1. 企業情報
企業名: 九電工
設立年月日: 1944年12月1日
所在地: 福岡市南区那の川1-23-35
代表者名: 石橋 和幸
従業員数: 10,883人
事業内容:
九電工は、日本国内において電力インフラの設計、施工、設置を行う企業です。再生可能エネルギー発電所やオフィスビル、工場、教育・文化施設、リゾート施設向けの電気設備サービスを提供しています。また、通信機器の計画、設計、施工、保守を行い、ケーブルテレビ設備や携帯電話基地局の構築も手掛けています。さらに、上下水道設備、空調、災害防止設備の提供も行っており、九州電力系の電気工事会社として、九州地域を中心に首都圏や東南アジアにも展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
九電工は、建設業界において強固な地位を築いています。特に電気工事分野においては、九州電力との関係が深く、依存度は1割強ですが、競争優位性を持っています。業界内では、再生可能エネルギーの需要が高まる中、九電工はその対応に取り組んでおり、課題としては競争の激化と人材確保が挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
九電工は、持続可能な社会の実現に向けて再生可能エネルギー事業を強化しています。中期経営計画では、設備工事事業の拡大を目指し、特に大型プロジェクトの受注を重視しています。また、技術革新を通じて効率的な施工方法を追求し、コスト削減を図る戦略を掲げています。
4. 事業モデルの持続可能性
九電工の収益モデルは、公共事業や民間プロジェクトからの安定した受注によって支えられています。市場ニーズの変化に対しても、再生可能エネルギーの導入や新技術の採用を進めることで適応力を高めています。特に、環境意識の高まりに応じたサービス提供が期待されます。
5. 技術革新と主力製品
九電工は、電気工事や通信設備の施工において先進的な技術を導入しています。特に、再生可能エネルギー関連の技術開発が進んでおり、太陽光発電や風力発電のプロジェクトが収益を牽引しています。また、施工の自動化や効率化を図るための技術革新も進めています。
6. 株価の評価
現在の株価4710.0円に対し、EPSは395.87円、BPSは4082.93円です。業界平均PERは14.0であるため、九電工のPERは約11.9（4710.0円 ÷ 395.87円）となり、業界平均よりも割安感があります。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見てみると、4710.0円は過去の高値（7139.0円）から大きく下落しており、安値圏に位置しています。直近10日間の株価は、4,690円から4,783円の範囲で推移しており、ボラティリティが比較的低い状況です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 469,056百万円（2024年3月期）
- 営業利益: 38,017百万円
- 純利益: 28,017百万円
- ROE: 10.93%
- ROA: 5.76%
- 自己資本比率: 65.2%（2025年3月期3Q）
過去数年にわたり、売上高は安定して増加しており、利益率も改善しています。特に営業利益は前年同期比で大きく増加しています。
9. 株主還元と配当方針
九電工は、2025年3月期の年間配当予想を140円とし、配当利回りは約2.84%です。配当性向は28.93%であり、安定した株主還元を行っています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は直近で若干の下落傾向にありますが、出来高は比較的安定しており、投資家の関心は高いと考えられます。特に、再生可能エネルギー関連のプロジェクトに対する期待感が影響を与えています。
11. 総評
九電工は、安定した収益基盤を持ち、再生可能エネルギー事業の拡大に力を入れています。財務状況も良好で、株主還元策も評価されます。市場環境の変化に柔軟に対応しつつ、競争優位性を維持するための戦略が求められます。全体的に、今後の成長が期待される企業です。
企業情報
| 銘柄コード | 1959 |
| 企業名 | 九電工 |
| URL | http://www.kyudenko.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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