1. 企業情報
企業名: 玉井商船株式会社
概要:
玉井商船は、1932年3月に設立され、東京に本社を置く海運会社です。主に日本国内で船舶を所有・運航し、主要な輸送品目として、ボーキサイト、アルミニウム原料、穀物、石灰石、溶融炉スラグ、セメントクリッカー、鋼製品、ドライバルク、クリーンオイル、液化石油ガスなどを扱っています。また、貨物輸送、乗組員派遣、アパートメントレンタルサービスも提供しています。
事業内容:
– 連結事業: 外航海運83（25）、内航海運15（7）、不動産賃貸1（12）
– 市場区分: スタンダード（内国株式）
– 17業種区分: 運輸・物流
– 33業種区分: 海運業
代表者名: 清崎哲也
設立年月日: 1932年3月10日
従業員数: 62人
平均年齢: 39.2歳
平均年収: 7,860千円
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性や課題について:
玉井商船は、主に日軽金のアルミニウム原料船と全農向け穀物輸送に強みを持っています。同社の事業の柱は、自社船運航による内航海運と外航海運です。業界内での競争優位性としては、特定の顧客との長期契約による安定収益源が挙げられます。一方で、業界全体が直面する課題としては、地政学的リスク、パナマ運河の通狭、中東の紛争、米国の政策、中国経済の低迷などがあります。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣が掲げるビジョンや戦略:
玉井商船の経営陣は、外航海運業、内航海運業、不動産賃貸業において、収益の安定化と効率化を目指しています。特に外航海運業では、短期貸船による安定収益の確保を重視しています。
中期経営計画の具体的な施策や重点分野:
中期経営計画の具体的な内容は公開されていませんが、外航海運業では運航採算の向上、内航海運業では安全輸送と効率配船、不動産賃貸業では賃料の引き上げが重点分野として挙げられています。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルや市場ニーズの変化への適応力など:
玉井商船の収益モデルは、自社船舶の運航による輸送収益と不動産賃貸による賃料収益に依存しています。市場ニーズの変化への適応力としては、短期貸船による収益の安定化が挙げられます。しかし、地政学的リスクや世界経済の不透明さなど、外部環境への影響を受けやすい点は課題となっています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向や独自性:
技術革新の動向に関する情報は公開されていません。
収益を牽引している製品やサービスなど:
主力製品は、日軽金のアルミニウム原料船と全農向け穀物輸送です。これらは自社船舶の運航による輸送収益を牽引しています。
6. 株価の評価
EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較など:
– EPS（会社予想）: 1,305.56
– BPS（実績）: 4,799.62
– PER（会社予想）: 1.32倍
– PBR（実績）: 0.36倍
現在の株価（1,717円）をEPS（1,305.56円）で割ると、PERは約1.32倍となり、業界平均PER（17.2倍）に比べて低い水準です。
7. テクニカル分析
株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:
– 50日移動平均線: 1,632.32円
– 200日移動平均線: 1,569.51円
現在の株価（1,717円）は、50日移動平均線と200日移動平均線の両方を上回っており、高値圏に位置しています。
8. 財務諸表分析
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:
– 売上（過去12か月）: 62.20億円
– 利益（過去12か月）: 87.04億円
– キャッシュフロー（過去12か月）: 764000万円
– ROE（過去12か月）: 10.91%
– ROA（過去12か月）: 5.30%
過去数年分の傾向としては、売上高は減少傾向にありますが、利益は増加しています。ROEとROAは比較的高い水準を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りや配当性向の分析:
– 配当利回り（会社予想）: 4.66%
– 1株配当（会社予想）: 80円
– 配当性向: 19.61%
自社株買いなどの株主還元策:
自社株買いに関する情報は公開されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向（上昇・下降の勢い）:
直近10日間の株価は、1,640円から1,730円の間で変動しており、上昇傾向にあります。
株価への影響を与える要因など:
株価への影響を与える要因としては、地政学的リスク、パナマ運河の通狭、中東の紛争、米国の政策、中国経済の低迷などがあります。
11. 総評
各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理:
玉井商船は、自社船舶による輸送収益と不動産賃貸による収益を主要な収益源としています。業界内での競争優位性は、特定の顧客との長期契約による安定収益源にあります。しかし、地政学的リスクや世界経済の不透明さなど外部環境への影響を受けやすい点は課題となっています。現在の株価は高値圏に位置し、PERは業界平均に比べて低い水準です。財務面ではROEとROAが比較的高い水準を維持しており、株主還元は配当によって行われています。全体的な見解としては、収益モデルは持続可能ではありますが、外部環境への影響を受けやすいため、投資判断には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 9127 |
| 企業名 | 玉井商船 |
| URL | http://www.tamaiship.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 運輸・物流 – 海運業 |
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