっています。
3. 経営戦略と重点分野
富山銀行は、地域密着型の金融サービスを提供し、顧客との長期的な関係を構築することを目指しています。リテール部門の強化、中小企業への融資、デジタル化の推進などを重点分野としています。
* 中期経営計画: 詳細な中期経営計画の具体的な施策や重点分野については、開示情報から確認できませんでした。
4. 事業モデルの持続可能性
富山銀行の収益は、預貸金業務からの利息収入、手数料収入、有価証券運用益などによって構成されています。低金利環境下では、利ざやの縮小が収益を圧迫する可能性があります。デジタル化の推進や、新たな金融サービスの提供による収益源の多様化が、持続可能性を高める上で重要です。
5. 技術革新と主力製品
富山銀行は、インターネットバンキングやモバイルバンキングなどのデジタルチャネルの強化を進めています。具体的な技術革新に関する情報は限定的ですが、顧客利便性の向上と業務効率化を図るための取り組みが重要です。
* 主力製品: 預金、融資、投資信託、保険商品など、幅広い金融商品を提供しています。
6. 株価の評価
- 株価: 1,514.0円（2025年2月7日終値）
- EPS（会社予想）: 129.52円
- PER（会社予想）: 11.73倍 (業界平均: 50.4倍)
- BPS（実績）: 5,363.95円
- PBR（実績）: 0.28倍 (業界平均: 0.3倍)
PER、PBRともに、業界平均と比較して低い水準にあります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年1月27日以降、株価は上昇傾向にありましたが、2025年2月7日は下落して1,514円で取引を終えています。年初来高値は2,101円、年初来安値は1,460円であり、現在の株価は年初来安値からやや上昇した水準に位置しています。50日移動平均線は1,545.06円、200日移動平均線は1,653.02円です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は103.98億円、2025年3月期は97.19億円と減少しています。
- 当期純利益: 2024年3月期は9.72億円、2025年3月期は6.32億円と減少しています。
- ROE（実績）: 2.11%
- 自己資本比率（実績）: 5.5%
過去数年間の財務状況を比較すると、売上高、当期純利益ともに減少傾向にあります。ROEは低く、自己資本比率も低い水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.30%
- 1株配当（会社予想）: 50.00円
- 配当性向: 19.52%
- 自社株買い: 実施に関する情報は開示されていません。
配当利回りは3.30%と、ある程度の水準を維持しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近の株価は下落傾向にあります。
- 信用取引: 信用買残は増加傾向にあり、信用倍率は4.17倍と、やや高くなっています。
- 株価への影響要因: 金融政策の動向、金利変動、地域経済の状況、業績動向などが株価に影響を与える可能性があります。
11. 総評
富山銀行は、富山県を地盤とする地方銀行であり、地域経済への貢献を目指しています。財務状況は、売上高、当期純利益ともに減少傾向にあり、ROE、自己資本比率も低い水準です。株価はPER、PBRともに割安感がありますが、今後の業績改善と株主還元の強化が期待されます。投資にあたっては、地域経済の動向、金融政策、金利変動など、様々な要因を考慮する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 8365 |
| 企業名 | 富山銀行 |
| URL | http://www.toyamabank.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 銀行 – 銀行業 |
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