1. 企業情報

フジマックは、業務用厨房機器の製造・販売・保守修理を主な事業とする企業です。ホテル、レストラン、病院、学校など、幅広い顧客向けに、厨房設備の設計から機器の提供、メンテナンスまで一貫したサービスを提供しています。熱機器(コンビオーブン、ガスレンジ等)と冷機器(冷蔵庫、冷凍庫等)の両方を自社で製造しており、大型設備への強みを持っています。近年は海外展開にも注力しています。

2. 業界のポジションと市場シェア

フジマックは、業務用厨房機器業界において、大手の一角を占めています。特に大型設備分野に強みがあり、ホテルやレストランチェーンなど、大規模な厨房設備を必要とする顧客からの支持を得ています。業界内での競争は激しく、省エネ性能や省人化といった付加価値の提供が重要になっています。

3. 経営戦略と重点分野

フジマックは、厨房レイアウトのコンサルティングから、厨房機器の開発・製造・販売・施工・保守の一貫体制を強化しています。海外販路拡大にも注力しており、2024年4月にはインドネシアに現地法人を設立しました。

4. 事業モデルの持続可能性

フジマックの事業モデルは、業務用厨房機器という安定した需要が見込める市場を対象としています。顧客との長期的な関係を構築し、機器の販売だけでなく、保守・メンテナンスサービスを提供することで、継続的な収益を確保しています。市場ニーズの変化に対しては、省人化や省エネ性能の高い製品を開発することで対応しています。

5. 技術革新と主力製品

フジマックは、熱機器と冷機器の両方で自社開発・製造を行っています。コンビオーブンや、省エネ性能の高い製品の開発に注力しています。収益を牽引しているのは、ホテルやレストラン向けの大型厨房設備です。

6. 株価の評価

  • 株価: 1099.0円
  • EPS(会社予想): 175.49円
  • PER(会社予想): 6.26倍 (業界平均: 11.3倍)
  • BPS(実績): 1,856.51円
  • PBR(実績): 0.59倍 (業界平均: 0.5倍)

PERは業界平均よりも低く、割安感があります。PBRも業界平均を下回っており、割安と判断できます。

7. テクニカル分析

直近10日間の株価推移を見ると、2月17日に1132円の高値をつけた後、下落傾向にあります。200日移動平均線(1019.32円)を上回っており、中期的なトレンドは上昇基調にあると見られます。年初来高値(1307円)からは距離がありますが、52週安値(711円)からは大きく上昇しています。

8. 財務諸表分析

指標 2023年12月期 2022年12月期 2021年12月期 2020年12月期
売上高 32,380百万円 29,387百万円 21,404百万円
営業利益 1,125百万円 773百万円 51百万円
経常利益 1,511百万円 1,084百万円 219百万円
当期純利益 993百万円 650百万円 12百万円
売上高営業利益率 3.5% 2.6% 0.2%
ROE 9.80%
ROA 4.56%
自己資本比率 53.5%
  • 売上高は、2021年から2023年にかけて増加傾向にあります。
  • 営業利益、経常利益、当期純利益も同様に増加しており、業績は回復基調にあります。
  • 売上高営業利益率は、2023年には3.5%と改善しています。
  • ROEは9.80%と、一定の収益性を示しています。
  • 自己資本比率は53.5%と、財務体質は良好です。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当利回り(会社予想): 3.64%
  • 1株配当(会社予想): 40.00円
  • 配当性向(連結): 22.8%

安定した配当を実施しており、配当利回りも魅力的です。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 株価の直近の変動: 下落傾向
  • 信用取引: 信用買残は増加、信用倍率は0.00倍と、売り残がありません。
  • 株主構成: 主要株主はノヴァックス、自己株式、熊谷俊範氏などです。

直近の株価は下落していますが、業績好調と配当利回りの高さから、投資家の関心は高いと考えられます。

11. 総評

フジマックは、業務用厨房機器市場において、安定した事業基盤を持つ企業です。業績は回復基調にあり、増収増益を達成しています。財務体質も良好で、株主還元にも積極的です。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。テクニカル面では、直近の株価は下落傾向にありますが、中期的なトレンドは上昇基調にあります。今後の海外展開の進展や、省人化・省エネニーズへの対応が、更なる成長の鍵となるでしょう。


企業情報

銘柄コード 5965
企業名 フジマック
URL http://www.fujimak.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 建設・資材 – 金属製品

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