1. 企業情報
三井住建道路株式会社は、日本国内での道路建設を主な事業とし、舗装、空港、港湾、生活・コミュニティ施設の設計・施工・監理を行っています。また、土木工事、電気・配管工事、建設機械の製造・販売・リース、コンサルティングサービス、廃棄物処理、太陽光発電など多岐にわたる事業を展開しています。1948年設立で、東京都に本社を置き、三井住友建設の子会社です。主に官公庁の工事が中心ですが、官庁以外の工事拡大にも注力しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
三井住建道路は、建設業界において中堅企業として位置付けられています。特に北海道地域での強みを持ち、三井住友グループ関連の工事が多く、競争優位性を確保しています。しかし、官公庁依存からの脱却や民間工事の拡大が課題です。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、官公庁工事の強化に加え、民間工事の拡大を目指しています。中期経営計画では、持続可能な成長を追求し、効率的な事業運営を重視。特に、環境関連事業や再生可能エネルギー分野への進出を強化しています。
4. 事業モデルの持続可能性
三井住建道路の事業モデルは、公共事業に強く依存しているものの、民間需要の取り込みに向けた取り組みを進めています。市場ニーズの変化に対しては、環境意識の高まりに応じた新しいサービス提供や技術革新を進めることで適応力を高めています。
5. 技術革新と主力製品
同社は、道路建設における技術革新を推進しており、特に環境に配慮した施工方法や資材の使用を重視しています。主力製品には、アスファルト混合物や土木資材が含まれ、これらは収益の重要な源泉となっています。
6. 株価の評価
現在の株価は1,274.0円で、PERは16.96倍、PBRは0.89倍です。業界平均PERは11.3、PBRは0.7であり、現在の株価は業界平均に対してやや高めの評価を受けています。
7. テクニカル分析
株価は年初来高値1,300円、安値875円の範囲で推移しており、現在の株価は高値圏に位置しています。最近の株価動向を考慮すると、上昇トレンドにあるものの、調整局面も意識される状況です。
8. 財務諸表分析
過去12か月の売上高は30,913百万円、営業利益は994百万円、純利益は587百万円です。自己資本比率は49.3%で、財務の健全性は高いものの、営業利益率は低下傾向にあります。過去数年の売上高は減少傾向にあり、今後の回復が期待されます。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは3.14%で、年間配当は40.00円を予想しています。配当性向は62.43%であり、安定した配当政策を維持しています。自社株買いは行っていないものの、株主還元に対する姿勢は明確です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は最近の動向として上昇傾向にあり、投資家の関心が高まっています。特に公共事業の需要増加や環境関連事業への取り組みが注目されています。
11. 総評
三井住建道路は、官公庁工事を中心とした安定した事業基盤を持ちながらも、民間工事の拡大に向けた戦略が求められています。財務面では健全性を保っているものの、売上高の減少が懸念材料です。配当利回りや株主還元策は魅力的ですが、今後の業績回復が鍵となります。全体として、慎重な姿勢での投資判断が求められる企業です。
企業情報
| 銘柄コード | 1776 |
| 企業名 | 三井住建道路 |
| URL | http://www.smrc.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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