1. 企業情報
玉井商船株式会社は、主に日本国内で船舶の所有および運航を行う企業です。主な事業内容には、ボーキサイト、アルミナ、穀物、石膏、セメントクリンカー、鋼製品、ドライバルク、クリーンオイル、液化石油ガスなどの輸送が含まれます。また、貨物運送、船員派遣、アパート賃貸サービスも提供しています。1932年に設立され、東京に本社を構えています。
2. 業界のポジションと市場シェア
玉井商船は、外航海運業において特に日軽金のアルミニウム原料船や全農向けの穀物輸送に強みを持っています。内航海運業にも参入しており、自社船を運航することで競争優位性を確保しています。市場シェアについての具体的なデータは不明ですが、競合他社と比較して安定した収益基盤を築いていると考えられます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、運航採算の向上や短期貸船による安定収益の確保を目指しています。中期経営計画においては、外航海運業の運航効率の向上、内航海運業の安全輸送と効率配船の強化、不動産賃貸業の賃料引き上げが施策として挙げられています。
4. 事業モデルの持続可能性
玉井商船の事業モデルは、外航海運業と内航海運業の両方を持つことでリスクを分散しています。市場ニーズの変化に対しても、短期貸船や定期貸船の導入により柔軟に対応しています。
5. 技術革新と主力製品
技術革新についての具体的な情報は不明ですが、外航海運業においては運航効率の向上が求められています。主力製品は、アルミニウム原料船や穀物輸送船であり、これらが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
現在の株価は1,717円で、PERは1.32倍、PBRは0.36倍です。業界平均PER（17.2倍）やPBR（0.5倍）と比較すると、株価は割安と評価される可能性があります。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見てみると、2025年2月10日の終値は1,717円であり、過去10日間の高値は1,730円、安値は1,695円です。現在の株価は高値圏に近いと考えられますが、過去の動向からは安定した推移を示しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）：6,219.83百万円
- 営業利益：870.40百万円
- 純利益：731.58百万円
- ROE（過去12か月）：10.59%
- 自己資本比率：62.0%
過去数年の売上高は減少傾向にありますが、営業利益は安定しています。特に、最近の四半期では親会社株主に帰属する純利益が大幅に増加しています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは4.66%で、1株当たりの配当は80円と予想されています。配当性向は19.61%であり、安定した株主還元を行っています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、特に親会社株主に帰属する四半期純利益の増加が影響を与えています。市場の関心も高まっていると考えられます。
11. 総評
玉井商船は、外航海運業と内航海運業を中心に安定した収益基盤を持ち、今後の成長が期待される企業です。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。ただし、業界全体の動向や地政学的リスクには注意が必要です。全体的に見て、安定した経営基盤を持つ企業と評価されます。
企業情報
| 銘柄コード | 9127 |
| 企業名 | 玉井商船 |
| URL | http://www.tamaiship.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 運輸・物流 – 海運業 |
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