1. 企業情報
- 事業内容: チケット販売を主軸とし、出版事業、イベント企画・制作、ライブハウス・ホールの運営など、エンタテインメント関連事業を展開。チケット販売においては国内最大手。近年は、スマホ向け電子チケットに注力している。
- 特徴: チケット流通の国内最大手であり、横浜に1万人規模のアリーナを運営するなど、イベント主催にも注力している。出版事業も手掛けている。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション: チケット販売市場におけるリーディングカンパニー。
- 競争優位性: 国内最大規模のチケット販売ネットワーク、イベント企画・制作能力、ライブハウス・ホールの運営など、事業の多角化による総合的なエンタテインメントサービス提供。
- 課題: 競合他社との競争激化、チケット販売手数料の変動、イベント開催状況による業績変動リスク。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 中期経営計画(2023～2025年度)に基づき、事業成長と収益性向上を目指している。
- 中期経営計画: 2025年3月期の中間決算短信によると、売上高は過去最高水準で推移しており、営業利益、経常利益も前期を上回るなど、順調に進捗している。
- 重点分野:
- チケット販売事業の強化（スマホ電子チケットの推進）。
- イベント企画・制作事業の拡大。
- ライブハウス・ホール運営の効率化。
- 新規事業への投資。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: チケット販売手数料、イベント企画・制作による収益、ライブハウス・ホール運営による収益、出版事業による収益など。
- 市場ニーズへの適応力: デジタル化の進展に対応し、スマホ電子チケットを推進。イベント開催の活発化や多様なエンタテインメントニーズに対応できる事業ポートフォリオを構築。
- リスク: イベント開催の制限、競合激化、システムトラブル、自然災害などによる事業への影響。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: スマホ電子チケットシステムの開発・導入。
- 主力製品・サービス: チケット販売システム、イベント企画・制作、ライブハウス・ホール運営。
- 独自性: 国内最大規模のチケット販売ネットワークと、イベント企画・制作から施設運営まで手掛ける総合的なエンタテインメントサービス提供。
6. 株価の評価
- 株価: 3,125.0円（2025年2月7日終値）
- PER（会社予想）: 59.72倍
- PBR（実績）: 7.64倍
- EPS（会社予想）: 52.33円
- BPS（実績）: 409.12円
- PER、PBRの比較: 業界平均PER17.0と比較して割高、業界平均PBR1.8と比較して割高。
- 割高感: 業績の伸びや今後の成長期待を考慮する必要がある。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は、3,060円から3,180円の間を変動しており、3,125円で取引を終えている。
- 移動平均線: 50日移動平均線（3,089.10円）と200日移動平均線（3,054.57円）を上回っており、上昇トレンドを示唆。
- 高値圏・安値圏: 年初来高値3,470円、年初来安値2,483円。現在の株価は年初来高値に近づいており、高値圏にあると判断できる。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は327億63百万円。2025年3月期第2四半期(中間期)の売上高は211億89百万円（前年同期比+7.7%）。
- 利益: 2024年3月期の営業利益は8億27百万円、当期純利益は14億15百万円。2025年3月期第2四半期(中間期)の営業利益は12億28百万円（前年同期比+25.2%）、親会社株主に帰属する中間純利益は6億54百万円（前年同期比-26.9%）。
- キャッシュフロー: 2025年3月期第2四半期(中間期)の営業活動によるキャッシュ・フローは139億19百万円の収入。
- ROE: 2024年3月期実績22.60%。
- ROA: 過去12か月0.62%。
- 自己資本比率: 2025年3月期中間期6.2%。
- 財務状況: 2025年3月期第2四半期(中間期)の自己資本比率は低く、財務体質は脆弱。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 情報なし。
- 1株配当: 情報なし。
- 配当性向: 情報なし。
- 株主還元策: 配当は未定。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動傾向: 直近10日間の株価は上昇傾向。
- 株価への影響要因:
- エンタテインメント市場の動向（イベント開催状況、人気アーティストの動向など）。
- チケット販売事業の業績（販売枚数、手数料など）。
- 新規事業の進捗状況。
- 自己資本比率の低さ。
- 信用取引: 信用買い残は減少、信用売り残は増加しており、売り圧力が強まっている可能性がある。
11. 総評
- 総合評価: チケット販売の国内最大手であり、イベント企画・制作から施設運営まで手掛ける総合的なエンタテインメント企業。業績は回復傾向にあり、中期経営計画も順調に進捗している。
- 注目点:
- スマホ電子チケットの普及による収益拡大。
- イベント開催状況による業績変動リスク。
- 自己資本比率の低さ。
- 株価は高値圏にあり、PER、PBRも割高。
- 財務状況に課題がある。
- 今後の業績拡大と株主還元に期待できるか、慎重な判断が必要。
- 信用取引の状況も注視する必要がある。
企業情報
| 銘柄コード | 4337 |
| 企業名 | ぴあ |
| URL | http://www.pia.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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