1. 企業情報
ナカボーテックは、鉄鋼構造物などの腐食を防ぐ防食工事を専門とするエンジニアリング会社です。診断から補修まで一貫したサービスを提供し、港湾、地中、陸上など幅広い分野で事業を展開しています。業界内ではトップクラスの地位を確立しており、RC（レジリエントコンクリート）など新規事業の育成にも注力しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
ナカボーテックは、防食防さび分野において業界トップの地位を占めています。老朽化する社会インフラの維持管理や長寿命化へのニーズが高まる中、同社の専門性と技術力が強みとなっています。競合他社との差別化を図り、市場シェアを維持・拡大していくことが課題です。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、社会インフラの老朽化対策という社会的なニーズに応えるべく、防食技術をコアに、事業の多角化を進めています。中期経営計画の具体的な施策については、今回の情報からは詳細を読み解くことはできませんが、RCなどの新規事業育成に注力していることから、既存事業とのシナジー効果を狙っていると考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
ナカボーテックの事業モデルは、社会インフラの維持・管理という継続的な需要に支えられています。インフラの老朽化は避けられないため、防食工事の需要は安定的に見込まれます。また、技術革新や新たな防食技術の開発により、市場ニーズの変化にも対応できる可能性があります。
5. 技術革新と主力製品
ナカボーテックは、防食技術に関する豊富なノウハウと実績を有しています。主力製品やサービスは、腐食診断、防食設計、工事監理、材料供給など多岐にわたります。具体的な技術革新の動向については、今回の情報からは詳細を読み解くことはできません。
6. 株価の評価
- 株価: 4,890円
- EPS（会社予想）: 288.91円
- PER（会社予想）: 16.93倍
- BPS（実績）: 3,296.18円
- PBR（実績）: 1.48倍
PERは16.93倍であり、業界平均の11.3倍と比較するとやや割高な水準です。PBRは1.48倍であり、業界平均の0.7倍と比較すると割高です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、4,800円近辺で推移しており、2月12日は4,890円で取引を終えています。年初来高値は6,250円、年初来安値は4,660円であり、現在の株価は年初来安値からやや上昇した水準です。50日移動平均線は4,873.20円、200日移動平均線は4,958.80円であり、株価は両移動平均線の下に位置しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は13,780百万円。
- 営業利益: 2024年3月期は1,176百万円。
- 当期純利益: 2024年3月期は834百万円。
- ROE（実績）: 10.23%
- ROA（過去12か月）: 7.83%
- 自己資本比率（実績）: 73.2%
過去5年間の売上高は安定的に推移しており、利益も堅調です。自己資本比率が高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 4.09%
- 1株配当（会社予想）: 200.00円
- 配当性向: 64.68%
- 株主還元策: 2025年3月期の年間配当は200円の予定です。
配当利回りは4.09%と、一定の株主還元を行っています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、4,800円近辺で小幅な変動を繰り返しています。出来高は少なく、投資家の関心は限定的です。信用買残は増加傾向にあり、今後の株価動向に注目が集まっています。
11. 総評
ナカボーテックは、防食防さび分野で高い競争力を持つ企業です。社会インフラの老朽化という構造的な問題に対応する事業であり、安定した需要が見込めます。財務体質も良好で、株主還元にも積極的です。ただし、PERやPBRは業界平均と比較して割高であり、今後の業績拡大や新規事業の成長が株価を左右する可能性があります。
企業情報
| 銘柄コード | 1787 |
| 企業名 | ナカボーテック |
| URL | http://www.nakabohtec.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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