1. 企業情報
- 事業内容: カプコンは、家庭用ゲームソフト、オンラインゲーム、モバイルゲーム、アーケードゲームの開発・販売を国内外で行う大手ゲーム会社です。「モンスターハンター」「バイオハザード」などの人気シリーズを抱え、デジタルコンテンツ事業を主力としています。その他、アミューズメント施設事業、アミューズメント機器事業、eスポーツ関連事業なども展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: カプコンは、世界的に高い知名度と人気を誇るゲームタイトルを多数保有しており、業界内で高い競争力を持っています。特に、アクションゲーム分野において強みを発揮しています。
- 競争優位性: 既存IP（知的財産）のブランド力、長年のゲーム開発で培われた技術力、グローバルな販売網が強みです。
- 課題: 競合他社との競争激化、ゲーム市場のトレンド変化への対応、開発費の高騰などが課題として挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 詳細は不明ですが、中期経営計画などから、IPのブランド力向上、デジタル販売の強化、グローバル展開の加速などが推測されます。
- 中期経営計画: 決算短信の情報から、デジタルコンテンツ事業におけるデジタル販売の強化、アミューズメント施設事業の店舗拡大、アミューズメント機器事業におけるスマートパチスロの展開、eスポーツやライセンスビジネスの強化などが重点分野と考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 主力であるデジタルコンテンツ事業は、ゲームソフトの販売、ダウンロードコンテンツ、オンラインサービスなど多角的な収益源を持っています。
- 市場ニーズへの適応力: デジタル販売へのシフト、モバイルゲームへの参入、eスポーツへの取り組みなど、市場ニーズの変化に対応する動きが見られます。
- 持続可能性への懸念点: 既存IPへの依存度が高く、新たなヒット作を生み出せるかどうかが重要です。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 最新のゲームエンジンや開発ツールの活用、VR/AR技術への対応などが考えられます。
- 主力製品: 「モンスターハンター」「バイオハザード」「ストリートファイター」などの人気シリーズが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- EPS（1株当たり当期純利益）: 109.98円（会社予想）
- PER（株価収益率）: 34.41倍（会社予想）
- BPS（1株当たり純資産）: 485.50円（実績）
- PBR（株価純資産倍率）: 7.79倍（実績）
- 業界平均との比較: 業界平均PER23.2倍、PBR2.3倍と比較すると、PER、PBRともに割高な水準です。これは、カプコンの成長期待や、高いROEなどが反映されている可能性があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は変動が大きく、2月6日には年初来高値3,923円を記録しましたが、2月7日には3,784円まで下落しています。
- 現在の株価: 3,784円は、年初来高値3,923円に近づいており、高値圏にあると判断できます。
- 移動平均線: 50日移動平均線3,461.30円、200日移動平均線3,177.10円を上回っており、中期的な上昇トレンドを示唆しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去5年間で増加傾向にありましたが、直近の四半期決算では減少しています。
- 利益: 売上高と同様に、過去数年間は増加傾向にありましたが、直近の四半期決算では大幅な減益となっています。
- キャッシュフロー: 営業活動によるキャッシュフローは安定的にプラスを計上しています。
- ROE（自己資本利益率）: 24.35%と非常に高く、効率的な経営が行われていることを示しています。
- ROA（総資産利益率）: 11.63%と高い水準です。
- 自己資本比率: 80.1%と高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 0.95%（会社予想）
- 1株配当: 36.00円（会社予想）
- 配当性向: 51.94%
- 株主還元策: 配当に加え、自社株買いなどの株主還元策も実施する可能性があります。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動傾向: 直近では、株価は上昇と下落を繰り返しており、方向感は定まっていません。
- 株価への影響要因: 新規ゲームタイトルの発表、販売実績、決算発表、為替変動、業界全体の動向などが株価に影響を与える可能性があります。
- 信用取引: 信用買い残は減少傾向、信用売り残は増加傾向にあり、売り方の買い戻しが進むか、更なる下落を予想する動きがあるか、注視が必要です。
11. 総評
カプコンは、高いブランド力と収益性を誇るゲーム会社です。財務体質も良好で、株主還元にも積極的です。しかし、直近の四半期決算では減収減益となっており、今後の業績動向には注意が必要です。株価は高値圏にあり、今後の株価の変動には注意が必要です。投資判断は、ご自身の責任において行ってください。
企業情報
| 銘柄コード | 9697 |
| 企業名 | カプコン |
| URL | http://www.capcom.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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