1. 企業情報
企業名: 日油株式会社 (NOF Corporation)
概要:
日油は日本の化学メーカーで、機能化学品、ライフサイエンス、化薬、その他事業を展開しています。主な事業分野は機能化学品（脂肪酸、サーファクタントなど）、ライフサイエンス（食品、バイオ素材など）、そして化薬（爆薬、推進剤など）です。
事業内容:
- 機能化学品事業: 機能化学品の製造・販売
- ライフサイエンス事業: 食品、バイオ素材、医薬品原料の製造・販売
- 化薬事業: 爆薬、推進剤の製造・販売
設立: 1949年7月1日
本社所在地: 東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー
代表者: 沢村 孝司
従業員数: 3,879人
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性:
日油は機能化学品市場で高いシェアを持ち、特に環境エネルギー関連製品の需要増加により、機能化学品事業が成長しています。ライフサイエンス事業では健康関連製品の需要が堅調です。
課題:
医薬・医療・健康事業では健康関連製品の売上が減少しており、この分野での課題が浮き彫りになっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣のビジョン:
「実践と躍進」を基本方針とし、新市場開拓、拡販、生産コストの低減を目指しています。
中期経営計画:
2025年中期経営計画において、新市場開拓と拡販、生産コストの低減に重点を置いています。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデル:
多角化戦略により、機能化学品、ライフサイエンス、化薬の各事業で収益を分散させています。
市場ニーズへの適応力:
環境エネルギー関連製品の需要増加に対応し、持続可能な成長を維持しています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発:
日油は技術革新により、機能化学品、特に環境エネルギー関連製品の開発に注力しています。
主力製品:
環境エネルギー関連製品、健康関連製品、爆薬・推進剤などが主力製品です。
6. 株価の評価
EPSとBPS:
- EPS（予想）: 146.71
- BPS（実績）: 1,164.04
PER:
- 会社予想PER: 14.36倍
PBR:
- 実績PBR: 1.81倍
現在の株価2107円に対して、PERとPBRは業界平均と比較して廉価と評価できます。
7. テクニカル分析
株価推移:
直近10日間の株価は2,095円から2,154.5円の間で変動しており、50日移動平均線2141.80円、200日移動平均線2219.19円を下回っています。短期的には下降傾向が続いています。
8. 財務諸表分析
収益性:
- 売上高: 222,252百万円（前年比1.6%増）
- 営業利益: 42,142百万円（前年比4.8%増）
- 経常利益: 48,468百万円（前年比5.8%増）
- 1株当たり四半期純利益: 116.14円
効率性:
- ROE（実績）: 13.48%
- ROA（実績）: 8.30%
キャッシュフロー:
- 総資産: 344,908百万円
- 純資産: 275,528百万円
9. 株主還元と配当方針
配当:
- 年間配当予想: 42円
- 配当利回り: 1.99%
株主還元策:
自己株式取得（上限5,000,000株、5億円）を計画しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価変動:
直近10日間の株価は横ばいから下降傾向にあります。
影響要因:
原燃料価格、為替変動、中国経済の状況などが株価に影響を与える可能性があります。
11. 総評
各分析結果のまとめ:
日油は機能化学品事業で高い成長性を示しており、技術革新により市場ニーズに適応しています。しかし、ライフサイエンス事業では課題が存在します。株価はPERとPBRが業界平均と比較して廉価であり、投資価値が高いと評価できます。中期経営計画では新市場開拓と生産コストの低減に注力しており、持続可能な成長が見込めます。
全体的な見解:
日油は多角化戦略と技術革新により、持続可能な成長が見込める企業です。株価の評価は廉価であり、投資機会として注目できます。ただし、ライフサイエンス事業の課題と外部環境のリスクに注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 4403 |
| 企業名 | 日油 |
| URL | http://www.nof.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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