1. 企業情報
- 事業内容: 三井住建道路は、道路舗装を主力とする建設会社です。三井住友建設の子会社であり、グループ関連工事や官公庁からの受注を強みとしています。建設事業に加え、建設資材の製造・販売も行っています。有利子負債はゼロと安定した財務基盤が特徴です。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 道路舗装業界の中堅企業であり、三井住友Gとの連携を活かした事業展開を行っています。官公庁からの受注に加え、民間工事の拡大にも注力しています。
- 競争優位性: 三井住友建設との連携による安定した受注基盤、北海道地域での強みなどが挙げられます。
- 課題: 建設業界全体が抱える人手不足、資材価格の高騰、競争激化などが課題として挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営陣のビジョン: 官公庁工事だけでなく、民間工事の受注拡大を目指しています。
- 中期経営計画: 詳細な計画内容は開示されていませんが、事業基盤の強化、収益性の向上、新たな事業機会の創出などが重点分野と考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 道路舗装工事を主軸とし、建設資材の製造・販売も行っています。公共事業への依存度が高く、国のインフラ投資動向に業績が左右される可能性があります。
- 市場ニーズの変化への適応力: 道路の老朽化対策、インフラの維持・更新需要など、安定した市場ニーズが見込まれます。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: 詳細は不明ですが、道路舗装技術の高度化、環境負荷低減技術の開発などが重要と考えられます。
- 主力製品/サービス: 道路舗装工事、建設資材（アスファルト混合物、骨材など）の製造・販売が収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- PER: 16.96倍（会社予想）
- PBR: 0.89倍（実績）
- EPS: 75.11円（会社予想）
- BPS: 1,426.29円（実績）
- 業界平均との比較: 業界平均PERは11.3であり、三井住建道路のPERはやや割高です。PBRは業界平均0.7を上回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 本日終値：1,274円
- 年初来高値: 1,300円
- 年初来安値: 875円
- 50日移動平均: 1095.06円
- 200日移動平均: 1063.29円
- 52週高値：1300円
- 52週安値：875円
- 株価は年初来高値に近く、上昇トレンドにあると考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は319.14億円、2023年3月期は319.14億円、2022年3月期は315.35億円と、横ばい傾向です。
- 利益: 2024年3月期は営業利益10.09億円、経常利益9.52億円、当期純利益6.30億円、2023年3月期は営業利益9.33億円、経常利益9.22億円、当期純利益6.27億円と、安定しています。
- キャッシュフロー: 営業CFは、2024年3月期は33.58億円、2023年3月期は29.97億円、2022年3月期は33.08億円と、安定しています。
- ROE: 4.35%（実績）
- ROA: 2.09%（過去12か月）
- 自己資本比率: 49.3%（実績）
- 損益計算書（過去12か月）: 売上高は309.13億円、営業利益は9.94億円、当期純利益は5.87億円。
- 2025年3月期中間決算: 売上高は126.01億円（前年同期比10.7%減）、営業利益は△2.66億円、経常利益は△2.29億円、親会社株主に帰属する中間純利益は△1.88億円と、減収減益となっています。建設事業は受注高が増加しているものの、完成工事高の減少や大型工事の遅れが影響しています。製造・販売事業は原材料価格上昇分の販売価格への転嫁が進まず、損失を計上しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 3.14%（会社予想）
- 1株配当: 40.00円（会社予想）
- 配当性向: 62.43%
- 自社株買い: 過去の実施状況は不明です。
- 配当の安定性: 安定した配当を実施しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近では上昇傾向にあり、年初来高値に接近しています。
- 株価への影響要因: 道路建設業界全体の動向、公共事業の予算、資材価格の変動、金利動向などが影響を与える可能性があります。
- 信用取引: 信用買残は増加傾向にあり、投資家の関心は高いと考えられます。
11. 総評
三井住建道路は、道路舗装を主力とする安定的な事業基盤を持つ企業です。三井住友建設との連携による強み、有利子負債ゼロの財務健全性が魅力です。しかし、2025年3月期中間決算では減収減益となっており、今後の業績回復が注目されます。株価は上昇トレンドにあり、PERは業界平均よりやや割高ですが、PBRは割安感があります。配当利回りも魅力的であり、今後の業績動向、中期経営計画の進捗、株主還元策などに注目しながら、投資判断を行うことが重要です。
企業情報
| 銘柄コード | 1776 |
| 企業名 | 三井住建道路 |
| URL | http://www.smrc.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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