1. 企業情報
百五銀行は三重県津市に本社を置く地域銀行で、個人及び法人向けに多様な金融サービスを提供しています。主なサービスには、普通預金、定期預金、各種ローン（住宅、教育、消費者向けなど）、投資信託、保険商品、外貨送金、資産運用支援などが含まれます。設立は1878年で、地域に根ざした金融機関としての地位を確立しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
百五銀行は三重県内で圧倒的なシェアを持つ地域銀行であり、三菱UFJ銀行、十六銀行、名古屋銀行との関係も強固です。競争優位性としては、地域密着型のサービスと顧客基盤の強さが挙げられますが、地域経済の変動や他行との競争が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は地域経済の発展に寄与することをビジョンに掲げており、中期経営計画ではデジタル化の推進や新商品開発を重点施策としています。また、愛知県への出店を加速することで、新たな市場開拓を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
百五銀行の収益モデルは、預金金利と貸出金利の差（利ざや）から成り立っており、地域経済の成長に依存しています。市場ニーズの変化に対しては、デジタルバンキングの強化や新しい金融商品を提供することで適応を図っています。
5. 技術革新と主力製品
デジタルバンキングの推進により、オンラインサービスやモバイルアプリの開発が進んでいます。主力製品としては、各種ローンや投資信託があり、これらは収益の重要な柱となっています。
6. 株価の評価
現在の株価は706.0円で、PER（予想）は10.16倍、PBR（実績）は0.37倍です。業界平均PERは10.7倍、PBRは0.4倍であり、百五銀行はこれらの指標に対して若干割安な評価を受けています。
7. テクニカル分析
直近の株価推移では、706円で取引されており、年初来高値725円、年初来安値502円の範囲内で推移しています。現在の株価は高値圏に近いですが、過去10日間の株価は上昇傾向にあります。
8. 財務諸表分析
- 売上（経常収益）は104,638百万円（前年比約14.4%増）
- 純利益は14,281百万円（前年比約22.0%増）
- ROEは3.21%、ROAは0.22%であり、収益性には改善の余地があります。
- 自己資本比率は6.1%で、財務の安全性には注意が必要です。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは2.56%で、年間配当は18.00円を予想しています。配当性向は約23.52%であり、安定した株主還元策を維持しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、特に過去10日間での出来高も増加しています。市場全体の動向や地域経済の回復が株価に影響を与えていると考えられます。
11. 総評
百五銀行は地域密着型の金融機関として強固な基盤を持ち、デジタル化や新市場開拓に向けた戦略を進めています。業績は堅調に推移しており、株価は若干割安と評価されますが、自己資本比率の低さや地域経済の影響には注意が必要です。全体として、安定した配当を提供しつつ、成長の可能性を秘めた企業と言えるでしょう。
企業情報
| 銘柄コード | 8368 |
| 企業名 | 百五銀行 |
| URL | http://www.hyakugo.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 銀行 – 銀行業 |
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