1. 企業情報
コアコンセプト・テクノロジーは、製造業・建設業を中心に、DX（デジタルトランスフォーメーション）実現支援とIT人材調達支援を主な事業とする企業です。DX支援サービスでは、IoT/AIソリューション「Orizuru」、Salesforce関連サービス、PLMプラットフォーム「Aras Innovator」などの提供に加え、データ活用やレポート作成、コンサルティングサービスも展開しています。IT人材調達支援では、システム開発プロジェクトへの情報提供や、オンサイトでの開発支援を行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
情報通信・サービスその他業界に属し、DX支援とIT人材調達支援というニッチな分野で事業を展開しています。製造業や建設業といった特定の業界に特化することで、専門性を高め、顧客からの信頼を獲得していると考えられます。市場シェアに関する具体的なデータは開示されていませんが、DX市場の拡大とIT人材不足という追い風を受け、成長の余地は大きいと推測されます。
競争優位性: 特定業界への専門性、DX支援とIT人材調達支援の組み合わせによる総合的なサポート体制。
課題: 競合他社との差別化、人材確保、技術革新への対応。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、DX支援とIT人材調達支援を2本柱として、製造業、建設業を中心に事業を展開しています。中期経営計画に関する具体的な情報は開示されていませんが、決算短信からは、DX市場の拡大、製造業・建設業でのDX投資加速、ITエンジニア不足といった市場動向を捉え、事業成長を目指していることが伺えます。
重点分野:
- DX支援サービスの拡充（IoT/AI、Salesforce、PLMなど）
- IT人材調達支援サービスの強化
- 製造業・建設業を中心とした顧客基盤の拡大
- 機能拡張による他分野への展開
4. 事業モデルの持続可能性
DX市場の拡大、IT人材不足という構造的な課題を背景に、事業モデルは持続可能性が高いと考えられます。顧客企業のDX推進は不可避であり、そのための支援ニーズは今後も高まるでしょう。また、IT人材の確保は多くの企業にとって喫緊の課題であり、人材調達支援サービスの需要も安定的に見込めます。
収益モデル: DX支援サービス（コンサルティング、開発、運用）、IT人材調達支援サービス（人材紹介、派遣）。
市場ニーズへの適応力: DX市場の変化、技術革新、顧客ニーズへの対応が重要。
5. 技術革新と主力製品
コアコンセプト・テクノロジーは、DX支援サービスを通じて、技術革新に対応しています。IoT/AIソリューション「Orizuru」、Salesforce関連サービス、PLMプラットフォーム「Aras Innovator」など、幅広い製品・サービスを提供しています。これらの製品・サービスが収益を牽引していると考えられます。
主力製品・サービス:
- Orizuru（IoT/AIソリューション）
- Salesforce関連サービス
- Aras Innovator（PLMプラットフォーム）
- IT人材調達支援サービス
6. 株価の評価
- 株価: 1,085.0円
- PER（会社予想）: 11.50倍
- PBR（実績）: 4.32倍
- EPS（会社予想）: 94.31円
- BPS（実績）: 250.96円
PERは業界平均（66.2倍）と比較して低く、割安感があります。PBRは業界平均（3.5倍）を上回っています。EPS、BPSを考慮すると、現在の株価は割安とは言い切れませんが、今後の成長余地を考慮すると、評価は分かれる可能性があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は上昇傾向にあり、2月14日には年初来高値1,109円を記録しています。200日移動平均線（1579.28円）を下回っており、高値圏にあるとは言えません。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去5年間で右肩上がりに増加しており、2024年12月期には19,166百万円と、前期比20.4%増と高い成長率を維持しています。
- 利益: 営業利益、経常利益、当期純利益も同様に増加傾向にあり、2024年12月期にはそれぞれ2,007百万円、2,046百万円、1,439百万円を計上しています。
- ROE（実績）: 38.89%と非常に高い水準を維持しており、効率的な経営が行われていることを示唆しています。
- 自己資本比率（実績）: 52.4%と、財務体質は良好です。
- キャッシュフロー: 営業キャッシュフローはプラスで安定しており、事業活動によるキャッシュ創出能力が高いことを示しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 1.75%
- 1株配当（会社予想）: 19.00円
- 配当性向: 情報なし
- 自社株買い: 情報なし
配当利回りは、他の成長企業と比較して標準的な水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは強いと言えます。信用買い残が増加している一方で、信用売り残は少ないため、買い意欲が強い状況です。2025年2月13日に決算発表があり、今後の業績見通しに対する期待感も高まっていると考えられます。
株価への影響要因:
- DX市場の成長
- IT人材不足の深刻化
- 業績発表（決算短信、IRイベント）
- 競合他社の動向
- 経済状況
11. 総評
コアコンセプト・テクノロジーは、DX支援とIT人材調達支援という成長分野で事業を展開し、高い成長率と高い収益性を実現しています。財務体質も良好で、今後の成長も期待できます。株価は、PERが割安感があるものの、PBRはやや高めです。テクニカル分析では、直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは強い状況です。
総合的な見解:
成長性と収益性の高さから、中長期的な投資対象として魅力的な銘柄です。ただし、株価は割安とは言い切れないため、今後の業績動向や市場環境を注視し、慎重な投資判断が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 4371 |
| 企業名 | コアコンセプト・テクノロジー |
| URL | https://www.cct-inc.co.jp |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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