1. 企業情報
ペッパーフードサービスは、主に「いきなり！ステーキ」を展開する外食企業です。かつては「ペッパーランチ」も運営していましたが、現在は売却済みです。低価格帯のステーキを主力とし、日本国内外でレストランを展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
「いきなり！ステーキ」は、低価格ステーキというニッチ市場で一定の地位を確立していました。しかし、急拡大路線が裏目に出て業績が悪化し、店舗数の減少が続いています。外食産業全体では、競争が激化しており、価格競争や人手不足、原材料費の高騰といった課題に直面しています。
3. 経営戦略と重点分野
2024年12月期の決算短信からは、以下の点が読み取れます。
* 重点分野:
* 「いきなり！ステーキ」事業の収益性改善（調理技術、サービス力強化、販促活動、海外展開）。
* レストラン事業における新業態開発と既存店の売上・利益向上。
* 商品販売事業の強化（自社サイト、大手モールでの販売、デリバリー専門ブランドの収益向上）。
* 経営目標:
* 2025年12月期は増収増益を計画。
* 不採算店舗の撤退、既存店の売上対策、販売価格の適正化による原価率改善、本社費用の削減、繰延税金資産の計上による利益の確保。
4. 事業モデルの持続可能性
「いきなり！ステーキ」の事業モデルは、低価格帯で客数を増やし、回転率を高めることで収益を上げるものでした。しかし、客足の減少や人件費、原材料費の高騰により、収益性が悪化しています。今後は、既存店の収益力向上、新業態の開発、商品販売の強化などが、事業の持続可能性を左右するでしょう。
5. 技術革新と主力製品
現時点では、特筆すべき技術革新は見当たりません。主力製品は「いきなり！ステーキ」のステーキであり、その他、とんかつソースなどの食品販売も行っています。
6. 株価の評価
- 株価: 167.0円
- PER（会社予想）: 315.09倍
- PBR（実績）: 3.28倍
- EPS（会社予想）: 0.91円
- BPS（実績）: 52.75円
PERは業界平均（21.1倍）を大きく上回っており、割高感があります。PBRは業界平均（1.3倍）を上回っています。EPSは低く、株価の割安感はありません。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、155円から171円の間で推移しており、やや上昇傾向にあります。年初来安値91円から比較すると、株価は上昇していますが、年初来高値223円からは下落しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年12月期は13,988百万円と、前期から減少しています。
- 営業利益: 2024年12月期は76百万円と、黒字転換しています。
- 当期純利益: 2024年12月期は28百万円と、黒字転換しています。
- ROE（実績）: -37.55%と、依然として低い水準です。
- 自己資本比率（実績）: 44.8%と、財務体質は改善傾向にあります。
- キャッシュフロー: 営業CFはプラス、投資CFはマイナス、財務CFはプラスと、バランスの取れた状態です。
過去の財務状況を考慮すると、業績は不安定であり、改善の兆しは見られるものの、まだ課題は多いと言えます。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 0.00%
- 1株配当（会社予想）: 0.00円
- 配当性向: 0%
現時点では、配当は実施されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にありますが、出来高はそれほど多くありません。信用倍率は0.00倍と、売り残がありません。
11. 総評
ペッパーフードサービスは、業績の回復基調にあるものの、外食産業を取り巻く環境は厳しく、今後の成長には課題が残ります。株価は割高感があり、配当も実施されていません。投資判断には、今後の業績推移を慎重に見守る必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 3053 |
| 企業名 | ペッパーフードサービス |
| URL | http://www.pepper-fs.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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