1. 企業情報
アオイ電子は、独立系の電子部品メーカーであり、半導体集積回路の組立・検査受託を主力事業としています。その他、印刷ヘッドや抵抗器などの機能部品も製造しています。高松市に本社を置き、従業員数は2,071名です。
2. 業界のポジションと市場シェア
アオイ電子は、独立系という立ち位置から、特定のメーカーに依存せず、幅広い顧客に対応できる点が強みです。半導体業界は競争が激しく、技術革新も速いため、常に変化に対応していく必要があります。市場シェアに関する具体的なデータは、公開情報からは確認できませんでした。
3. 経営戦略と重点分野
アオイ電子は、2024年12月に「先端パッケージ推進本部」を新設し、リソースの集約と増強を図り、効率的な製造プロセスや早期の生産ライン構築を目指しています。これは、半導体パッケージング技術の強化と、市場ニーズへの迅速な対応を目的としていると考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
アオイ電子の収益モデルは、半導体集積回路の組立・検査受託が中心であり、景気変動の影響を受けやすい可能性があります。市場ニーズの変化に対応するため、技術革新や新製品の開発が重要となります。
5. 技術革新と主力製品
アオイ電子の主力製品は、半導体集積回路、印刷ヘッド、抵抗器などです。技術開発の動向については、決算短信で「先端パッケージ推進本部」の新設に言及しており、半導体パッケージング技術の強化に注力していることが伺えます。
6. 株価の評価
- 株価: 2,015.0円
- EPS（会社予想）: 64.29円
- PER（会社予想）: 31.30倍
- BPS（実績）: 3,864.64円
- PBR（実績）: 0.52倍
PERは31.30倍であり、業界平均の12.9と比較すると割高な水準です。PBRは0.52倍であり、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年2月5日に2,003円から2025年2月10日に2,015円と上昇傾向にあります。年初来安値1,877円から上昇し、50日移動平均線2,008.90円を上回っています。200日移動平均線2,359.47円を下回っており、高値圏にあるとは言えません。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で33,941百万円。2024年3月期は37,231百万円、2023年3月期は43,347百万円と、減少傾向にあります。
- 営業利益: 過去12ヶ月で-1,548百万円と赤字。2023年3月期は158百万円、2022年3月期は3,310百万円と、変動が大きいです。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で-5,260百万円と赤字。2023年3月期は14百万円、2022年3月期は2,798百万円と、こちらも変動が大きいです。
- ROE: 過去12ヶ月で-11.23%とマイナス。
- 自己資本比率: 86.1%と高い水準です。
過去数年間の業績は、売上高の減少と利益の変動が目立ちます。2024年3月期は赤字に転落しており、業績の回復が課題です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.68%
- 1株配当（会社予想）: 54.00円
- 配当性向: 4,480.00%
配当は実施されていますが、配当性向は非常に高い水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、出来高も増加しています。信用買い残は減少傾向にあり、信用倍率は0.00倍と、売り残がない状態です。
11. 総評
アオイ電子は、半導体集積回路の組立・検査受託を主力とする独立系電子部品メーカーです。直近の業績は、売上高の減少と利益の変動、赤字転落と厳しい状況です。株価は、PERは割高、PBRは割安な水準です。テクニカル面では、株価は上昇傾向にあります。財務状況は、自己資本比率は高いものの、ROEはマイナスです。配当は実施されていますが、業績の回復が急務です。今後の経営戦略の進捗と、業績の改善に注目していく必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 6832 |
| 企業名 | アオイ電子 |
| URL | http://www.aoi-electronics.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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