1. 企業情報
津田駒工業は、自動織機（ジェットルームが世界首位）を主力とする繊維機械メーカーです。工作機械関連事業も展開しており、輸出比率が高いのが特徴です。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内ポジション: 繊維機械分野で世界的に高いシェアを誇り、特にジェットルームは強みを持っています。工作機械関連も手掛けています。
- 競争優位性: ジェットルームにおける技術力と、グローバルな販売ネットワークが強みです。
- 課題: 繊維機械業界は、新興国の経済状況や地政学リスクの影響を受けやすい傾向があります。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 中期経営計画2026を策定し、採算性の改善を図り、安定した利益の確保を目指しています。
- 重点分野:
- 繊維機械事業：産業資材向け製品の販売強化、新型エアジェットルームのラインナップ拡充。
- 工作機械関連事業：NC円テーブルを中心とした既存製品の新興市場への販促展開。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 繊維機械と工作機械関連の製造・販売が中心です。
- 市場ニーズへの適応力: 産業資材向け製品への注力や、新型エアジェットルームの開発など、市場の変化に対応しようとしています。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: ジェットルーム技術が強みです。
- 主力製品: ジェットルーム、ウォータージェットルーム、NC円テーブルなど。
6. 株価の評価
- PER: 4.07倍（会社予想）
- PBR: 0.90倍（実績）
- EPS: 93.93円（会社予想）
- 業界平均PER: 10.7
- 業界平均PBR: 0.7
PERは業界平均と比較して低く、割安感があります。PBRは業界平均よりやや高いです。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は374円～384円の範囲で推移しており、2025年2月20日の終値は382円です。年初来高値は494円、年初来安値は332円であり、現在は年初来高値から下落した水準にあります。
- 移動平均線: 50日移動平均線は374.34円、200日移動平均線は379.76円です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2023年11月期は392億7800万円、2024年11月期は364億4500万円と減少しています。
- 利益: 2024年11月期は営業利益3億9800万円、経常利益2億8200万円、当期純利益4億8800万円と黒字化しています。
- ROE: 20.74%
- ROA: 0.81%
- 自己資本比率: 9.0%
- キャッシュフロー: 営業CFは8億100万円。
- その他: 2024年11月期は円安や価格転嫁により収益性が改善しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 0.00%（会社予想）
- 配当性向: 0.00%
- 自社株買い: 実施していません。
現状では無配です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価変動: 直近の株価は小幅な変動を繰り返しています。
- 株価への影響要因: 業績、為替相場、中国経済の動向などが影響を与える可能性があります。
- 信用取引: 信用買残は増加傾向、信用売残は減少傾向にあります。
11. 総評
津田駒工業は、繊維機械分野で高い競争力を持つ企業です。2024年11月期は黒字化し、業績は回復傾向にあります。PERは割安感があり、ROEも高い水準です。ただし、自己資本比率が低く、配当がない点は注意が必要です。今後の業績推移、特に中国経済の動向や、中期経営計画の進捗に注目していく必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 6217 |
| 企業名 | 津田駒工業 |
| URL | http://www.tsudakoma.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 機械 – 機械 |
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