1. 企業情報
- 事業内容: 中央倉庫は、京都を地盤とする内陸総合物流大手です。倉庫保管、輸送、国際貨物（輸出入関連）、不動産賃貸など、幅広い物流サービスを提供しています。安田倉庫との連携による国際貨物事業の拡大にも注力しています。
- 特徴: 倉庫・運輸関連業に属し、国内物流を主軸としつつ、国際貨物事業も展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 内陸総合物流においてトップクラスの地位を占めています。
- 競争優位性: 安田倉庫との連携による国際貨物事業の拡大が強みです。
- 課題: 2024年問題（労働時間規制強化など）によるコスト上昇など、物流業界全体が直面する課題への対応が求められます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 「自身にTRY!」、「組織でTRY!」、「社会へTRY!」の3つのTRY!を掲げています。
- 中期経営計画: 第7次中期経営計画「Let's TRY! 2024」の最終年度です。
- 重点分野:
- 国内物流事業：新規営業開発、適正料金収受の推進。
- 国際貨物事業：株式会社テスパックとのシナジー効果による梱包業の強化。
- 不動産賃貸事業：京都梅小路地区宿泊施設などの賃貸。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 国内物流、国際貨物、不動産賃貸の多角的な事業ポートフォリオにより、安定した収益基盤を構築しています。
- 市場ニーズへの適応力: 顧客ニーズへの対応、効率的な物流システムの構築が重要です。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 記載なし。
- 主力製品・サービス: 倉庫保管、輸送、国際貨物サービス、不動産賃貸。
6. 株価の評価
- 株価: 1,470.0円（2025年2月10日終値）
- PER: 16.32倍（会社予想）
- PBR: 0.60倍（実績）
- EPS: 90.09円（会社予想）
- BPS: 2,456.12円（実績）
- 業界平均PER: 14.8倍
- 業界平均PBR: 1.1倍
- 評価: PERは業界平均をやや上回っていますが、PBRは低く、割安感があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 直近10日間の株価は、1,430円から1,525円の間を変動しています。
- 2025年2月10日の終値は1,470円で、前日終値1,513円から下落しています。
- 年初来高値1,694円、年初来安値1,102円。
- 50日移動平均線は1,503.18円、200日移動平均線は1,387.61円。
- 判断: 株価は、50日移動平均線を下回っており、高値圏からは調整局面にあると考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は258.69億円、2025年3月期は265.12億円。
- 営業利益: 2024年3月期は21.08億円、2025年3月期は19.34億円。
- 経常利益: 2024年3月期は25.80億円、2025年3月期は25.10億円。
- 当期純利益: 2024年3月期は17.08億円、2025年3月期は16.98億円。
- ROE: 3.86%
- ROA: 2.33%
- 自己資本比率: 78.1%
- 分析: 売上高は増加傾向にありますが、利益はやや減少しています。自己資本比率は高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 2.45%（会社予想）
- 1株配当: 36.00円（会社予想）
- 配当性向: 37.93%
- 自社株買い: 記載なし。
- 株主還元: 安定した配当を実施しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近の株価は下落傾向にあります。
- 株価への影響要因:
- 物流業界の動向（2024年問題、コスト上昇など）。
- 国際貨物事業の業績。
- 今後の業績予想。
- 信用取引: 信用買残は増加、信用売残は減少しており、買い優勢の状況です。
11. 総評
中央倉庫は、京都を地盤とする内陸総合物流大手で、安定した事業基盤と財務体質を持っています。安田倉庫との連携による国際貨物事業の拡大も期待できます。株価は、割安感があり、配当利回りも魅力的です。ただし、直近の株価は下落傾向にあり、物流業界の課題や今後の業績動向を注視する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 9319 |
| 企業名 | 中央倉庫 |
| URL | http://www.chuosoko.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 運輸・物流 – 倉庫・運輸関連業 |
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