1. 企業情報
- 企業名: 片倉工業株式会社
- 設立年月日: 1873年
- 所在地: 東京都中央区明石町6-4 ニチレイ明石町ビル
- 代表者名: 上甲 亮祐
- 事業内容:
- 繊維、医薬品、機械、不動産など多角的に事業を展開。
- 繊維関連では下着、靴下、機能性繊維などを提供。
- 医薬品事業では心疾患治療薬を扱う。
- 機械関連では消防車両や農業関連商品を提供。
- 不動産事業も展開し、商業施設の開発・運営を行う。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 競争優位性:
- 多角化した事業ポートフォリオにより、特定の業界の影響を受けにくい。
- 特に不動産事業は安定した収益源として機能。
- 課題:
- 繊維事業の縮小が続いており、競争が激化している。
- 医薬品事業では薬価改定の影響が懸念される。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営陣のビジョン:
- 構造改革を進め、事業の安定化と収益性向上を目指す。
- 中期経営計画:
- 不動産事業を基盤に、機能性繊維や医薬品分野への投資を強化。
- M&Aや提携による事業拡大も視野に入れている。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:
- 不動産からの賃料収入が主要な収益源。
- 医薬品や機械関連事業も収益を支える重要な要素。
- 市場ニーズの変化への適応力:
- 機能性繊維や医薬品の新製品開発に注力している。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向:
- 耐熱性繊維や水溶性繊維などの機能性素材の開発。
- 主力製品:
- 医薬品では心疾患治療薬、繊維では機能性繊維が収益を牽引。
6. 株価の評価
- PER: 16.54倍（業界平均12.6倍に対して高め）
- PBR: 0.77倍（業界平均0.5倍）
- EPS: 123.96円
- BPS: 2,666.35円
- 現在の株価（2,043円）は、PERやPBRから見て適正価格の範囲内と考えられる。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 直近の株価は上昇傾向にあり、現在は高値圏にある可能性がある。
- 52週高値（2,233円）に近づいている。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 39,007百万円（前年同期比-1.4%）
- 営業利益: 4,124百万円（前年同期比+8.4%）
- 当期純利益: 3,524百万円（前年同期比+15.7%）
- 自己資本比率: 61.1%
- ROE: 4.18%
- 過去数年での利益成長が見られるが、売上高の減少が懸念材料。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 2.44%
- 1株配当: 50.00円
- 配当性向: 22.72%
- 株主還元策として安定した配当を維持している。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価変動傾向: 直近10日間で株価は上昇しており、投資家の関心が高まっている。
- 影響要因: 業績改善の期待や不動産事業の安定性が株価にプラスの影響を与えている。
11. 総評
片倉工業株式会社は多角化した事業ポートフォリオを持ち、不動産事業を中心に安定した収益を上げている。医薬品や機械関連事業も成長が期待されるが、繊維事業の縮小が課題。株価は高値圏にあり、PERやPBRから見ても適正価格に位置している。今後の経営戦略や市場動向に注目が必要である。
企業情報
| 銘柄コード | 3001 |
| 企業名 | 片倉工業 |
| URL | http://www.katakura.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 繊維製品 |
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