1. 企業情報
企業名: 佐藤渡辺株式会社
設立年月日: 1938年12月20日
所在地: 東京都港区南麻布1-18-4
事業内容:
佐藤渡辺は、土木工事の請負、調査、研究、計画、設計、監理、技術指導、コンサルティングを行う企業です。舗装工事を主力事業としており、特に特殊工法に強みを持っています。製品としては、透水性コンクリート、アスファルト舗装システム、ブロックシステム、樹木ブロックなどを提供しています。また、建設機械の設計・製造・リース・販売、産業廃棄物処理、及び不動産の購入・リース・管理なども手掛けています。
2. 業界のポジションと市場シェア
佐藤渡辺は、日本の道路舗装業界において中堅企業として位置付けられています。主要な競合企業には佐藤工業や東亜道路工業があり、これらの企業と提携関係にあります。競争優位性としては、特殊工法に強みを持つ点が挙げられますが、原材料価格の高止まりや労働力不足といった課題も抱えています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は「佐藤渡辺グループ中期経営計画(2024~2026年度)」を掲げ、収益力の向上、資本・財務戦略の強化、ESG経営の推進を基本方針としています。具体的な施策としては、公共投資の増加を見込んだ受注拡大や、デジタル化の推進が含まれています。
4. 事業モデルの持続可能性
佐藤渡辺の収益モデルは、公共工事を中心とした安定した収入源に依存しています。市場ニーズの変化に対しては、特殊工法や新しい舗装技術の開発を通じて適応力を高めていますが、原材料価格や労働力の問題が持続可能性に影響を与える可能性があります。
5. 技術革新と主力製品
技術開発においては、環境に配慮した舗装技術や新しい材料の開発に注力しています。主力製品には、透水性コンクリートや特殊アスファルトがあり、これらは収益の重要な部分を占めています。
6. 株価の評価
現在の株価は1,761.0円で、PERは9.14倍、PBRは0.53倍です。業界平均PERは11.3倍、PBRは0.7倍であり、比較的割安な評価を受けていると考えられます。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見てみると、2025年2月18日の終値は1,761円で、過去10日間で高値1,778円、安値1,745円を記録しています。現在の株価は高値圏ではなく、安値圏に近い状況です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 38,400百万円 (過去12か月)
- 営業利益: 1,650百万円
- 純利益: 1,202百万円
- ROE: 5.96%
- 自己資本比率: 59.9%
過去数年の傾向を見ても、売上は増加傾向にある一方で、営業利益や純利益は変動が見られます。特に、最近の四半期では利益が減少しています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは4.54%で、1株当たりの配当は80円を予想しています。配当性向は296.32%と高く、持続可能性に疑問が残りますが、創業100周年記念配当として特別配当も実施されています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、出来高も増加しています。信用買残が増加していることから、投資家の関心が高まっていることが伺えます。
11. 総評
佐藤渡辺は、特殊工法に強みを持つ中堅の建設企業であり、安定した収益基盤を持っていますが、原材料価格や労働力不足といった課題に直面しています。経営戦略としては、収益力の向上やESG経営が掲げられており、今後の成長が期待されます。ただし、株主還元策には持続可能性の懸念があり、投資判断には慎重さが求められます。
企業情報
| 銘柄コード | 1807 |
| 企業名 | 佐藤渡辺 |
| URL | http://www.watanabesato.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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