1. 企業情報
荏原実業株式会社は、環境関連製品の製造・販売を行う企業で、1946年に設立されました。主な事業セグメントは、製造、エンジニアリング、商社事業であり、オゾン濃度計、脱臭機器、エネルギー効率の良いブロワー、水処理施設など、多岐にわたる製品を提供しています。特に上下水処理施設の設計・施工に強みを持ち、環境関連事業を拡大しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
荏原実業は、環境関連機器や水処理分野において一定の市場シェアを有しており、競争優位性としては、技術力と製品の多様性が挙げられます。一方で、公共事業の受注依存度が高く、入札時期や工事進捗が業績に影響を与えるリスクも存在します。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、持続可能な社会の実現に向けた環境関連事業の拡大を掲げています。中期経営計画では、エンジニアリング事業の強化や新製品の開発に注力し、特に水インフラ設備の更新需要に応える戦略を進めています。
4. 事業モデルの持続可能性
荏原実業の収益モデルは、公共事業や民間企業への設備投資に依存しており、環境意識の高まりに伴い、持続可能な製品への需要が増加しています。市場ニーズの変化に対しても、環境関連技術の革新を通じて適応力を持っています。
5. 技術革新と主力製品
主力製品には、オゾン関連機器や水処理設備が含まれ、特にエンジニアリング事業においては、上下水道の設計・施工が重要な収益源となっています。技術開発においては、環境保護を意識した製品が増加しており、競争力を維持しています。
6. 株価の評価
現在の株価は4,185円で、PERは15.12倍、PBRは2.13倍です。業界平均PER（16.6倍）と比較すると、若干割安感があるといえます。EPSは276.80円で、今後の成長が期待されます。
7. テクニカル分析
直近の株価推移では、年初来高値4,850円から現在の4,185円まで下落しており、短期的には調整局面にあると考えられます。過去10日間の株価は、上昇と下落を繰り返しており、現在は高値圏からの調整中と見受けられます。
8. 財務諸表分析
過去12ヶ月の売上高は35,739百万円で、営業利益は4,077百万円、純利益は3,186百万円です。ROEは14.19%、自己資本比率は54.6%と、財務的には安定しています。売上高は前年同期比で増加しており、成長傾向が見られます。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは2.87%で、1株配当は120円を予定しています。配当性向は35.95%であり、安定した配当政策を維持しています。今後も株主還元を重視した方針が期待されます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
最近の株価は上昇傾向から調整局面に移行しており、投資家の関心は高いものの、短期的なボラティリティが懸念されています。業績の安定性と成長性が再評価されることで、株価の回復が期待されます。
11. 総評
荏原実業は、環境関連事業において強固な基盤を持ち、持続可能な成長が期待される企業です。競争優位性や市場ニーズの変化への適応力があり、今後の業績も堅調に推移する見込みです。株価は調整中ですが、長期的な視点での投資が有望と考えられます。
企業情報
| 銘柄コード | 6328 |
| 企業名 | 荏原実業 |
| URL | http://www.ejk.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 機械 – 機械 |
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