1. 企業情報
- 事業内容: 業務用食品（卵加工品、水産練り製品、冷凍食品など）と、ごぼう茶を核としたヘルスフード製品の製造・販売を行っています。中国市場への展開も進めています。
- 特徴: 業務用の食品加工に強みを持ち、BtoB（企業間取引）が中心です。近年は、健康志向の高まりを受け、自社企画のヘルスフード事業を強化しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界: 食品業界（食料品）。
- ポジション: 業務用食品分野では一定のシェアを有していると考えられますが、具体的な市場シェアに関するデータは開示されていません。
- 競争優位性: 卵加工品や水産練り製品など、特定の分野に特化することで、専門性と技術力を高めていると考えられます。また、自社ブランドのヘルスフード製品も、差別化要因の一つとなっています。
- 課題: 原材料価格の高騰、競合他社との競争激化、消費者の嗜好の変化への対応などが課題として挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 詳細なビジョンは不明ですが、中期経営計画に基づき、業務用食品事業の安定的な成長と、ヘルスフード事業の拡大を目指していると考えられます。
- 中期経営計画: 第13次中期経営計画が進行中です。
- 重点分野:
- 業務用食品事業：鶏卵需要の回復に向けた販促活動、海外輸出の拡大、巻寿司の魅力発信。
- ヘルスフード事業：新製品の投入、広告宣伝の強化、市販チャネルの拡大。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 業務用食品の安定的な需要と、ヘルスフード製品の成長による収益拡大を目指しています。
- 市場ニーズへの適応力: 健康志向の高まりに対応するため、ヘルスフード事業を強化しており、市場ニーズへの適応を図っています。
- リスク: 原材料価格の変動、競合激化、消費者の嗜好変化などがリスクとして挙げられます。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 食品加工技術、特に卵加工や水産練り製品に関する技術が強みと考えられます。
- 主力製品: 業務用卵焼き、水産練り製品、ごぼう茶などのヘルスフード製品。
- 収益への貢献: 業務用食品が収益の大部分を占めていますが、ヘルスフード製品の成長も期待されます。
6. 株価の評価
- 株価: 1234.0円（2025年2月14日終値）
- PER（会社予想）: 6.71倍（業界平均16.8倍）
- PBR（実績）: 0.54倍（業界平均1.2倍）
- EPS（会社予想）: 183.95円
- BPS（実績）: 2,285.92円
- 評価: PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。ただし、業績の変動リスクや、今後の成長性などを考慮する必要があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は、1200円台前半から半ばで推移しており、1200円台後半を試す場面も見られました。
- 年初来高値: 1,377円
- 年初来安値: 1,010円
- 50日移動平均: 1221.28円
- 200日移動平均: 1153.57円
- 判断: 株価は50日移動平均線を上回っており、上昇トレンドにあると判断できます。年初来高値にはまだ距離がありますが、底堅い動きとなっています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は474億円、2025年3月期（予想）は520億円。増収基調です。
- 利益: 2024年3月期は営業利益が89百万円と低調でしたが、2025年3月期第3四半期累計では21億円と大幅に改善しています。
- キャッシュフロー: 開示情報からは詳細なキャッシュフローの状況は不明です。
- ROE（実績）: 10.06%
- ROA（過去12か月）: 5.32%
- 自己資本比率（実績）: 57.3%
- 評価: 利益率が改善傾向にあり、ROEも10%を超えており、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.43%
- 1株配当（会社予想）: 30.00円
- 配当性向: 6.43%
- 株主還元策: 配当を重視する方針です。2025年3月期は年間30円の配当に加え、5円の特別配当が予定されています。
- 自社株買い: 過去の実施状況は不明です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近では、1200円台で推移しており、安定した動きを見せています。
- 株価への影響要因:
- 業績動向（特に業務用食品の需要、ヘルスフードの販売状況）
- 原材料価格の変動（鶏卵価格など）
- 為替相場の変動
- 食品業界全体の動向
- 信用取引: 信用買残は増加傾向、信用売残は減少傾向にあり、買い優勢の状況です。
11. 総評
あじかんは、業務用食品とヘルスフードを両輪とする企業です。直近の業績は好調で、特に利益率が改善しています。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。テクニカル面でも、上昇トレンドにあると判断できます。
* 食品業界は、原材料価格の変動や競合激化など、事業環境の変化が激しい業界です。
* ヘルスフード事業の成長が、今後の業績を左右する重要な要素となります。
* 鳥インフルエンザなどによる鶏卵価格の高騰リスクにも注意が必要です。
* 財務状況は良好ですが、継続的な業績の推移を注視する必要があります。
* 本分析は、現時点で入手可能な情報に基づいたものであり、将来の業績を保証するものではありません。投資判断は、ご自身の責任において行ってください。
企業情報
| 銘柄コード | 2907 |
| 企業名 | あじかん |
| URL | http://www.ahjikan.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
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