1. 企業情報
バンダイナムコホールディングスは、玩具、ゲーム、映像、アミューズメント施設など、幅広いエンターテインメント関連製品とサービスを提供する総合エンターテインメント企業です。バンダイとナムコの経営統合により誕生し、玩具分野では首位級の地位を確立しています。世界的に人気の高いキャラクターIP（知的財産）を多数保有し、国内外で事業を展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
バンダイナムコは、エンターテインメント業界において、玩具、ゲーム、アミューズメント施設など多角的な事業展開を行うことで、幅広い顧客層をカバーしています。特に、玩具事業においては、強力なIPを活用した商品展開により、高い市場シェアを維持しています。
競争優位性:
- 強力なIPポートフォリオ（ガンダム、ドラゴンボール、ワンピースなど）
- 玩具、ゲーム、アミューズメントなど多角的な事業展開によるリスク分散
- グローバルな事業展開
課題:
- IPの人気変動による業績への影響
- 市場ニーズの変化への対応
- 競合他社との競争激化
3. 経営戦略と重点分野
バンダイナムコは、中期ビジョンとして「Connect with Fans」を掲げ、IP軸戦略、人材戦略、サステナビリティを推進しています。
中期経営計画の重点分野:
- IP軸戦略の強化：既存IPの活用と新規IPの創出
- デジタル事業の強化：ネットワークコンテンツ、ゲームの拡充
- グローバル展開の加速
- サステナビリティへの取り組み強化
4. 事業モデルの持続可能性
バンダイナムコの事業モデルは、強力なIPを基盤とし、玩具、ゲーム、映像、アミューズメントなど多角的な事業展開を行うことで、安定的な収益基盤を構築しています。市場ニーズの変化に対応するため、デジタルコンテンツへの投資を強化し、新たな収益源の創出を図っています。
5. 技術革新と主力製品
バンダイナムコは、技術革新を通じて、魅力的な製品やサービスを提供しています。
主力製品/サービス:
- 玩具：キャラクター玩具、プラモデル、カードゲームなど
- デジタルコンテンツ：家庭用ゲーム、ネットワークコンテンツ、モバイルゲームなど
- アミューズメント施設：ゲームセンター、テーマパークなど
- 映像・音楽：アニメ、映画、音楽コンテンツなど
6. 株価の評価
- 株価: 4,718.0円（2025年2月10日終値）
- PER（会社予想）: 24.11倍
- PBR（実績）: 3.74倍
- EPS（会社予想）: 195.65円
- BPS（実績）: 1,260.82円
PERは業界平均（14.5倍）を上回っており、割高感があります。PBRは業界平均（1.3倍）を大きく上回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は上昇傾向にあり、2025年2月7日には年初来高値（4,864円）に迫る4,822円を記録しています。
* 年初来高値：4,864円
* 年初来安値：2,611円
* 50日移動平均：3,655.84円
* 200日移動平均：3,266.51円
株価は高値圏にあると判断できます。
8. 財務諸表分析
| 指標 | 2024年3月期 | 2023年3月期 | 2022年3月期 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,050,210百万円 | 990,089百万円 | 889,270百万円 |
| 営業利益 | 90,682百万円 | 116,473百万円 | 125,496百万円 |
| 経常利益 | 146,640百万円 | 126,215百万円 | 130,882百万円 |
| 当期純利益 | 101,493百万円 | 90,345百万円 | 92,752百万円 |
| ROE | 15.02% | – | – |
| ROA | 8.53% | – | – |
| 自己資本比率 | 72.0% | – | – |
- 売上高は増加傾向にあります。
- 営業利益は2023年3月期に減少しましたが、2024年3月期には回復しました。
- ROEは15.02%と高い水準です。
- 自己資本比率は72.0%と財務体質は良好です。
直近四半期（2025年3月期第3四半期）の業績
- 売上高：955,663百万円（前年同期比23.8%増）
- 営業利益：179,233百万円（前年同期比129.0%増）
- 経常利益：185,413百万円（前年同期比106.9%増）
- 親会社株主に帰属する四半期純利益：128,699百万円（前年同期比113.1%増）
第3四半期累計では、大幅な増収増益を達成しており、業績は好調です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 1.50%
- 1株配当（会社予想）: 71.00円
- 配当性向: 8.11%
- 自社株買い: 決算短信に記載なし
配当利回りは、現時点では特筆すべき水準ではありません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近10日間の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは強いと判断できます。
- 信用取引: 信用買い残は増加傾向にあり、投資家の関心は高いと考えられます。
11. 総評
バンダイナムコホールディングスは、強力なIPポートフォリオと多角的な事業展開により、安定した収益基盤を築いています。直近の業績は好調であり、中期経営計画に基づいた成長戦略も明確です。株価は高値圏にありますが、今後の成長期待を考慮すると、注目に値する銘柄と言えるでしょう。ただし、PERが高く、割高感があること、IPの人気変動や市場ニーズの変化といったリスク要因も考慮する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 7832 |
| 企業名 | バンダイナムコホールディングス |
| URL | http://www.bandainamco.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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