1. 企業情報
BEENOSは、越境EC（電子商取引）事業を主力とする企業です。具体的には、海外からの日本国内ECサイトでの購入をサポートする「Buyee」などのサービスを提供しています。また、ネット・宅配買い取りサービス「Brandear」、ベンチャー投資事業なども展開しています。事業セグメントは、Eコマース、インキュベーション、その他に分かれています。
2. 業界のポジションと市場シェア
BEENOSは、越境EC市場において一定のプレゼンスを持っています。特に、日本への越境ECに強みがあり、海外からの日本の商品購入をサポートするプラットフォームを提供しています。
競争優位性:
- 越境ECに特化したサービスを提供しており、ノウハウと実績を蓄積している。
- 多様な事業ポートフォリオを持ち、リスク分散を図っている。
- 投資事業を通じて、新たな成長機会を創出している。
課題:
- 為替変動の影響を受けやすい。
- 競合他社との競争激化。
- グローバルなEC市場の動向に左右される。
3. 経営戦略と重点分野
BEENOSは、グローバルコマース事業の拡大、エンターテインメント事業の収益力強化、インキュベーション事業を通じた新規事業創出を重視しています。
中期経営計画の重点分野:
- グローバルコマース事業における流通総額の拡大（Buyeeとクロスプラットフォーム事業の成長）。
- 生成AI技術の活用による業務効率化。
- エンターテインメント事業における収益ポイントの強化とオペレーションのシステム化。
- 新規事業の開発。
4. 事業モデルの持続可能性
BEENOSの収益モデルは、越境ECプラットフォームの手数料収入、買い取りサービスの売上、投資事業からの収益など多岐にわたります。
持続可能性:
- 越境EC市場は成長が見込まれており、需要の拡大が期待できる。
- 多様な事業ポートフォリオにより、リスク分散を図っている。
- 技術革新への対応（AI活用など）が重要となる。
5. 技術革新と主力製品
BEENOSは、越境ECプラットフォーム「Buyee」や、ネット・宅配買い取りサービス「Brandear」などを主力製品としています。
技術革新:
- 生成AI技術を活用した業務効率化。
- クロスプラットフォーム事業の拡大。
収益を牽引している製品・サービス:
- Buyee（越境ECプラットフォーム）
- Brandear（ネット・宅配買い取りサービス）
6. 株価の評価
- 株価: 3,975円
- PER（会社予想）: 27.65倍（業界平均PER:21.3）
- PBR（実績）: 3.49倍（業界平均PBR:1.8）
- EPS（会社予想）: 143.77円
- BPS（実績）: 1,138.06円
PERは業界平均よりも高く、PBRは業界平均よりも高い水準です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、3,970円～3,985円のレンジで推移しており、ほぼ横ばいの状態です。年初来高値は4,070円、年初来安値は1,170円であり、現在の株価は年初来高値に近づいています。
* 50日移動平均線: 3,870.70
* 200日移動平均線: 2,920.25
移動平均線は上昇傾向にあり、株価は50日移動平均線を上回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年9月期は325億円、2025年9月期第1四半期は46.8億円（前年同期比40.9%減）
- 営業利益: 2024年9月期は45億円、2025年9月期第1四半期は6.06億円（前年同期は0.49億円）
- 当期純利益: 2024年9月期は21.98億円、2025年9月期第1四半期は2.94億円（前年同期は0.25億円）
- ROE（実績）: 9.99%
- ROA（過去12か月）: 6.04%
売上高は減少していますが、営業利益、経常利益、当期純利益は増加しています。ROEは9.99%と、一定の収益性を示しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 0.00%
- 1株配当（会社予想）: 0.00円
- 配当性向: 0.00%
- 自社株買い: 実施の記載なし
現時点では配当は実施されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、3,970円～3,985円のレンジで推移しており、方向感に乏しい状況です。
株価への影響を与える要因:
- 越境EC市場の成長
- 為替変動
- 競合他社との競争
- LINEヤフー株式会社による公開買付け（2024年12月19日）
11. 総評
BEENOSは、越境ECを主力とする企業であり、グローバルコマース事業の拡大、エンターテインメント事業の収益力強化、インキュベーション事業を通じた新規事業創出を目指しています。
直近の業績は、売上高は減少しているものの、利益は改善しています。株価は、PER、PBRともに業界平均よりも高い水準です。テクニカル面では、株価は50日移動平均線を上回っており、年初来高値に近づいています。
投資にあたっては、越境EC市場の成長性、為替変動リスク、競合他社との競争などを注視する必要があります。
また、LINEヤフー株式会社による公開買付けの動向も、株価に影響を与える可能性があります。
企業情報
| 銘柄コード | 3328 |
| 企業名 | BEENOS |
| URL | http://beenos.com/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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